タカサゴクロサギ

サギ科の鳥の一種

タカサゴクロサギ(高砂黒鷺、学名:Ixobrychus flavicollis)は、ペリカン目サギ科に分類される鳥類の一種である。和名は、「台湾に生息する黒いサギ」ということからついた。日本に留鳥として生息するクロサギとは属が異なる(クロサギはコサギ属「Egretta」)。

タカサゴクロサギ
保全状況評価
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 鳥綱 Aves
: ペリカン目 Pelecaniformes
: サギ科 Ardeidae
: ヨシゴイ属 Ixobrychus
: タカサゴクロサギ I. flavicollis
学名
Ixobrychus flavicollis
(Latham, 1790)
和名
タカサゴクロサギ
英名
Black Bittern

分布

編集

中国南部、台湾、東南アジアインド、ニューギニア、オーストラリア北部で繁殖する。北方の個体は冬季に南へ渡り越冬する。

日本では、亜種タカサゴクロサギが迷鳥として新潟県千葉県広島県男女群島トカラ列島沖縄県大阪府京都府などで記録されている。

形態

編集

全長は約58cm。翼開長は54-66cm。雄成鳥は頭部から背、翼、尾にかけての体の上面が、わずかに青みがかった黒色である。体の下面は黄褐色で、黒褐色の縦斑が密に入っている。嘴は黒く細長く、足は暗緑色である。雌成鳥は、体の上面が黒褐色である。幼鳥は雌成鳥と羽色が似ているが、頭部が淡褐色である。

生態

編集

水田、湿地、アシ原、草原、マングローブ林などに生息する。単独もしくは番いで生活する。日本では、ほとんどが単独での記録である。

食性は肉食性で魚類両生類昆虫類を食べる。

繁殖形態は卵生。樹上やアシ原に雌雄共同で巣を作り、1腹3-6個の卵を産む。抱卵、育雛とも雌雄共同で行う。

亜種

編集

以下の3亜種に分類される。

  •  Ixobrychus flavicollis flavicollis タカサゴクロサギ
  •  Ixobrychus flavicollis australis
  •  Ixobrychus flavicollis woodfordi

保全状態評価

編集

参考文献

編集
  • 桐原政志 『日本の鳥550 水辺の鳥』、文一総合出版2000年
  • 真木広造他 『日本の野鳥590』、平凡社2000年
  • 『世界の動物|分類と飼育 コウノトリ目+フラミンゴ目』、財団法人東京動物園協会、1985年、39頁

関連項目

編集