タップダンスシチー
この記事は「新馬齢表記」で統一されています。 |
タップダンスシチー(欧字名:Tap Dance City、1997年3月16日 - )は、日本の競走馬、種牡馬[1]。アメリカ合衆国で生産された外国産馬である。
タップダンスシチー | ||||||||||||||||||
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現役期間 | 2000 - 2005年 | |||||||||||||||||
欧字表記 | Tap Dance City[1] | |||||||||||||||||
品種 | サラブレッド[1] | |||||||||||||||||
性別 | 牡[1] | |||||||||||||||||
毛色 | 鹿毛[1] | |||||||||||||||||
生誕 | 1997年3月16日(27歳)[1] | |||||||||||||||||
抹消日 | 2006年1月6日[2] | |||||||||||||||||
父 | Pleasant Tap[1] | |||||||||||||||||
母 | All Dance[1] | |||||||||||||||||
母の父 | Northern Dancer[1] | |||||||||||||||||
生国 |
アメリカ合衆国 (ケンタッキー州)[1] | |||||||||||||||||
生産者 |
Echo Valley Horse Farm & Swettenham Stud[1] | |||||||||||||||||
育成 | 日進牧場[3] | |||||||||||||||||
馬主 | (株)友駿ホースクラブ[1] | |||||||||||||||||
調教師 | 佐々木晶三(栗東)[1] | |||||||||||||||||
厩務員 | 中原照美[4] | |||||||||||||||||
競走成績 | ||||||||||||||||||
生涯成績 |
42戦12勝[1] (中央競馬)41戦12勝[1] (フランス)1戦0勝[5] | |||||||||||||||||
獲得賞金 | 10億8422万1000円[5] | |||||||||||||||||
IC WTRR |
L117(2002年)[6] L123(2003年)[7] L120(2004年)[8] | |||||||||||||||||
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2003年のジャパンカップ(GI)、2004年の宝塚記念(GI)を優勝した。ジャパンカップは、1984年カツラギエース以来19年ぶり2例目となる逃げ切り完遂。2着ザッツザプレンティとの差9馬身は、JRA-GIにおける史上最大着差記録を樹立した。宝塚記念は、1970年スピードシンボリ以来34年ぶり2例目となる7歳以上の身[注釈 1]での優勝。また、2003年から2005年にかけて金鯱賞(GII)を優勝し、1956年から1958年にかけて鳴尾記念を優勝したセカイオー以来、47年ぶり2例目となるJRAサラ系平地同一重賞3連覇。連覇の2004年金鯱賞は、1998年サイレンススズカの走破タイムを0.3秒上回り、コースレコードを樹立した。
その他の成績に、2003年の京都大賞典(GII)優勝、2002年の朝日チャレンジカップ(GIII)優勝、2002年および2004年の有馬記念(GI)2着、2003年宝塚記念3着などがある。通算12勝、重賞7勝2着3回などで獲得した賞金は、引退時点でテイエムオペラオー、スペシャルウィークに次いでJRA史上第3位。外国産馬として初めて獲得賞金10億円越えを果たした。
デビューまで
編集誕生までの経緯
編集オールダンスは、ノーザンダンサーの産駒であり、フランスと北アメリカで24戦1勝[9]。繁殖牝馬として1985年に初仔を生産、1989年産4番仔のカレッツァ(父:カロ)は、アメリカG3競走2着となっていた[10][11][12]。1995年産9番仔の牡馬(父:クリプトクリアランス)は、愛馬会法人株式会社友駿ホースクラブが購買。オールダンスの産駒で初めて日本に輸入された[10]。友駿の冠名「シチー」を含む「クリプトシチー」という名が与えられ、栗東トレーニングセンターの佐々木晶三厩舎から競走馬デビューを果たしていた[注釈 2][13]。
1997年3月16日、11番仔となる鹿毛の牡馬(後のタップダンスシチー)が生産される。11番仔の父はプレザントタップであった。プレザントタップは、競走馬としてアメリカで走り32戦9勝[14]。1992年のジョッキークラブゴールドカップ(G1)勝利を含むG1競走2勝のほか、ダート1400メートルから2000メートルの重賞勝ち鞍があり、1991年のブリーダーズカップスプリント(G1)でシェイクアルバドゥに次ぐ2着、1992年のブリーダーズカップクラシック(G1)でエーピーインディに次ぐ2着となっていた[14][15]。
幼駒時代
編集11番仔は、クリプトシチーと同様に友駿ホースクラブが購買。1歳秋に日本に輸入された[16]。愛馬会法人株式会社友駿ホースクラブ愛馬会にて、総額3000万円(全500口、一口6万円)で出資会員の募集を実施[17]。冠名「シチー」を用いて「タップダンスシチー」という競走馬名が与えられた。友駿は、クリプトシチーの弟を日本に導入したことを佐々木に報告した[18]。それに応じて検分に訪れた佐々木は、タップダンスシチーを一目見て感じるものがあり、管理を友駿の社長に申し出ている[注釈 3][19][18]。タップダンスシチーは、兄同様に佐々木厩舎に入厩し、競走馬としてデビューした[18]。
競走馬時代
編集騎手10人起用、鞍上流動期
編集3歳 - 5歳前半(2000年3月 - 2002年7月)
編集3歳だった2000年3月4日、阪神競馬場の新馬戦(芝2000メートル)でデビュー。同19日の2戦目の新馬戦で初勝利を挙げた[20]。重賞初挑戦となった4戦目、5月の京都新聞杯(GIII)ではアグネスフライトに約3馬身差の3着[21]。条件戦4連敗を挟んだ12月、格上挑戦となった900万円以下、天竜川特別で2勝目を挙げる。それから4歳となった2001年は、オープン、準オープン、1000万円以下で6戦するもすべて敗れた[20]。5歳となった2002年は、1月の日経新春杯(GII)で格上挑戦し、トップコマンダーに1馬身半以内の3着となると、2月の春日特別で1000万円以下、3月の御堂筋ステークスで1600万円以下を連勝で突破し、オープンクラスに昇格した[20]。
昇格初戦、3月23日の日経賞(GII)ではアクティブバイオにアタマ差の2着でさらに収得賞金を加算。その後3戦したものの、勝利には至らなかった[20]。ここまで22戦して4勝、京都新聞杯3着など能力は見込まれていたが、出世は遅かった[22]。佐々木によれば、タップダンスシチーの気性が原因だったという。入れ込む様子は佐々木に「タップダンス」していると例えられ、出走直前のパドックでは「タップダンス」を防ぐために「二人引き」をしており、その気性からレースで出遅れたり、外側への逃避癖を見せて敗退を繰り返していた[22]。それに加えて谷川善久は、騎手を固定することができず最適な騎乗法を見出せなかったこと[22]、父とその産駒たちが短距離から長距離まで、若い時から年をとっても勝利を挙げていたために、タップダンスシチーの最適距離、活躍時期を明確にできなかったことを指摘している[22]。
騎手11人目佐藤哲三、主戦固定期
編集5歳後半(2002年9月 - )
編集9月7日、朝日チャレンジカップ(GIII)で重賞6度目の出走。これまでタップダンスシチーに騎乗していた四位などは、札幌に赴いたり、先約があるなどして誰も騎乗できず「たまたま[23]」(谷川善久)空いていた佐藤哲三に白羽の矢が立った[23][24]。テン乗りの佐藤を配して、当日は5番人気の支持だった[25]。
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2002年 朝日チャレンジカップ(GIII) レース映像 JRA公式YouTubeチャンネルによる動画 |
スタートから先行して3番手を追走、直線で抜け出したが、後方内から2番人気イブキガバメント、1番人気トゥルーサーパスに接近された[26]。3頭での先頭争いとなったが、差し返してクビ差だけ先着。重賞初勝利を挙げた[27][26]。走破タイム1分58秒1は、2000年朝日チャレンジカップのミッキーダンス、1分58秒3[注釈 4]を0.2秒上回り、コースレコードを樹立した[27]。これ以降タップダンスシチーが引退するまで、鞍上は佐藤で固定されることとなる[26]。その後、京都大賞典(GII)アルゼンチン共和国杯(GII)京阪杯(GIII)とすべて入着したものの、勝利には至らなかった。
ファン投票第50位となる6025票を背負い[28]、12月22日の有馬記念(GI)でGI初挑戦[29]、単勝式はブービー13番人気という支持で出走した[30]。5枠8番からスタートし先手を主張するも、外からファインモーションに制されて2番手を追走[31]。ファインモーションがペースを落としたが、タップダンスシチーは逆らって向こう正面でファインモーションをかわして先頭を得た[31]。
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2002年 有馬記念(GI) レース映像 JRA公式YouTubeチャンネルによる動画 |
以降、佐藤が促してペースアップ。後方との差を大きく広げて最終コーナーを通過した[31]。後方のほとんどが余力なく伸びを欠き、直線に入ってもしばらく先頭をキープしていたが、ただ1頭天皇賞(秋)優勝馬の1番人気シンボリクリスエスが末脚を発揮。かわされたものの粘り、半馬身差の2着を確保した[32]。外国産馬のワンツーフィニッシュは、有馬記念史上初めての出来事だった[33]。
6歳(2003年)
編集金鯱賞優勝 - 京都大賞典優勝
編集4月26日の東京競馬場リニューアル記念(OP)[注釈 5]で始動。GI2着の後、二段階以上格を落として参戦したものの、単勝7番人気の支持だった[34]。4番手で直線に向き、追う前々年の優駿牝馬(オークス)優勝馬レディパステルに2馬身差をつけて勝利[34]。続く5月31日の金鯱賞(GII)は、前年同競走優勝馬ツルマルボーイ、3歳GII2勝の4歳馬バランスオブゲーム、前々年の牝馬二冠を含むGI3勝のテイエムオーシャンに続く4番人気で出走[35]。台風通過後の稍重馬場での開催だった[36]。
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2003年 金鯱賞(GII) レース映像 JRA公式YouTubeチャンネルによる動画 |
スタートからダイタクフラッグが逃げ、それに次ぐ2番手を追走していたが、第3コーナーで代わって先頭となった[36]。以後早めに仕掛けられて、後続との差を広げた[36]。直線では、大外に持ち出したツルマルボーイなどが接近してきたが、半馬身先着。重賞2勝目を挙げた[36]。佐藤は「離して行ったほうが力が出せる馬で、今回は持ち味を出したレースだと思います。[37]」と述べている。 ファン投票第12位、24180票を背負い[38]、6月29日の宝塚記念(GI)に出走。シンボリクリスエス、春のクラシック二冠を果たした3歳馬ネオユニヴァース、GI級競走6勝のアグネスデジタルに次ぐ4番人気に推された[39]。8枠16番からスタートして内の先行馬にハナを譲り、中団外を進んだ[40]。
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2003年 宝塚記念(GI) レース映像 JRA公式YouTubeチャンネルによる動画 |
外を回り続け、最終コーナーで先頭となる場面も見られたが、外から追い込んだ6番人気ヒシミラクル、8番人気ツルマルボーイにかわされた[41]。ゴール板手前では余力はなかったが粘り、ネオユニヴァースやシンボリクリスエスを4、5着に押しのけて3着を確保する[40][42]。夏は、北海道浦河町の日進牧場で休養、軽種馬育成調教センター(BTC)で調整された[43]。 10月12日、京都大賞典(GII)で始動、単勝1番人気に推される。天皇賞(春)、宝塚記念と連勝中のヒシミラクルの始動戦であったが、ヒシミラクルを2番人気に押しのけた[44]。スタートからハナを奪い逃げることに成功。しかし、ヒシミラクルに背後を取られてマークされる展開となった[23][44]。
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2003年 京都大賞典(GII) レース映像 JRA公式YouTubeチャンネルによる動画 |
スローペースで逃げ、先頭のまま最終コーナーを通過。ヒシミラクルが接近してきたものの、仕掛けられ次第突き放した[44]。1馬身4分の1差をつけて先頭で入線、重賞3勝目。1998年セイウンスカイ以来となる逃げ切り勝利を果たした[45]。レース後佐々木は、タップダンスシチーに東京競馬場芝2000メートルは向いていないと考え、天皇賞(秋)出走を見送った[44]。
ジャパンカップ優勝
編集11月30日、ジャパンカップ(GI)に出走。サンクルー大賞連覇に加えて、香港ヴァーズを勝利したフランスのアンジュガブリエル、ブリーダーズカップターフ勝利から臨むアメリカのジョハー、コックスプレートを勝利したオーストラリアのフィールズオブオマー、前年のジャパンカップ2着のサラファンなど外国調教馬9頭に、日本調教馬9頭を加えた18頭が集結した[46]。外国調教馬はアンジュガブリエルの3番人気12.1倍が最高であった。1番人気は天皇賞(秋)で連覇を果たしたシンボリクリスエスが1.9倍、ネオユニヴァースが7.0倍。アンジュガブリエルを挟んだ4番人気13.8倍がタップダンスシチーであった[47]。前日から雨が降った影響で当日は不良馬場で始まり、第9競走で1段階回復[48]。第10競走ジャパンカップは、11年ぶりに重馬場での開催となった[48]。
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2003年 ジャパンカップ(GI) レース映像 JRA公式YouTubeチャンネルによる動画 |
1枠1番からスタート次第飛ばし、後方との差を広げて単騎で逃げた。2コーナーで後方に「4馬身から5馬身」のリードを作り、向こう正面から第3コーナーを経ると、リードは10馬身まで拡大した[49]。先頭を保ったまま直線コースに進入。残り600メートル地点からのタップダンスシチーは、37.4秒の末脚を発揮した[50]。一方後続は、例えば最速のネオユニヴァースでも37.0秒に留まり、リードはそれほど縮まらなかった[49]。菊花賞優勝から臨んだ5番人気ザッツザプレンティに9馬身差をつけて先頭で入線する[51]。
JRA-GI史上最大着差[注釈 6][注釈 8][53] | ||
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レース | 優勝馬 | 差 |
2003年ジャパンC | タップダンスシチー | 9馬身 |
1987年桜花賞 | マックスビューティ | 8馬身 |
1987年阪神3歳S | サッカーボーイ | |
1994年菊花賞 | ナリタブライアン | 7馬身 |
2001年ジャパンCダート | クロフネ | |
1987年東京優駿 | メリーナイス | 6馬身 |
GI初優勝。1984年カツラギエース以来19年ぶり、レース史上2例目となる逃げ切り勝利[53]。またザッツザプレンティと9馬身差の決着は、1998年優勝のエルコンドルパサー、2着エアグルーヴの「2馬身半」を上回る、レース史上最大着差記録[53]。さらに、JRA-GI史上最大着差記録[注釈 9]を樹立した[53]。加えて、友駿ホースクラブは、ゴールドシチーの1986年阪神3歳ステークス以来17年ぶりのGI勝利[54]、佐藤はマイネルマックスの1996年朝日杯3歳ステークス以来7年ぶりのGI勝利[49]。1994年厩舎開業の佐々木は、10年目でGI勝利となった[51]。
ジャパンカップは、佐藤及び佐々木にとって縁のあるレースであった。佐々木は、アメリカ調教馬メアジードーツが制した1981年、第1回ジャパンカップを見て以来、騎手時代に最も騎乗したかったレースだったが、叶わず引退しており[18]、調教師となってからも、最も管理馬を出走および勝利させたい、東京優駿(日本ダービー)よりも出走および勝利させたいレースと志し、それを初出走で勝利まで叶えた[29][55]。一方の佐藤は中学生の頃、前述のカツラギエースが逃げて制した1984年、第4回ジャパンカップをテレビで見て騎手を志しており、その19年後に同じ戦法で勝利を叶えた[17][29]。佐藤は、この逃げ戦法について、発走直前の返し馬の際に、この重馬場で2、3番手追走すれば「ノメってしまう[17]」と考えたためであった[49]。
その後は、12月28日の有馬記念(GI)に出走。ファン投票では第5位となる8万852票を集めた[56]。2.6倍のシンボリクリスエスに次ぐ、3.9倍の2番人気に支持された[57]。シンボリクリスエスが9馬身差、タップダンスシチーの史上最大着差記録タイで優勝する一方、13馬身以上後れをとる8着となった[58]。
7歳(2004年)
編集金鯱賞連覇 - 宝塚記念優勝
編集有馬記念後は休養し、5月29日の金鯱賞(GII)で始動[59]。出走12頭のうち、9頭が重賞優勝経験、4頭がGI優勝経験があるメンバーの中、2.3倍の1番人気に推される[60][61]。以降人気は、ザッツザプレンティ、重賞4勝のマグナーテン、前年のエリザベス女王杯優勝馬アドマイヤグルーヴ、前年の牝馬三冠馬スティルインラブが続いていた[61]。
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2004年 金鯱賞(GII) レース映像 JRA公式YouTubeチャンネルによる動画 |
スタートから、タマモヒビキとマグナーテンが飛ばし、それに続く3番手、好位に位置した[60]。向こう正面から第3コーナーにかけてまくりを開始。最終コーナーを先頭で通過し差を広げた[60]。後方大外から追い込む6番人気ブルーイレヴンに迫られたが、アタマ差逃げ切り優勝[60]。レース史上初となる連覇達成[注釈 10][19]。走破タイム1分57秒5は、1998年金鯱賞で大差勝ちを果たしたサイレンススズカの1分57秒8を上回る、コースレコードを樹立した[19]。
続いて、6月27日の宝塚記念(GI)に出走、ファン投票では第6位となる4万6178票を集めた[62]。単勝オッズ3.5倍の1番人気の支持、同じ3倍台に天皇賞(春)2着のゼンノロブロイ、5倍台に菊花賞2着および有馬記念2着のリンカーン、7倍台に安田記念優勝から臨むツルマルボーイと続き、15頭が揃った[63]。
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2004年 宝塚記念GI) レース映像 JRA公式YouTubeチャンネルによる動画 |
大外枠8枠15番からスタート、内のローエングリンやホットシークレットに前を譲り、3番手を追走した[64]。ローエングリンが飛ばして、前半の1000メートルを58.5秒で通過するハイペースとなった[65]。それからローエングリンは、長く持たせるためにペースを落としにかかったが、タップダンスシチーはそれに抗った[64]。第3コーナー手前でかわして先頭となり、早めのスパートを開始した[66]。直線では背後にいたシルクフェイマスが接近。一時「シルクフェイマスが交わすような勢い[67]」(『優駿』編集部)があったが、タップダンスシチーはそれからもう一伸びして突き放した[67]。後方に2馬身差をつけて入線[68]。
GI2勝目、7歳馬の宝塚記念優勝は、1970年スピードシンボリ以来34年ぶり2例目であった[69]。また、走破タイム2分11秒1は、1994年ビワハヤヒデの2分11秒2を上回るレースレコード[注釈 11]を樹立した。佐藤は「よほど強くないとできない乗り方[70]」だったと評している。また佐々木はレース前、競馬人生3回目の「負ける気がしなかった[70]」状態だった振り返っている。
凱旋門賞遠征 - 有馬記念2着
編集宝塚記念優勝後の6月30日に、日進牧場へ放牧[注釈 12][71]。次なる目標は、フランスの凱旋門賞に定まっていた。凱旋門賞挑戦は、前年秋のジャパンカップ優勝直後に佐々木が「凱旋門賞へ行きたい」と言い出したことで検討されはじめた[注釈 13][72]。そしてこの年の春、金鯱賞をレコードで勝利したことで正式に参戦が決定した[72][73]。放牧から1週間程度でBTCへ移動し、凱旋門賞への調整を開始した[16]。佐々木は、日本で十分に仕上げてから、直前で輸送する方式を採用し、9月26日に出国、翌27日に現地着。10月3日の凱旋門賞に出走するという遠征計画が立てられた。9月7日、北海道での放牧から栗東に帰厩し、調整が更なる調整が施された[注釈 15][74]。9月20日には、栗東の検疫厩舎に入厩、23日に追い切りを行った。この後は、26日に関西国際空港から出国し27日に到着、現地ではジョン・ハモンド厩舎に滞在する予定であった。しかし、タップダンスシチーが納まるはずだったカーゴ便が故障、さらに代替便も用意することができなかった[75]。26日の次の便は29日であったが、陣営はうまく調整できないと判断、出走断念を発表した[76]。
ところが、出走を望むファンの声が大きかったことから、陣営は一転して出走目指し、予定を再構築して実行[42]。29日に栗東で最終追い切り、10月1日に成田国際空港から出国し同日午後に到着、ハモンド厩舎に入厩した[76]。レース前日となる2日、馬体重は宝塚記念と比べて3キロ減に留まり、輸送の疲労は見られなかった[76]。フランスに来ていた厩舎未開業の調教師矢作芳人は、その姿を「入厩したばかりというのに、しっかりと常足で落ち着いて歩いている[77]」と評しており「これならやってくれるかも!」と考えていたと振り返っている[77]。開催されるロンシャン競馬場の下見に訪れた佐々木は、馬場状態を「向正面が小倉の開幕週、直線は札幌の開幕週[76]」、佐藤は「JC(ジャパンカップ)や宝塚(記念)の時の方がしんどそうな馬場やったし、大丈夫[76](カッコ内補足加筆者)」と捉えていた。
10月3日、凱旋門賞(G1)に出走、この年は有力馬の回避があって「大混戦[78]」(石川ワタル)と見られていた。そんな中タップダンスシチーは、現地で12.6倍の7番人気に支持される[78]。前日まで良い状態を保っているように見えたタップダンスシチ―は、当日の輸送を経てテンションが高くなってしまい、パドックでは以前のように二人引き、悪癖「タップダンス」を披露してしまった[79]。矢作によればその姿は「昨日の馬とは別馬のような印象[77]」だったという。
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2004年 凱旋門賞(G1) レース映像 Equidia公式YouTubeチャンネルによる動画 |
スタートから先行し、直線で逃げ馬に並びかけたが失速。勝利した現地6番人気のバゴに17馬身後れを取る17着となった[78]。佐々木はこの遠征を振り返り、「またチャンスがあるとすれば、この馬に限っては最初のプラン[注釈 16]でスケジュールを組むよ。今度は6時間以内に代替機が用意できる保険もかけてね」と振り返っている[79]。
帰国後、日進牧場で検疫[80]。年内で引退することが決定し、有馬記念を引退レースとすることが発表された[80]。11月25日に帰厩[81]、「七分(中略)あと2週ぐらい欲しい[82]」状態で26日の有馬記念(GI)に参戦。有馬記念4日前の22日には、引退宣言を撤回、次年度も現役を続行することが発表された[83]。天皇賞(秋)とジャパンカップを連勝していたゼンノロブロイが2.0倍、皐月賞およびジャパンカップ2着のコスモバルクが7.0倍、タップダンスシチーはそれに次ぐ8.8倍の3番人気であった[83]。スタートから単騎で逃げ、最終コーナーを後方との差を広げながら通過[83]。しかし直線でゼンノロブロイがかわし、芝2500mのJRAレコード(当時、現在も中山芝2500mのコースレコード)を樹立して優勝。一方のタップダンスシチーも粘り続け、その0.1秒後、半馬身差の2着となった[84][85]。
8歳(2005年)
編集金鯱賞3連覇
編集5月28日の金鯱賞に出走、単勝オッズ1.4倍、シルクフェイマスやアドマイヤグルーヴを押しのける1番人気に推される[86]。大外枠からスタート、ハナを奪取しスローペースを刻んだ。第3コーナーあたりで促されて押し切り体制に突入する[86]。
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2005年 金鯱賞(GII) レース映像 JRA公式YouTubeチャンネルによる動画 |
直線では、後続勢の追い上げを封じて逃げ切り、後方から追い込んだヴィータローザに2馬身半差をつけて重賞3勝目[86]。金鯱賞3連覇を果たした。1956年から1958年にかけて鳴尾記念を優勝したセカイオー以来、47年ぶり史上2頭目となるJRAサラ系平地同一重賞3連覇達成[注釈 17][87]。獲得賞金は10億8422万1000円に上り、ナリタブライアンを抜き、テイエムオペラオー、スペシャルウィークに続くJRA史上第3位となった[87]。
その後は、宝塚記念7着。秋は古馬の王道路線、天皇賞(秋)、ジャパンカップ、有馬記念で着外となり、競走馬を引退した。有馬記念12着敗退後の中山競馬場にて引退式が行われ、ジャパンカップ優勝時の1番ゼッケン姿が披露された[88]。佐々木は「憧れのジャパンカップに勝つなど、僕の夢をすべてかなえてくれました[88]」と述べている。2006年1月6日付で、JRAの競走馬登録を抹消される[2]。
種牡馬時代
編集引退後は、北海道門別町のブリーダーズ・スタリオン・ステーションで種牡馬となった[88]。シンジケートは組まれず、競走馬時代と同じく友駿ホースクラブの所有馬として供用された[89]。初年度は163頭の繁殖牝馬を集めたが、これをピークに右肩下がりで減少[90]。3年目には三桁を割り、5年目には二桁を割った[90]。6年目、1頭の繁殖牝馬と交配を行った後に、種牡馬を引退[90]。競走馬ふるさと案内所は減少の理由について、初年度産駒の成績が振るわなかったことを挙げている[91]。
産駒は、2009年7月3日の浦和競馬場にて、アールパラダンス(母父:リアルシャダイ)が産駒初勝利[92]。11月15日の東京競馬場にて、ケイアイツバキ(母父:アフリート)が産駒中央競馬初勝利を挙げた[93]。3年目産駒のタッチデュール(母父:フレンチデピュティ)が2011年ジュニアクラウン、プリンセス特別、2013年兵庫クイーンカップ、2014年くろゆり賞を優勝[94]。4年目産駒のフレアリングメテオ(母父:リアルシャダイ)が2013年北日本新聞杯を優勝した[95]。
種牡馬引退後
編集種牡馬引退後は、去勢されて乗用馬に転用されている[96]。ノーザンホースパークでの訓練を経て、2011年10月からは福島県天栄村のノーザンファーム天栄でスタッフの乗馬訓練用の練習馬となった[97]。2014年時点では、茨城県のポニーパークあるふぁに移り、余生を過ごしている[98]。この2014年には、金鯱賞当日の12月6日に中京競馬場に来場。パドック供覧が行われた[99]。
競走成績
編集以下の内容は、netkeiba.com[100]およびJBISサーチ[20]の情報に基づく。
競走日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 距離(馬場) | 頭 数 |
枠 番 |
馬 番 |
オッズ (人気) |
着順 | タイム (上がり3F) |
着差 | 騎手 | 斤量 [kg] |
1着馬(2着馬) | 馬体重 [kg] |
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2000.3. 4 | 阪神 | 4歳新馬 | 芝2000m(稍) | 13 | 7 | 11 | 11.8( 6人) | 9着 | 2:10.5 (38.5) | 2.2 | 四位洋文 | 55 | ミラーダ | 516 | |
3.19 | 阪神 | 4歳新馬 | 芝2200m(良) | 9 | 7 | 7 | 15.6( 4人) | 1着 | 2:18.4 (35.5) | -0.0 | 四位洋文 | 55 | (カガミパラダイス) | 512 | |
4.15 | 阪神 | 若草S | OP | 芝2200m(良) | 12 | 8 | 11 | 19.2( 7人) | 5着 | 2:18.7 (35.1) | 0.3 | 四位洋文 | 55 | アグネスフライト | 508 |
5. 6 | 京都 | 京都新聞杯 | GIII | 芝2000m(良) | 14 | 4 | 5 | 13.7( 5人) | 3着 | 2:00.3 (35.6) | 0.5 | 四位洋文 | 55 | アグネスフライト | 504 |
6. 4 | 中京 | 白百合S | 900万下 | 芝1800m(良) | 13 | 6 | 9 | 4.0( 2人) | 7着 | 1:49.2 (36.3) | 0.9 | 熊沢重文 | 55 | ジンワラベウタ | 496 |
6.18 | 阪神 | 野苺賞 | 500万下 | 芝2200m(良) | 13 | 5 | 7 | 4.5( 2人) | 5着 | 2:17.2 (34.7) | 0.7 | 熊沢重文 | 55 | ホワイトハピネス | 496 |
10.29 | 京都 | 4歳上500万下 | 芝2400m(重) | 14 | 4 | 5 | 8.6( 5人) | 4着 | 2:27.3 (36.5) | 0.4 | 四位洋文 | 55 | ハートランドヒリュ | 498 | |
11.18 | 京都 | 八瀬特別 | 900万下 | 芝2400m(良) | 8 | 7 | 7 | 6.9( 4人) | 2着 | 2:28.4 (35.0) | 0.2 | 幸英明 | 52 | ホワイトハピネス | 494 |
12. 9 | 中京 | 天竜川特別 | 900万下 | 芝2500m(良) | 10 | 8 | 10 | 3.0( 2人) | 1着 | 2:31.4 (36.2) | -0.3 | 松田大作 | 53 | (ボヘミアンチェリー) | 500 |
2001.1. 8 | 京都 | 万葉S | OP | 芝3000m(稍) | 10 | 2 | 2 | 5.2( 3人) | 5着 | 3:09.3 (35.4) | 0.6 | 四位洋文 | 54 | トシザブイ | 504 |
2.18 | 小倉 | 関門橋S | 1600万下 | 芝2000m(良) | 12 | 6 | 10 | 4.1( 2人) | 3着 | 2:02.8 (36.6) | 0.2 | 中舘英二 | 53 | ファイトコマンダー | 496 |
3.25 | 阪神 | 但馬S | 1600万下 | 芝2000m(良) | 11 | 6 | 7 | 4.6( 3人) | 2着 | 2:00.0 (35.5) | 0.4 | 安藤勝己 | 54 | ファイトコマンダー | 490 |
4. 7 | 阪神 | 大阪-ハンブルクC | OP | 芝2500m(良) | 11 | 7 | 9 | 4.7( 2人) | 5着 | 2:33.8 (34.8) | 0.5 | 四位洋文 | 53 | メジロサンドラ | 496 |
12. 8 | 阪神 | 3歳上1000万下 | 芝2000m(良) | 9 | 5 | 5 | 9.7( 4人) | 4着 | 2:01.3 (35.6) | 0.6 | 四位洋文 | 57 | ダイタクバートラム | 502 | |
12.23 | 阪神 | 江坂特別 | 1000万下 | 芝2500m(良) | 16 | 4 | 7 | 5.1( 3人) | 2着 | 2:33.5 (35.5) | 0.2 | 四位洋文 | 57 | シャープキック | 504 |
2002.1.13 | 京都 | 日経新春杯 | GII | 芝2400m(良) | 12 | 3 | 3 | 16.1( 6人) | 3着 | 2:26.6 (34.4) | 0.2 | 川原正一 | 52 | トップコマンダー | 502 |
2. 9 | 京都 | 春日特別 | 1000万下 | 芝1800m(良) | 12 | 1 | 1 | 1.9( 1人) | 1着 | 1:46.9 (35.0) | -0.2 | 武豊 | 57 | (アスカツヨシ) | 504 |
3. 2 | 阪神 | 御堂筋S | 1600万下 | 芝2200m(良) | 11 | 4 | 4 | 1.8( 1人) | 1着 | 2:12.3 (35.7) | -0.6 | O.ペリエ | 57 | (アクティブバイオ) | 506 |
3.23 | 中山 | 日経賞 | GII | 芝2500m(良) | 8 | 5 | 5 | 9.6( 3人) | 2着 | 2:37.0 (34.5) | 0.0 | 勝浦正樹 | 57 | アクティブバイオ | 500 |
4.21 | 東京 | メトロポリタンS | OP | 芝2300m(稍) | 11 | 8 | 11 | 3.7( 1人) | 3着 | 2:21.2 (36.8) | 0.5 | 勝浦正樹 | 56 | ツルマルボーイ | 508 |
5.18 | 東京 | 目黒記念 | GII | 芝2500m(重) | 18 | 1 | 1 | 18.4( 8人) | 5着 | 2:32.4 (37.8) | 0.6 | 勝浦正樹 | 56 | トシザブイ | 506 |
7.21 | 函館 | 函館記念 | GIII | 芝2000m(良) | 16 | 5 | 10 | 11.9( 7人) | 8着 | 2:06.2 (38.9) | 1.1 | 四位洋文 | 56 | ヤマニンリスペクト | 508 |
9. 7 | 阪神 | 朝日チャレンジC | GIII | 芝2000m(良) | 10 | 2 | 2 | 9.6( 5人) | 1着 | 1:58.1 (35.2) | 0.0 | 佐藤哲三 | 56 | (イブキガバメント) | 494 |
10. 6 | 京都 | 京都大賞典 | GII | 芝2400m(良) | 8 | 5 | 5 | 8.9( 3人) | 3着 | 2:24.0 (34.5) | 0.4 | 佐藤哲三 | 57 | ナリタトップロード | 498 |
11. 3 | 中山 | アルゼンチン共和国杯 | GII | 芝2500m(良) | 11 | 5 | 5 | 3.5( 2人) | 3着 | 2:31.4 (35.4) | 0.8 | 佐藤哲三 | 57 | サンライズジェガー | 494 |
11.23 | 京都 | 京阪杯 | GIII | 芝1800m(良) | 15 | 8 | 14 | 13.6( 6人) | 5着 | 1:45.7 (35.3) | 0.4 | 佐藤哲三 | 57 | サイドワインダー | 508 |
12.22 | 中山 | 有馬記念 | GI | 芝2500m(稍) | 14 | 5 | 8 | 86.3(13人) | 2着 | 2:32.7 (35.9) | 0.1 | 佐藤哲三 | 57 | シンボリクリスエス | 500 |
2003.4.26 | 東京 | 東京競馬場リニューアル記念 | OP | 芝2400m(良) | 13 | 7 | 10 | 11.3( 7人) | 1着 | 2:23.7 (34.6) | -0.3 | 佐藤哲三 | 58 | (レディパステル) | 502 |
5.31 | 中京 | 金鯱賞 | GII | 芝2000m(稍) | 14 | 7 | 11 | 5.8( 4人) | 1着 | 1:58.9 (35.8) | -0.1 | 佐藤哲三 | 57 | (ツルマルボーイ) | 502 |
6.29 | 阪神 | 宝塚記念 | GI | 芝2200m(良) | 17 | 8 | 16 | 9.3( 4人) | 3着 | 2:12.2 (37.0) | 0.2 | 佐藤哲三 | 58 | ヒシミラクル | 500 |
10.12 | 京都 | 京都大賞典 | GII | 芝2400m(良) | 9 | 8 | 10 | 2.2( 1人) | 1着 | 2:26.6 (34.0) | -0.2 | 佐藤哲三 | 58 | (ヒシミラクル) | 502 |
11.30 | 東京 | ジャパンC | GI | 芝2400m(重) | 18 | 1 | 1 | 13.8( 4人) | 1着 | 2:28.7 (37.4) | -1.5 | 佐藤哲三 | 57 | (ザッツザプレンティ) | 502 |
12.28 | 中山 | 有馬記念 | GI | 芝2500m(良) | 12 | 5 | 6 | 3.9( 2人) | 8着 | 2:32.8 (37.8) | 2.3 | 佐藤哲三 | 57 | シンボリクリスエス | 506 |
2004.5.29 | 中京 | 金鯱賞 | GII | 芝2000m(良) | 12 | 8 | 11 | 2.3( 1人) | 1着 | 1:57.5 (35.3) | -0.0 | 佐藤哲三 | 59 | (ブルーイレヴン) | 508 |
6.27 | 阪神 | 宝塚記念 | GI | 芝2200m(良) | 15 | 8 | 15 | 3.5( 1人) | 1着 | 2:11.1 (36.1) | -0.3 | 佐藤哲三 | 58 | (シルクフェイマス) | 510 |
10. 3 | ロンシャン | 凱旋門賞 | G1 | 芝2400m(良) | 19 | 6 | 17着 | 2:27.8 | 2.8 | 佐藤哲三 | 59.5 | Bago | 計不 | ||
12.26 | 中山 | 有馬記念 | GI | 芝2500m(良) | 15 | 5 | 9 | 8.8( 3人) | 2着 | 2:29.6 (35.7) | 0.1 | 佐藤哲三 | 57 | ゼンノロブロイ | 504 |
2005.5.28 | 中京 | 金鯱賞 | GII | 芝2000m(良) | 10 | 8 | 10 | 1.4( 1人) | 1着 | 1:58.9 (33.8) | -0.4 | 佐藤哲三 | 59 | (ヴィータローザ) | 510 |
6.26 | 阪神 | 宝塚記念 | GI | 芝2200m(良) | 15 | 8 | 15 | 1.9( 1人) | 7着 | 2:12.7 (37.3) | 1.2 | 佐藤哲三 | 58 | スイープトウショウ | 512 |
10.30 | 東京 | 天皇賞(秋) | GI | 芝2000m(良) | 18 | 3 | 6 | 14.1( 6人) | 9着 | 2:00.6 (33.9) | 0.5 | 佐藤哲三 | 58 | ヘヴンリーロマンス | 520 |
11.27 | 東京 | ジャパンC | GI | 芝2400m(良) | 18 | 1 | 2 | 17.2( 7人) | 10着 | 2:23.1 (37.3) | 1.0 | 佐藤哲三 | 57 | アルカセット | 510 |
12.25 | 中山 | 有馬記念 | GI | 芝2500m(良) | 16 | 5 | 9 | 19.7( 5人) | 12着 | 2:33.3 (36.9) | 1.4 | 佐藤哲三 | 57 | ハーツクライ | 512 |
種牡馬成績
編集以下の内容は、JBISサーチの情報に基づく[90]。
種付年度 | 種付頭数 | 生産頭数 | 血統登録頭数 | 出走頭数 | 勝馬頭数 | 重賞勝馬頭数 | AEI | CPI |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2006 | 163 | 114 | 107 | 95 | 59 | 0 | 0.30 | |
2007 | 127 | 84 | 79 | 69 | 49 | 0 | 0.31 | |
2008 | 77 | 55 | 54 | 45 | 25 | 1 | 0.25 | |
2009 | 50 | 33 | 31 | 25 | 12 | 1 | 0.17 | |
2010 | 6 | 3 | 3 | 2 | 1 | - | 0.12 | |
2011 | 1 | 1 | 1 | 0 | - | - | - | |
合計 | 275 | 236 | 146 | 2 | 0.27 | 0.74 |
- 出走頭数、勝馬頭数、重賞勝馬頭数、アーニングインデックス、コンパラブルインデックスは、平地競走に限る。
主な産駒
編集母の父として主な産駒
編集- ステイシーファレル(天山賞 父ハイアーゲーム)
血統表
編集タップダンスシチーの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | リボー系 |
[§ 2] | ||
父 Pleasant Tap 1987 鹿毛 アメリカ |
父の父 Pleasant Colony 1978黒鹿毛 アメリカ |
His Majesty 1968 | Ribot | |
Flower Bowl | ||||
Sun Colony 1968 | Sunrise Flight | |||
Colonia | ||||
父の母 Never Knock 1979黒鹿毛 アメリカ |
Stage Door Johnny 1965 | Prince John | ||
Peroxide Blonde | ||||
Never Hula 1969 | Never Bend | |||
Hula Hula | ||||
母 All Dance 1978 鹿毛 アメリカ |
Northern Dancer 1961 鹿毛 カナダ |
Nearctic 1954 | Nearco | |
Lady Angela | ||||
Natalma 1957 | Native Dancer | |||
Almahmoud | ||||
母の母 All Rainbows 1973鹿毛 アメリカ |
Bold Hour 1964 | Bold Ruler | ||
Seven Thirty | ||||
Miss Carmie 1966 | T.V. Lark | |||
Twice Over | ||||
母系(F-No.) | Miss Carmie系(FN:23-b) | [§ 3] | ||
5代内の近親交配 | Nasrullah5×5、Polynesian5×5 | [§ 4] | ||
出典 |
|
叔母にWinning Colors(牝、1985年生、父:Caro(1988年サンタアニタオークス、サンタアニタダービー、ケンタッキーダービー)がいる。
脚注
編集注釈
編集- ^ スピードシンボリの時代は、旧年齢表記で8歳以上。
- ^ 後に競走馬としてデビューし、18戦3勝。1600万円以下まで出世した。
- ^ 友駿ホースクラブ代表の塩入満洋によれば、佐々木は「一目惚れ、絶対走ると確信」していたという。
- ^ 佐藤哲三の騎乗によるもの。佐藤は他にも、1992年レットイットビーでも勝利を挙げており、チャレンジカップ3勝目であった。
- ^ 当日は東京競馬場の馬場改修後初めての開催であった。この年に限り、メトロポリタンステークスから記念競走に取って代わられた。
- ^ グレード制導入1984年以降のサラブレッド系平地競走。2003年11月30日時点。
- ^ 旧年齢表記。
- ^ 日夏雄高によれば、限定戦は差が開きやすい傾向にあるという[52]。このうち、桜花賞、菊花賞、東京優駿は、3歳限定。阪神3歳ステークスは、2歳限定[注釈 7]。加えて桜花賞は、牝馬限定競走である。
- ^ グレード制導入1984年以降のサラブレッド系平地競走。2003年11月30日時点。
- ^ 騎手佐藤、調教師佐々木も同様にレース史上初となる連覇[19]。
- ^ 阪神競馬場開催に限る[70]。代替地として用いられる京都競馬場芝2200メートルでは、1995年ダンツシアトルの2分10秒2が参考記録として存在する。
- ^ 同じ日の栗東では、JRAが企画したイベント「タップダンスシチー号に会いませんか!」が開催され、競争率10倍から選り抜かれた30人が、タップダンスシチーと交流している[71]。
- ^ 佐々木は、最初に国外遠征を「少しだけ意識」したのは、シンボリクリスエスに半馬身差の2着となったときだと振り返っている[72]。
- ^ 平成16年台風第18号を指す。
- ^ 佐々木によれば「もう1日遅かったら台風[注釈 14]で予定が狂っていた」という[74]。
- ^ カーゴ故障前に考えていた、1週間前に出国する予定。
- ^ 障害競走の重賞では、1977年から1979年にかけて中山大障害(秋)を3連覇したバローネターフ。地方交流重賞では、2002年から2004年にかけてJBCクラシックを3連覇したアドマイヤドンがいる[87]。
出典
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- ^ “俺様振りは健在!男気溢れるタップダンスシチーのいま【動画有り】 - 佐々木祥恵 競馬コラム”. netkeiba.com. 2022年2月16日閲覧。
- ^ 東京スポーツ・2011年11月3日付 18面「みちのく調教基地 ノーザンファーム天栄発」
- ^ “俺様振りは健在!男気溢れるタップダンスシチーのいま【動画有り】 - 佐々木祥恵 競馬コラム”. netkeiba.com. 2022年2月19日閲覧。
- ^ “タップダンスシチー、6日中京競馬に来場”. 予想王TV@SANSPO.COM (2014年12月7日). 2022年2月19日閲覧。
- ^ “タップダンスシチーの競走成績 競走馬データ”. netkeiba.com. 2020年7月8日閲覧。
- ^ “タッチデュール|JBISサーチ(JBIS-Search)”. www.jbis.or.jp. 2022年2月12日閲覧。
- ^ “フレアリングメテオ|JBISサーチ(JBIS-Search)”. www.jbis.or.jp. 2022年2月12日閲覧。
- ^ “ギンガセブン|JBISサーチ(JBIS-Search)”. www.jbis.or.jp. 2022年2月12日閲覧。
- ^ 平出貴昭 (2020年3月10日). “マルターズディオサの牝系”. 競馬“血統”人生/平出貴昭. 2020年4月17日閲覧。
参考文献
編集- 『優駿』(日本中央競馬会)
- 2002年11月号
- 「【Play-back the Grade-Races 2002 Sep.7~Oct.6】第53回朝日チャレンジカップ(GIII) タップダンスシチー」
- 「【重賞データファイル】第53回朝日チャレンジカップ(GIII) タップダンスシチー」
- 2003年1月号
- 「【さあっ、有馬記念だ!】第47回有馬記念ファン投票最終結果 ファン投票1位はナリタトップロード!」
- 2003年2月号
- 優駿編集部「【Play-back the Grade-I Races 2002】第47回有馬記念(GI) 風を切り裂く強烈な末脚で"現役最強"の座をつかんだ 」
- 2003年7月号
- 「【今年の宝塚記念は何かが違う!?】ここが違うぞ!今年の宝塚記念 その5 ファン投票上位馬が大挙出走予定」
- 「【Play-back the Grade-Races 2003 MAY.17-JUN.8】早め先頭から堂々と押し切った 第39回金鯱賞(GII) タップダンスシチー」
- 「【重賞データファイル】第39回金鯱賞(GII)タップダンスシチー」
- 2003年8月号
- 優駿編集部「【Play-back the Grade-I Races 2003】第44回宝塚記念(GI) 得意ではない小回りコースを向正面から追い通しで競り勝ち 天皇賞に続き春二冠を達成」
- 2003年9月号
- 優駿編集部「【有力馬の次走・近況報告】古馬中長距離 タップダンスシチー」
- 2003年11月号
- 優駿編集部「【第128回天皇賞(秋)特集】ステップレース・リポート 第38回京都大賞典(GII) タップダンスシチー」
- 2003年12月号
- 「【重賞データファイル】第38回京都大賞典(GII) タップダンスシチー」
- 2004年1月号
- 「【優駿ヘッドライン】9馬身差と4センチ差。――ジャパンCはタップダンスシチー、ジャパンCダートはフリートストリートダンサーが優勝」
- 石田敏徳「【有馬記念で盛り上がろう 有力馬の勝算・徹底分析】タップダンスシチー」
- 優駿編集部「【Play-back the Grade-I Races 2003】第23回ジャパンカップ(GI)19年ぶりの逃げ切りV ジャパンC史上最大、9馬身差の完封劇」
- 「【重賞データファイル】第23回ジャパンカップ(GI)(国際招待) タップダンスシチー」
- 2004年2月号
- 日夏雄高「【特別企画 Look Back 2003】2003年数字で振り返る競馬シーン」
- 2004年3月号
- 優駿編集部「【杉本清の競馬談義】第226回 ゲスト佐々木晶三調教師」
- 藤井正弘(サラブレッド血統センター)「【世界の名馬】"大器晩成"は産駒に受け継がれた
Pleasant Tap 」
- 2004年7月号
- 「【今月のトピックス】春のグランプリは強豪が勢揃い!——宝塚記念(GI)、6月27日に迫る」
- 「【Play-back the Grade-Races 2004 May.15~Jun.9】第40回金鯱賞(GII)タップダンスシチー」
- 「【重賞データファイル】日本中央競馬会創立50周年記念 第40回金鯱賞(GII) タップダンスシチー」
- 2004年8月号
- 「【優駿クローズアップ 今月の馬】勇躍、凱旋門賞へ!——第45回宝塚記念(GI)を制したタップダンスシチー」
- 優駿編集部「【Play-back the Grade-I Races 2004】第45回宝塚記念(GI)"最強馬"の座は渡さない 強気のレースで他馬を制圧」
- 優駿編集部「【優駿インタビュー】佐々木晶三調教師 憧れの『世界』へ向かって」
- 優駿編集部「【杉本清の競馬談義】第231回 ゲスト佐藤哲三騎手」
- 岡本光男「【トラックマン・リポート】宝塚記念優勝で盛り上がったタップダンスシチーのファン招待イベント」
- 「【重賞データファイル】第45回宝塚記念(GI) タップダンスシチー」
- 2004年9月号
- 篠原美穂子「【秋競馬開幕! 路線別オープン馬近況報告】古馬牡馬 タップダンスシチー」
- 2004年10月号
- 岡本光男「【凱旋門賞直前情報】タップダンスシチーが世界の舞台へ」
- 2004年11月号
- 河村清明「【第83回凱旋門賞(仏GI)】アクシデントを乗り越え参戦したタップダンスシチーは17着」
- 石川ワタル「【海外ニュース】第83回凱旋門賞 フランスのバゴが大混戦を制す」
- 矢作芳人「【競作ノンフィクション・シリーズ】凱旋門賞への熱き思い~現役調教師が現地で抱いたこのレースへの情熱~」
- 2005年1月号
- 石田敏徳「【アナタの想いが叶う
瞬間 第49回有馬記念】タップダンスシチ― 有終の美に向けた"春の王者"の状態」 - 岡本光男「【第49回有馬記念 応援&意気込みメッセージ集】佐々木晶三厩舎 中原照美厩務員」
- 石田敏徳「【アナタの想いが叶う
- 2005年2月号
- 優駿編集部「【Play-back the Grade-I Races 2004】第49回有馬記念(GI) 圧巻のレコードタイムを叩き出し 秋GI3連勝の偉業を達成」
- 「【重賞データファイル】第49回有馬記念(グランプリ)(GI) ゼンノロブロイ」
- 2005年7月号
- 「【重賞プレイバック】第41回金鯱賞(GII) タップダンスシチー」
- 2006年2月号
- 「【ニュース&トピックス 引退式】タップダンスシチー、スティルインラブが引退式を挙行——2頭とも繁殖生活へ」
- 2010年11月号
- 谷川善久「【サラブレッド・ヒーロー列伝】タップダンスシチー 常識破りのレコードメイカー」
- 2013年12月号
- 谷川善久「【重賞レースすごい逃げ切り&すごい追い込み BEST30】第5位 2003年ジャパンカップ タップダンスシチー 世界を相手に9馬身差のワンマンショー」
- 2002年11月号
外部リンク
編集- 友駿ホースクラブ愛馬会
- 競走馬成績と情報 netkeiba、スポーツナビ、JBISサーチ、Racing Post
- タップダンスシチー(USA) - 競走馬のふるさと案内所