スルファニル酸
スルファニル酸(4-アミノベンゼンスルホン酸)(英語:Sulfanilic acid (4-Aminobenzenesulfonic acid))は、わずかに黄色がかった白色(Off-White、白の濃淡参照)の結晶で、硝酸イオンや亜硝酸イオンの定量分析に使われる物質である。固体では双性イオンとして存在し、融点が高い[1] 。
スルファニル酸 | |
---|---|
p-アミノベンゼンスルホン酸 | |
別称 スルファニル酸 | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 121-57-3 |
PubChem | 8479 |
ChEBI | |
| |
| |
特性 | |
化学式 | C6H7NO3S |
モル質量 | 173.19 |
密度 | 1.485 |
融点 |
288 °C, 561 K, 550 °F |
水への溶解度 | >20 g/l |
酸解離定数 pKa | 3.01 |
関連する物質 | |
関連するスルホン酸 | ベンゼンスルホン酸 p-トルエンスルホン酸 |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
合成
編集応用
編集スルファニル酸はジアゾ化合物を作りやすいため、アゾ染料やサルファ剤の合成に使用される[1]。またこの性質を利用してN-(1-ナフチル)エチレンジアミンとともにジアゾカップリングを行ってアゾ染料を合成し、硝酸イオンや亜硝酸イオンを定量分析するのに使われる。各イオンの濃度は溶液の赤色の強さから推測される[3]
脚注
編集- ^ a b "Sulphanilic acid". A Dictionary of Chemistry. Oxford University Press, 2000. Oxford Reference Online. Oxford University Press.
- ^ Siegfried Hauptmann: Organische Chemie, 2nd Edition, VEB Deutscher Verlag für Grundstoffindustrie, Leipzig, 1985, p. 511, ISBN 3-342-00280-8.
- ^ G. H. Jerffery; J. Bassett; J. Mendham; R. C. Denney (1989). “Colorimetry and Spectrophotometry”. Vogel's Textbook of Quantitative Chemical Analysis, 5th Edition. ロングマン出版. p. 702. ISBN 0-582-44693-7