タンパク尿
タンパク尿(たんぱくにょう、英: proteinuria)は、タンパク質を高濃度に含んだ尿であり、病的なものと生理的なものがある[1]。
Proteinuria | |
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腎小体の模式図。糸球体がボーマン嚢に取り囲まれている。 | |
発音 | [ˌproʊtiːˈnjʊəriə] |
概要 | |
診療科 | 腎臓学 |
分類および外部参照情報 | |
Patient UK | Proteinuria |
本来尿中にはほとんど出ないはずのタンパク質が多く検出されることは病気を示唆する所見と考えられる。しかし起立性タンパク尿・運動性タンパク尿や疾患を伴わないタンパク尿も存在するため、単独では疾病の存在を断定するには至らない。
分類
編集級数 | 濃度[2] | 一日あたりの量[3] |
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- | 5 - 20mg/dL | |
+ | 30mg/dL | 0.5g/日未満 |
2+ | 100mg/dL | 0.5 - 1g/日 |
3+ | 300mg/dL | 1 - 2g/日 |
4+ | More than 1000mg/dL | More than 2g/日 |
- 生理的タンパク尿
- 生理的タンパク尿は病的でない健常者に見られるタンパク尿。
- 体位性タンパク尿
- 体位性タンパク尿は、脊柱の前彎などにより腎静脈が圧迫され腎鬱血が惹起されて生じる、病的でない健常者に見られるタンパク尿。
- 運動性タンパク尿
- 運動性タンパク尿は運動によって病的でない健常者に見られるタンパク尿。
- 病的タンパク尿
- 病的タンパク尿はなんらかの病気によって見られるタンパク尿。
原因
編集腎前性、腎性、腎後性に分けて考えられる。
- 腎前性タンパク尿
- 分子量10000以下のタンパクは糸球体毛細管壁を通過するが尿細管で再吸収される。しかし、このような低分子量タンパクが過剰に産生され、尿細管の再吸収能力を超えるとタンパク尿が生じる(オーバーフロー)[1]。
- 腎性タンパク尿
- 腎臓の糸球体は血液を濾過する際に、血中のタンパク質を尿へ排泄しないようにフィルターとして働いている。しかしこの機能が破綻することにより、尿中へタンパクを多く排泄するようになる。
一時的なタンパク尿
編集持続性タンパク尿
編集脚注
編集- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s Simerville JA, Maxted WC, Pahira JJ (2005). "Urinalysis: a comprehensive review". American Family Physician. 71 (6): 1153–62. PMID 15791892。
- ^ eMedicine > Proteinuria Archived 2010-07-29 at the Wayback Machine. Author: Ronald J Kallen. Coauthor: Watson C Arnold. Updated: Apr 21, 2008
- ^ Ivanyi B, Kemeny E, Szederkenyi E, Marofka F, Szenohradszky P (December 2001). "The value of electron microscopy in the diagnosis of chronic renal allograft rejection". Mod. Pathol. 14 (12): 1200–8. doi:10.1038/modpathol.3880461. PMID 11743041。
関連項目
編集外部リンク
編集- 慢性腎臓病 - 国立循環器病研究センター
- タンパク尿の意味と対策 - 日本臨床内科医会