タカネヒカゲ(高嶺日陰、学名Oeneis norna (Thunberg))は、チョウ目(鱗翅目)タテハチョウ科ジャノメチョウ亜科に属するチョウの一つ。

タカネヒカゲ
タカネヒカゲ、飛騨山脈蝶ヶ岳の高山帯にて(2015年7月)
タカネヒカゲ Oeneis norna asamana
分類
: 動物界 Animalia
: 節足動物門 Arthropoda
: 昆虫綱 Insecta
: 鱗翅目 Lepidoptera
上科 : アゲハチョウ上科 Papilionoidea
: タテハチョウ科 Nymphalidae
亜科 : ジャノメチョウ亜科 Satyrinae
: タカネヒカゲ属 Oeneis
: タカネヒカゲ O. norna
学名
Oeneis norna (Thunberg)
和名
タカネヒカゲ(高嶺日陰)
英名
The Asamana Arctic
下位分類群
  • O. n. asamana (Matsumura)
    (北アルプス亜種)
  • O. n. sugitanii (Shirozu)
    (八ヶ岳亜種)

概要

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環境省指定絶滅危惧種。北アルプス八ヶ岳およびその周辺の高山帯にのみ分布する。翅表はベージュ色、翅裏は濃い茶色の草ずり模様で静止すると風景にまぎれる。ジャノメチョウ科特有の蛇の目紋は前翅に2個・後翅に1個と少なくまた不明瞭。あまり長くは飛ばず、岩の上などで体を横に倒し日光浴をする姿が観察される。訪花習性あり。

成虫になるまで足掛け3年かかる。越態は第一冬が2齢もしくは3齢幼虫、第二冬は5齢幼虫。食草はカヤツリグサ科イワスゲヒメスゲなど。成虫は7~8月にのみ発生する。

田淵行男は本種をハイマツ仙人と呼んでいた。

分布

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国内では北アルプス八ヶ岳にのみ生息する。北アルプス亜種は環境省カテゴリ準絶滅危惧、八ヶ岳亜種は同絶滅危惧IA類に選定されている。

国外ではスカンディナヴィア半島北部・シベリアなど、北極を囲む寒冷地(周極要素)。

種の保全状況評価

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タカネヒカゲ北アルプス亜種 O. n. asamana (Matsumura)
タカネヒカゲ八ヶ岳亜種 O. n. sugitanii (Shirozu)

参考文献

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  • 牧林功解説、青山潤三写真『日本の蝶』成美堂出版〈ポケット図鑑〉、1994年。ISBN 4-415-08045-6 
  • 日本環境動物昆虫学会編 編『チョウの調べ方』今井長兵衛・石井実監修、文教出版、1998年。ISBN 4938489112OCLC 170389984 

関連項目

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