ソユーズ9号(ソユーズ9ごう、Soyuz 9、ロシア語: Союз 9)は、1970年に行われたソビエト連邦有人宇宙飛行である。2人の乗組員は、約18日間という当時の宇宙滞在時間最長記録を5年ぶりに更新した。このミッションにより、長期間の無重力状態が乗組員に与える影響と宇宙飛行士が軌道上で行うことが可能な仕事が研究され、サリュート宇宙ステーションへの道筋を付けた。

ソユーズ9号
ミッションの情報
ミッション名 ソユーズ9号
質量 6,590 kg (14,530 lb)
乗員数 2
コールサイン Сокол (Sokol - "Falcon")
発射台 Baikonur Site 31/6[1]
打上げ日時 1970年6月1日 19:00:00 UTC
着陸または着水日時 1970年6月19日 11:58:55 UTC
北緯50度 東経72度 / 北緯50度 東経72度 / 50; 72
ミッション期間 17日 16:58:55
周回数 288
遠地点 227 km (141 mi)
近地点 176 km (109 mi)
公転周期 88.5分
軌道傾斜角 51.6°
年表
前回 次回
ソユーズ8号 ソユーズ10号

乗組員

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バックアップ

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補欠乗組員

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ミッションパラメータ

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  • 質量:6,590kg
  • 近点:176km
  • 遠点:227km
  • 軌道傾斜角:51.6°
  • 軌道周期:88.5分

ミッションハイライト

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船長のアンドリアン・ニコラエフとフライトエンジニアのヴィタリー・セバスチャノフは18日間宇宙に滞在し、自身を用いて生理学や医学に関する様々な実験を行った。また、地球の家族とテレビで繋がれ、FIFAワールドカップを観戦したり、地上の管制官とチェスで対戦したり、ソビエト連邦の選挙に投票したりした。これは、この時に宇宙から初めて指されたチェスの棋譜である(宇宙飛行士が白)。このミッションでは、宇宙滞在の最長記録が更新され、月へのアポロ計画の飛行のように宇宙旅行者がただ宇宙に長期間滞在するだけではなく、宇宙で「生活する」ことができるようにする転換点になった。

地球への帰還中、乗組員は弱っているように見え、通常に戻るまでに数十日かかった。軌道上では、彼らは運動時間の一部を実験機器の運搬時間に当て、長い時間の無重力状態に対する彼らの体の反応は、通常の運動を維持することの大切さを証明した。

脚注

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  1. ^ Baikonur LC31”. Encyclopedia Astronautica. 2009年3月4日閲覧。