スクラントン・ウィルクスバリ・レイルライダース
スクラントン・ウィルクスバリ・レイルライダース(Scranton/Wilkes-Barre RailRiders, 略称SWB)は、アメリカ合衆国ペンシルベニア州ラッカワナ郡ムージック(スクラントン・ウィルクスバリ都市圏内)に本拠地をおくマイナーリーグの野球チームである。
スクラントン・ウィルクスバリ・レイルライダース Scranton/Wilkes-Barre RailRiders ペンシルベニア州ラッカワナ郡ムージック | |
創設: 1919年 | |
所属リーグ | |
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所属リーグ | |
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所属メジャーリーグ | |
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歴代チーム名 | |
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歴代本拠地 | |
収容人員: 10,310人
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獲得マイナーリーグタイトル | |
クラス優勝 | 2016 |
リーグ優勝 | 2008・2016 |
地区優勝 | 1992・1999・2002・2006 2007・2008・2009・2010 2015・2016 |
オーナー: ニューヨーク・ヤンキース SWBインベスターズ合同会社 | |
GM: ロブ・クレイン | |
監督: アル・ペドリック |
メジャーリーグベースボールのニューヨーク・ヤンキース傘下AAA級チームで、インターナショナルリーグでプレーしている。本拠地球場はPNCフィールド。
1989年から2006年まではスクラントン・ウィルクスバリ・レッドバロンズというチーム名でフィラデルフィア・フィリーズの傘下だったが、2007年からヤンキース傘下となりロゴやユニフォーム、チーム名をスクラントン・ウィルクスバリ・ヤンキースに変更するなど一新。2012年にはPNCフィールドを改装することになり、使用できなくなったためにチーム名を一時的にエンパイアステート・ヤンキースに変更した。同年、チーム名を変更することになったため一般公募した結果、路面電車発祥の地ということに因んで2013年より現在のチーム名を使用することが決定した。
歴史
編集スクラントン移転以前
編集1919年、ペンシルベニア州のレディングに「レディング・コールバロンズ」として設立された。
1920年、「レディング・マーリンズ」に改名。
1921年、「レディング・エーシズ」に改名。
1923年、「レディング・キーストーンズ」に改名。
1932年の8月にニューヨーク州のオールバニに移転し、「オールバニ・セネタース」に改名。
1937年にニュージャージー州のジャージーシティに移転し、「ジャージーシティ・ジャイアンツ」に改名。ニューヨーク・ジャイアンツと提携。
1951年、オンタリオ州のオタワに移転し、「オタワ・ジャイアンツ」に改名。
1952年、フィラデルフィア・アスレチックスと提携し、チーム名を「オタワ・アスレチックス」に改名。
1955年にオハイオ州のコロンバスに移転し、「コロンバス・ジェッツ」に改名。
1957年、ピッツバーグ・パイレーツと提携。
1971年にウエストバージニア州のチャールストンに移転し、「チャールストン・チャーリーズ」に改名。
1977年、ヒューストン・アストロズと提携。
1980年、テキサス・レンジャーズと提携。
1981年、クリーブランド・インディアンスと提携。
1984年、メイン州のオールドオーチャードビーチに移転し、「メイン・ガイズ」に改名。
1987年、フィラデルフィア・フィリーズと提携。ペンシルベニア州・スクラントンの「ノースイースト・ベースボール社」が球団を買収。
1988年、「メイン・フィリーズ」に改名。
スクラントン移転後
編集1989年、スクラントンに移転し、「スクラントン・ウィルクスバリ・レッドバロンズ」に改名。
1992年、地区優勝を果たす。
1999年、2度目の地区優勝を果たす。
2002年、3年ぶり3度目の地区優勝を果たす。
2006年、4年ぶり4度目の地区優勝。シーズンオフの9月21日に球団が2007年シーズンからニューヨーク・ヤンキースと2年契約で提携することを発表[1]。12月12日には「スクラントン・ウィルクスバリ・ヤンキース」に改名することを発表した[2]。
2007年、2年連続5度目の地区優勝を果たした。
2008年、3年連続となる地区優勝を果たし、ガバナーズ・カップでダーラム・ブルズを破り初のリーグ制覇を達成。オフの12月15日にクリステン・ローズが社長に就任したことを発表した[3]。
2009年、4年連続となる地区優勝を果たしたが、チャンピオンシップでブルズに敗れた。
2010年5月20日に球団がヤンキースとの提携を2014年まで延長したと発表[4]。シーズンは5年連続となる地区優勝を果たすも、準決勝でコロンバス・クリッパーズに敗れる。オフの11月10日に球団が本拠地・PNCフィールドを4000万ドルで改修することを発表した[5]。
2011年は北地区3位(リーグ7位)でプレーオフ進出を逃した。
2012年、ラッカワナ郡がニューヨーク・ヤンキースとマンダレー・ベースボールが共同経営する「SWBヤンキース」に球団を1460万ドルで売却。7月9日にはロブ・クレインが球団社長兼ゼネラルマネージャーに就任した[6]。本拠地・PNCフィールドが改修中のため、大半は同リーグに所属するAAA級ロチェスター・レッドウイングスの本拠地「フロンティア・フィールド」(ニューヨーク州ロチェスター)を使用した[7]。その他、「ドワイアー・スタジアム(A級バタビア・マックドッグス本拠地)」、「NBTバンク・スタジアム」、「コカ・コーラ・フィールド」、「コカ・コーラ・パーク」、「マッコイ・スタジアム」の5球場を使用した。チームは2年ぶりの地区優勝を果たし(リーグ2位)、プレーオフに進出したが、ポータケット・レッドソックスとの準決勝で1勝3敗となり、決勝進出を逃した。11月14日、チーム名を2013年シーズンから「スクラントン・ウィルクスバリ・レイルライダース」に改名することを発表した[8]。
2013年7月25日のトレド・マッドヘンズ戦で1対1のまま移転後最長となる延長20回に突入し、ランディ・ルイーズの本塁打で勝利した[9]。シーズンは首位と12.5ゲーム差の北地区5位(リーグ10位)に沈んだ。
2014年は2年連続で北地区5位(リーグ11位)と低迷。9月3日にはオーナーのマンダレー・ベースボール社が、地元の投資団体であるSWBインベスターズ合同会社に50%の所有権を売却することを発表した[10]。
2015年は81勝(63敗)で5年ぶりの北地区優勝(リーグ3位)を果たし、3年ぶりのプレーオフ出場となった。しかし、インディアナポリス・インディアンスとの準決勝で0勝3敗に終わり、チームは敗退した。
2016年は2年連続となる北地区優勝(リーグ1位)でレギュラーシーズンを終え、プレーオフへ進出。準決勝のリーハイバレー・アイアンピッグス戦を3勝0敗で下すと、決勝のグウィネット・ブレーブス戦も3勝1敗で勝ち越し、8年ぶりのリーグ優勝を果たした[11]。9月20日に行われたエル・パソ・チワワズとのAAAベースボールナショナルチャンピオンシップでは3対1で勝利し[12]、初のクラス優勝を果たした。
2017年も3年連続で北地区優勝(リーグ1位)でレギュラーシーズンを終え、プレーオフへ進出した。
選手名鑑
編集現役選手
編集
投手
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捕手
内野手
外野手
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* 40人ロースター 2017年4月24日更新 [公式サイト(英語)より:ロースター 選手の移籍・故障情報] |
監督・コーチ
編集背番号 | 役職 | 選手名 |
13 | 監督 | アル・ペドリック (Al Pedrique) |
57 | 投手コーチ | トミー・フェルプス (Tommy Phelps) |
31 | 打撃コーチ | P.J.ピリテレ (P.J. Pilittere) |
15 | 守備コーチ | ダグ・デービス (Doug Davis) |
50 | コーチ | タイソン・ブレーザー (Tyson Blaser) |
主な過去所属選手
編集- パット・バレル(1999年 - 2000年)
- ジミー・ロリンズ(1999年 - 2000年)
- メルキー・カブレラ(2008年)
- ジョバ・チェンバレン(2007年, 2013年)
- 井川慶(2007年 - 2011年)
- アレックス・ロドリゲス(2011年)
年度別成績
編集年 | 勝敗 | 順位 | 監督 | ポストシーズン |
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スクラントン・ウィルクスバリ・レッドバロンズ | ||||
1989 | 64勝79敗 | 7位 | ビル・ダンシー | - |
1990 | 68勝78敗 | 5位 | - | |
1991 | 65勝78敗 | 7位 | - | |
1992 | 84勝58敗 | 2位 | リー・エリア | 決勝敗退 |
1993 | 62勝80敗 | 8位 | ジョージ・カルバー | - |
1994 | 62勝80敗 | 10位 | マイク・クーパー | - |
1995 | 70勝72敗 | 8位 | - | |
1996 | 70勝72敗 | 5位 (同率) | ブッチ・ホブソン (13勝14敗) ラモン・アビレス (57勝58敗) |
- |
1997 | 66勝76敗 | 8位 | マーク・ボンバード | - |
1998 | 67勝75敗 | 11位 | - | |
1999 | 78勝66敗 | 5位 | 準決勝敗退 | |
2000 | 85勝60敗 | 2位 | 決勝敗退 | |
2001 | 78勝65敗 | 4位 | ジェリー・マーティン (33勝32敗) マーク・ボンバード (45勝33敗) |
決勝敗退 |
2002 | 91勝53敗 | 1位 | マーク・ボンバード | 準決勝敗退 |
2003 | 73勝70敗 | 4位 (同率) | - | |
2004 | 69勝73敗 | 8位 | - | |
2005 | 69勝75敗 | 9位 (同率) | ジーン・ラモント | - |
2006 | 84勝58敗 | 1位 | ジョン・ラッセル | 準決勝敗退 |
スクラントン・ウィルクスバリ・ヤンキース | ||||
2007 | 84勝59敗 | 1位 | デイブ・マイリー | 準決勝敗退 |
2008 | 88勝56敗 | 1位 | リーグ優勝 | |
2009 | 81勝60敗 | 3位 | 決勝敗退 | |
2010 | 87勝56敗 | 2位 | 準決勝敗退 | |
2011 | 73勝69敗 | 7位 | - | |
2012 | 84勝60敗 | 2位 | 準決勝敗退 | |
スクラントン・ウィルクスバリ・レイルライダース | ||||
2013 | 68勝76敗 | 10位 | デイブ・マイリー | - |
2014 | 68勝76敗 | 11位 | - | |
2015 | 81勝63敗 | 3位 | 準決勝敗退 | |
2016 | 91勝52敗 | 1位 | アル・ペドリック | リーグ優勝 |
合計 | 2102勝1895敗 |
脚注
編集- ^ Benjamin Hill (2006年9月21日). “Red Barons happy to house Yanks”. MiLB.com. 2014年1月4日閲覧。
- ^ “It's now the Scranton/Wilkes-Barre Yankees!!” (英語). MiLB.com (2006年12月12日). 2014年1月4日閲覧。
- ^ “Rose assumes role of president” (英語). MiLB.com (2008年12月15日). 2014年1月4日閲覧。
- ^ “Yankees extend contract through 2014” (英語). MiLB.com (2010年5月20日). 2014年1月4日閲覧。
- ^ “SWB Yankees, LLC welcome Stadium Authority decision on renovation” (英語). MiLB.com (2010年11月10日). 2014年1月4日閲覧。
- ^ “Rob Crain Named President and General Manager of SWB Yankees” (英語). MiLB.com (2012年7月9日). 2013年12月30日閲覧。
- ^ “Empire State Yankees name, logos revealed” (英語). MiLB.com (2012年3月6日). 2013年12月30日閲覧。
- ^ “Yankees’ Scranton/Wilkes-Barre Farm Team Renamed ‘RailRiders’” (英語). CBS New York. (2012年11月15日) 2013年12月30日閲覧。
- ^ John Sadak (2013年7月26日). “RailRiders Win Record-Setting 20-Inning Game”. MiLB.com 2013年12月30日閲覧。
- ^ “Mandalay Announces Pending Sale of Ownership Interest in RailRiders” (英語). MiLB.com (2014年9月3日). 2014年12月12日閲覧。
- ^ “September 20, 2016” (英語). MiLB.com (2016年9月30日). 2016年10月18日閲覧。
- ^ “2016 International League Playoffs” (英語). MiLB.com. 2016年10月18日閲覧。
外部リンク
編集- Scranton/Wilkes-Barre Yankees
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