ストライダー飛竜2』(ストライダーひりゅうツー)は、1999年12月に稼動開始した、カプコンアーケード用の横スクロールタイプアクションゲーム1989年に同社より発売された『ストライダー飛竜』の続編。日本国外でのタイトルはStrider 2。なお日本国外では本作に先駆けて、カプコンからライセンスを受けた続編Strider IIが1991年から1994年に掛けて、各ハードでUSGOLD社から発売されている。

概要

編集

前作とかなり共通した世界観・設定を持っているが、本作は前作より2000年後の世界という設定であり、リメイクではなく純粋な続編である(ただし本編中ではそれを大々的にアピールすることはなく、前作とのつながりを匂わせる程度に留めている)。

本作のメインプランナーによると、本来は続編ではなくリメイクとして作られていたが、タイトルが『2』に決まったためにストーリー的なつじつま合わせに苦労したという[1]

2000年2月24日に『ストライダー飛竜1&2』として、前作とカップリングでPlayStation移植された。移植版には新ステージ「超古代遺跡調査」と、ストライダー飛燕を自機として操作できる「飛燕モード」が追加されている。2014年8月27日よりゲームアーカイブスにて配信開始。

ゲームシステム

編集

8方向レバーと3つのボタン(攻撃、ジャンプ、ブースト)で自機を操作する。まずゲーム開始時に「都市占拠テロ殲滅」「武装城塞進行」「極点研究所潜入」の3つのステージの中から1つを選択。その選択したミッションをクリアすると新たに第四ミッション「空中戦艦追撃」が登場し、それをクリアすると最終ミッション「グランドマスター抹殺」が現れる。エンディングを迎えるためには最低で3ミッション、最高で5ミッションをクリアする必要がある(ただし、家庭用のみミッション00が追加され、全6ミッションとなる)。残機なしのライフ制、1人専用プレイで前作に登場したオプションA、B、Cは一切登場しない。

主人公が行えるアクションは以下の通り。

  • ダッシュ
  • ジャンプおよび2段ジャンプ
  • スライディング。スライディング中も攻撃は可能。またスライディング中にその場から後方に飛び退くこともできる。
  • 壁に張り付いている時に可能な「八双飛び」。
  • 空中に一瞬静止して周囲360度を攻撃する「乱れ斬り」。ただし、1回のジャンプにつき1度しか行えない。
  • ブーストボタンを押すと一定時間ブーストモードが発動(回数制限あり)。発動中は攻撃力が増加し、敵を追尾するエネルギー波を発射できる。

ストーリー

編集

忍者を前身とする特殊機関・ストライダーズ。そのストライダーズの特A級エージェントである飛竜のもとに、ひとつの指令が下りた。衛星軌道上の「第三の月の都(ザ・サードムーン)」に君臨し、この世界の全てを支配する冥王・グランドマスターを暗殺せよというのだ。その指令が下された直後、飛竜と同じ特A級ストライダー・飛燕の造反により、ストライダーズは壊滅した。しかしそれを意にも介さず、ただ与えられた任務を遂行すべく愛用の光剣サイファーを手に、飛竜は世界を駆ける。

登場人物

編集
飛竜
鳥海浩輔[要出典]
主人公。ストライダーズの生き残りにして元特A級エージェント。本作から、外見は『MARVEL VS. CAPCOM CLASH OF SUPER HEROES』に近い物になった。
前作以上に冷徹な性格をしており、例え組織が滅び、全世界を敵に回しても、ただ与えられた任務を遂行する。東風を飼い犬と呼ぶなど、敵に掛ける言葉も辛辣。
飛燕
声:鳥海浩輔[要出典]
「グランドマスター抹殺」の中ボスの一人。PlayStationのみの「超古代遺跡調査」ではボスとして登場する。飛竜と同じく特A級ストライダーでありながら、ストライダーズ壊滅のきっかけを作った張本人。
敵役だが性格は飛竜と正反対で心優しく、旧友の説得を試そうとする。
戦闘スタイルはジオメトリカル・サイファーによる斬撃と、ジオメトリカル・サイファーをブーメランのように投げる攻撃。プレイヤー版ではジオメトリカル・サイファー投げしか使用できず、ブーストモードもない。
2014年のゲーム『ストライダー飛竜』では登場しないが、飛燕に関する隠しアイテムが登場する。
東風三姉妹
「都市占拠テロ殲滅」の中ボス。長女「北風」、次女「東風」、三女「西風」からなる三姉妹。テロリストに占拠されたネオホンコンシティー上部階層居住エリアを疾走するエアバスの上で飛竜を襲う。
本作の開発当初、東風は2Pキャラクターとして登場する予定だった[2]
ソロ
「都市占拠テロ殲滅」および「グランドマスター抹殺」の中ボス。重装甲のスーツに身を包んでおり、武器は3WAYに発射するインパクトカノンと両肩から発生している光輪翼。本作ではソロの量産型である「ドール」も登場する。
冷血公爵タウリンマイヤー
「武装城塞進行」のボス。旧ドイツニーダーザクセン地方にある古城を改装した城塞バネントの城主であり、4つの首を持つメカ「アルミーヒドラ」による攻撃を行う。
機動提督ウィルヘルム
「空中戦艦追撃」のボス。空中戦艦バルログの提督であり、衛星軌道上を飛ぶ脱出艇カタパルト上で飛竜と対決する。武器はショックブレード「電光丸」。
冥王グランドマスター
声:徳丸完
世界を支配し、名前を口に出すことすら許さない独裁者。冥王側の人物が彼のことを「あのお方」と呼ぶ。外見は人間に近く、空中で魔法のような遠距離攻撃を仕掛ける。また、3種の生物「重力生物グラウェレオ」「プラズマ生物アルドラウィス」「電磁生物フルメノルカ」を召喚する。
登場イベントと死亡イベントの台詞によると、数少ない前作との接点を持つ人物である。公式ストーリーでは前作で野望が潰えたが、2000年の時を経て再び復活したとされる[3]
恒星間航行生物カドゥケウス
本作のラストボス。グランドマスターが星としての地球に見切りをつけ、新たな星に世界を築き上げるために創造した最大級の人工生命体。

脚注

編集
  1. ^ 月刊アルカディア』2000年6月号、エンターブレイン、181頁。
  2. ^ カプコンの小冊子シークレットファイル『ストライダー飛竜2』より。
  3. ^ ストライダー飛竜 特A級 LIMITED EDITION』同梱「ストライダー飛竜 VISUAL CHRONICLE」15頁。

外部リンク

編集