ジョー・サトリアーニ
ジョー・サトリアーニ(Joe Satriani、1956年7月15日 - )は、アメリカ合衆国のギタリスト。 身長172cm。
ジョー・サトリアーニ Joe Satriani | |
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基本情報 | |
出生名 | Joseph Satriani |
別名 | Satch |
生誕 | 1956年7月15日(68歳) |
出身地 | アメリカ合衆国 ニューヨーク州ロングアイランド |
ジャンル |
ハードロック[1] ロック フュージョン[1] インストゥルメンタル・ロック[1] |
職業 | ギタリスト |
担当楽器 | ギター、ベース、キーボード、ハーモニカ、ボーカル |
活動期間 | 1980年代 - 現在 |
共同作業者 |
チキンフット G3 ミック・ジャガー ディープ・パープル |
公式サイト | SATRIANI.com |
著名使用楽器 | |
使用機材を参照 |
概要
編集ニューヨーク州ロングアイランド出身。先祖はイタリア系移民である。ギターを始めたのは14歳(1970年)と比較的遅く、ジミ・ヘンドリックスの死のニュースを耳にしたことがきっかけだったという。それまではドラムをプレーしていた[2]。高校で音楽理論を身に着けた後、ニューヨークの音楽系カレッジであるファイブタウンズ大学で短期間学んでいるが、大学よりもジャズ・ギタリストのビリー・バウアー及びピアニストのレニー・トリスターノに師事したことから多大な影響を受けた[3]。前後して自らギターを教え始め、当時の教え子にはスティーヴ・ヴァイがいた。その後音楽キャリアを求めてカリフォルニア州バークレーに移った後も教師を続け、カーク・ハメットやアレックス・スコルニック、チャーリー・ハンターなど数々のギタリストを教えた。
主にギター・インストゥルメンタルを中心に作曲しており、出世作は1987年の『サーフィング・ウィズ・ジ・エイリアン』。同作品によってサトリアーニはテクニックだけでなく、その音楽性においても高い評価を得た。1989年の『フライング・イン・ア・ブルー・ドリーム』では、初めてボーカルも披露している[4]。
その技術は評価が高く、名ギタリストの1人として数えられる人物である。まるでギターが喋っているかのような多彩なプレイ、代表曲「Satch Boogie」、そして名字に由来する「Satch」(おしゃべり)の愛称で知られている。先述のようにギター教師としての顔も著名で、多くの名ギタリストを育てた。
1988年3月、ミック・ジャガーの初の日本公演に同行。1993年12月にはツアーの最中にギタリストを失ったディープ・パープルのライブで急遽代役を務める[注 1]など、大物ミュージシャンからも信頼されている。自作曲のコンサートの他に、著名ギタリスト2人と競演する「G3」が有名で、2005年5月には初めての日本公演も行っている。ジミ・ヘンドリックスに多大な影響を受けたと語っており、「G3」では楽曲のカヴァーも披露する。
昔は長髪だったが、現在はスキンヘッド。サングラスをかけてステージに立つが、これは「演奏中、目を閉じているのを観客に見られるのが恥ずかしいから」とのこと。
彼のインストゥルメンタルはテレビ番組などでBGMとして使われ、「Summer Song」はスポーツ番組のダイジェストなどでたびたび採用される。また、Crowd Chant はテレビ東京系「日経スペシャル カンブリア宮殿」のオープニングテーマに使用されている。
2008年、元ヴァン・ヘイレンのサミー・ヘイガーとマイケル・アンソニー、レッド・ホット・チリ・ペッパーズのチャド・スミスと共にチキンフットを結成した[5]。
決してインストゥルメンタル・プレイヤーになろうと思っていたわけではなかったんだよ。ビッグなヴォーカルのあるロック・バンドの一員に本当になりたかったんだ。今までいくつかのオファーもあったけど、どれもイマイチだった。このCHICKENFOOTに出会うまでは!。
2009年にはセルフタイトルのファースト・アルバムを発表[6]。
2024年3月22日、スティーヴ・ヴァイとのジョイントツアー『SATCH-VAI』をフロリダ州オーランドより開始。また3月29日に、ヴァイとのコラボ曲「The Sea Of Emotion, Pt.1」を発表。翌30日には、息子のZ.Z.が監督を務めた同曲のミュージック・ビデオをYouTubeでプレミア公開した[7]。
使用機材
編集メインギターは、アイバニーズのジョー・サトリアーニ・シグネイチャーモデル(JSシリーズ)。当初は22フレットのモデルのみであったが、後に24フレットのモデルが追加されている。ジョー曰く「マーケティングの必要に迫られて」とのこと。ドニー・ハントが手掛けた「Alien」や、ジョーの姉妹がペイントを施したものなど、カラフルなカラーリングを施したワンオフモデルや、ボディにメッキを施した「Chrome Boy」等、多種多様なモデルが存在する。
ジョーがアイバニーズのギターを使用するようになったころから愛用している「Black Dog」と彼が呼んでいるモデルは、元々黒いボディであったが、彼と彼の妻がボディに銀と紫のマーカーでグラフィティを施していた[注 2]。この「Black Dog」を再現したギターが限定発売されたこともある。
ピックアップは、ディマジオで、今までに彼の名を冠する製品が数種発売されている。
アンプとキャビネットは、現在はマーシャルで、JVMシリーズを基に改良が加えられた彼のシグネイチャーモデル。一時ピーヴィーのアンプを使用し、自身のモデルが発売されていたが、短期間の使用に留まり再びマーシャルに戻っている。
エフェクトペダルは、永らくボスのDS-1やDD-2(3)、ジム・ダンロップの535Q、デジテックWhammyなどを使用していた。
ヴォックスからSatchurator(ディストーション)、Ice 9(オーバードライブ)、Time Machine(ディレイ)、Big Bad Wah(ワウ)といった彼のシグネイチャーペダルが発売されている。
ディスコグラフィ
編集ソロ作品
編集スタジオ・アルバム
編集- 『ノット・オブ・ディス・アース』 - Not of This Earth (1986年)
- 『サーフィング・ウィズ・ジ・エイリアン』 - Surfing with the Alien (1987年)
- 『フライング・イン・ア・ブルー・ドリーム』 - Flying in a Blue Dream (1989年)
- 『ジ・エクストリーミスト—極—』 - The Extremist (1992年)
- 『タイム・マシーン』 - Time Machine (1993年) ※オリジナル作とライブ盤のCD2枚組
- 『ジョー・サトリアーニ』 - Joe Satriani (1995年)
- 『クリスタル・プラネット』 - Crystal Planet (1998年)
- 『エンジンズ・オブ・クリエーション』 - Engines of Creation (2000年3月14日)
- 『ストレンジ・ビューティフル・ミュージック』 - Strange Beautiful Music (2002年6月25日)
- 『イズ・ゼア・ラヴ・イン・スペース?』 - Is There Love in Space? (2004年4月13日)
- 『スーパー・コロッサル』 - Super Colossal (2006年3月14日)
- 『プロフェッサー』 - Professor Satchafunkilus and the Musterion of Rock (2008年4月1日)
- 『ブラック・スワンズ・アンド・ワームホール・ウィザーズ』 - Black Swans and Wormhole Wizards (2010年10月5日)
- 『アンストッパブル・モメンタム』 - Unstoppable Momentum (2013年5月7日)
- 『ショックウェイヴ・スーパーノヴァ』 - Shockwave Supernova (2015年)
- 『ホワット・ハプンズ・ネクスト』 - What Happens Next (2018年)
- 『シェイプシフティング』 - Shapeshifting(2020年)
- 『ジ・エレファンツ・オブ・マーズ』 - The Elephants of Mars(2022年)
EP
編集- Joe Satriani (1984年)
- 『ドリーミング #11』 - Dreaming #11 (1988年) ※オリジナル1曲とライブ3曲のミニアルバム
- Additional Creation (2000年3月14日)
- Supernova Remix - The Free EP (2016年)
コンピレーション・アルバム
編集- The Beautiful Guitar (1993年)
- 『アンソロジー』 - The Electric Joe Satriani - An Anthology (2003年11月18日)
- One Big Rush: The Genius of Joe Satriani (2005年)
- Joe Satriani Original Album Classics (2008年)
ライブCD・DVD
編集- 『THE SATCH TAPES』 - The Satch Tapes (1993年) ※原版はVHS、LD。2003年11月18日にDVDで再発
- 『ライヴ・イン・サンフランシスコ』 - Live In San Francisco (2001年) ※CD、DVD、VHS
- 『ライヴ!』 - SATRIANI LIVE! (2006年10月31日) ※CD、DVD
- 『ライヴ・イン・パリ:アイ・ジャスト・ワナ・ロック』 - LIVE IN PARIS:I JUST WANNA ROCK (2010年4月21日) ※DVD
- 『サッチュレイテッド -ライヴ・イン・モントリオール-』 - Satchurated: Live in Montreal (2012年4月24日) ※DVD
G3
編集- 『G3ライヴ』 - G3 Live In Concert (1997年) ※CD、DVD
- 『G3 ライヴ:ロッキン・イン・ザ・フリー・ワールド』 - G3 - Rockin' In The Free World (2004年2月24日)
- G3 - Live In Denver (2004年2月24日) ※DVD
- 『G3 ライヴ・イン・トーキョー』 - G3 - Live In Tokyo (2005年10月25日) ※CD、DVD
チキンフット
編集- 『チキンフット』 - Chickenfoot (2009年)
- 『チキンフット III』 - Chickenfoot III (2011年)
- LV (2012年)
主な共演者
編集ジョー・サトリアーニのバンドメンバー
編集- ジェフ・キャンピテリ(Jeff Campitelli):ドラムス
- ネイザン・イースト(Nathan East):ベース
- スチュアート・ハム(Stuart Hamm):ベース
- マット・ビソネット(Matt Bissonette):ベース
- デイヴ・ラルー(Dave Larue):ベース
- アンディ・フェアウェザー・ロウ(Andy Fairweather Low):ギター
- エリック・コデュー(Eric Caudieux):キーボード、ギター
- ガレン・ヘンソン(Galen Henson):ギター ※本来はツアーマネージャーであるが、ギタリストとしても一線級のテクニックを持っているため、ツアーではバッキングを主に担当するサイドギタリストとして起用しているとの事。
G3ギタリスト(メインアクト)
編集- スティーヴ・ヴァイ(Steve Vai):ギター、ボーカル
- エリック・ジョンソン(Eric Johnson):ギター、ボーカル
- ケニー・ウェイン・シェパード(Kenny Wayne Shepherd):ギター
- ロバート・フリップ(Robert Fripp):ギター
- エイドリアン・レッグ(Adrian Legg):ギター
- マイケル・シェンカー(Michael Schenker):ギター
- ウリ・ジョン・ロート(Uli Jon Roth):ギター
- ジョン・ペトルーシ(John Petrucci):ギター
- イングヴェイ・マルムスティーン(Yngwie J. Malmsteen):ギター、ボーカル
- ポール・ギルバート(Paul Gilbert):ギター、ボーカル
- スティーヴ・ルカサー(Steve Lukather):ギター
- スティーヴ・モーズ(Steve Morse):ギター
G3での他の共演者(2005年の東京公演にて)
編集- トニー・マカパイン(Tony MacAlpine):ギター、キーボード
- ビリー・シーン(Billy Sheehan):ベース、ボーカル
- マイク・ポートノイ(Mike Portnoy):ドラムス
- マーティ・フリードマン(Marty Friedman):ギター
- DAITA:ギター
脚注
編集注釈
編集- ^ 1993年11月、ディープ・パープルはワールドツアーを行なっていたが、ヨーロッパでの最終公演の直後にリッチー・ブラックモアが突然脱退。2週間後の日本公演のプロモーターだったウドー音楽事務所の提案で、サトリアーニに白羽の矢が当たった。彼は日本でバンドに合流して、僅か2日間のリハーサルで準備完了した。
- ^ 時折塗り替えていたようである。
出典
編集- ^ a b c AllMusic「Joe Satriani | Biography, Albums, Streaming Links | AllMusic」
- ^ Interactive, Float Left. “Fuse” (英語). Fuse TV. 2024年4月15日閲覧。
- ^ “JOE SATRIANI: THE MAN WHO TAUGHT THE MAN”. JAZZ WEEKLY. 2024年4月15日閲覧。
- ^ Carter, Phil. “Joe Satriani - Flying in a Blue Dream Album Reviews, Songs & More”. AllMusic. 2022年11月2日閲覧。
- ^ 「チキンフット、ロック界の至宝4人が結成したスーパー・バンド」BARKS、2009年7月13日
- ^ Monger, James Christopher. “Chickenfoot - Biography & History”. AllMusic. 2021年8月22日閲覧。
- ^ “ジョー・サトリアーニ&スティーヴ・ヴァイ、34年前に話していた初のコラボ曲をリリース”. BARKS (2024年3月29日). 2024年4月1日閲覧。