ダニエル・ウィリアム・カーター ONZM(Daniel William Carter ONZM 、1982年3月5日 - )は、ニュージーランドの元ラグビー選手。ポジションはフライハーフ(スタンドオフ)。ギブンネームは通常ダニエル短縮形の「ダン(Dan)」と表記される。

ダン・カーター
フルネーム Daniel William Carter
生年月日 (1982-03-05) 1982年3月5日(42歳)
出身地 ニュージーランドの旗 ニュージーランド クライストチャーチ サウスブリッジ
身長 1.78 m (5 ft 10 in)
体重 96 kg (15 st 2 lb)
学校 クライストチャーチ・ボーイズ・ハイスクール
愛称 DC
Dezzy[1]
ラグビーユニオンでの経歴
ポジション スタンドオフセンター
All Black No. 1034
シニア経歴
チーム 出場 (得点)
2002–2014 カンタベリー 28 (300)
2003–2015 クルセイダーズ 141 (1,708)
2008–2009 ペルピニャン 5 (45)
2015–2018 ラシン92 57 (445)
2018–2020 神戸製鋼 12 (196)
更新日:  2020年6月4日
代表
チーム 出場 (得点)
2002 ニュージーランドU21 5 (68)
2003–2015  ニュージーランド 112 (1,598)
更新日:  2020年6月4日

IRB年間最優秀選手賞3回受賞。テストマッチ個人通算ポイント数歴代最多記録保持者。

来歴

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クライストチャーチ郊外サウス・ブリッジ生まれ。クライストチャーチ・ボーイズ・ハイスクール卒業。NPCカンタベリー、スーパー14クルセイダーズラグビーニュージーランド代表(オールブラックス)に選出された。

2003年にクルセイダーズにデビューし、同年6月21日の対ウェールズ戦で初キャップを獲得した。当時のオールブラックスではカーロス・スペンサーが不動の正スタンドオフ(背番号10番)であり、カーターはインサイドセンター(12番)に回っていたが、スペンサーが怪我で参加しなかった2004年11月の欧州遠征で正スタンドオフに抜擢され、以降、不動のスタンドオフとなった。

ワールドラグビーの年間最優秀選手に3回選出されるなど、世界最高のスタンドオフと評される。

ゴールキックの精度も高く、2006年末までに35テストマッチに出場して540得点を記録している。特に、2005年7月2日の対ブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズ第2テストマッチでは33点を挙げ、従来のオールブラックスの対ライオンズ戦個人最多得点記録の18点を大幅に更新した。また2006年のスーパー14では、この年から年間試合数が2試合増えたことにも助けられ、221得点を挙げて大会記録を更新した。

2002年からホッケー女子ニュージーランド代表のホナー・ディロンと交際し2010年10月15日にディロンと婚約を発表。2013年に長男、2015年に次男が誕生。

2010年11月27日に開催されたラグビーウェールズ代表との試合でテストマッチ個人通算1188ポイントを記録し、ジョニー・ウィルキンソン(イングランド代表)を超え歴代1位となった。

2011年、自国開催のワールドカップでは大会中の練習で負傷し、試合に出場できなくなったがニュージーランド代表は優勝した。

2015年、イングランドで開催されたワールドカップに出場し正フライハーフとして活躍、チームの史上初の連覇に貢献した。大会終了後にニュージーランド代表から引退し、フランストップ14ラシン92とラグビー界史上最高額とされる年俸で契約した。

2016年7月8日、ダン・カーター自伝 -オールブラックス伝説の10番-(原題:DAN CARTER THE AUTOBIOGRAPHY OF AN ALL BLACKS LEGEND、出版:東洋館出版社)日本語版が発売される。

2018-2019シーズンは神戸製鋼コベルコスティーラーズに加入(契約期間は2年)[2]。同年9月14日に行われたジャパンラグビートップリーグ第3節のサントリーサンゴリアス戦に先発出場で日本での公式戦初出場を果たす[3]

2020年、神戸製鋼コベルコスティーラーズを退団[4]後、同年6月、ブルーズに加入[5]

2021年、現役引退を発表[6]

参考文献

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  • 『ラグビー 戦後70年史』(ベースボールマガジン社、2015年)の143ページ

脚注

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  1. ^ Booker, Jarrod (2 October 2006). “Dan Carter – single, or not?”. ニュージーランド・ヘラルド. http://www.nzherald.co.nz/nz/news/article.cfm?c_id=1&objectid=10403861 23 September 2009閲覧。 
  2. ^ 神戸製鋼コベルコスティーラーズ
  3. ^ リーグ戦 第3節 レッドカンファレンス サントリー vs 神戸製鋼 . ジャパンラグビートップリーグ公式サイト. 2018年9月15日閲覧。
  4. ^ 2019年度 退部選手・退任スタッフのお知らせ . 神戸製鋼コベルコスティーラーズ公式サイト(2020年5月22日). 2020年5月22日閲覧。
  5. ^ 「ラグビーが恋しい」 カーター現役続行! 獲得したのは母国NZのブルーズ! . ラグビー共和国(2020年6月4日). 2020年6月4日閲覧。
  6. ^ New Zealand All Black great Dan Carter retires from rugby union . ABC(2021年2月20日). 2021年2月20日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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受賞
先代
  スカルク・バーガー
  ティエリー・デュソトワール
IRB年間最優秀選手賞
2005
2012
次代
  リッチー・マコウ
  キーラン・リード
先代
  ブロディ・レタリック
ワールドラグビー年間最優秀選手賞
2015
次代
  ボーデン・バレット
先代
  クリスティアーノ・ロナウド
BBC・オーバーシーズ・スポーツ・パーソナリティ・オブ・ザ・イヤー
2015
次代
  シモーネ・バイルズ