ジョン・ベン
イギリスの論理学者・哲学者 (1834-1923)
ジョン・ベン(ジョン・ヴェン、John Venn FRS[2][3]、1834年8月4日 - 1923年4月4日)は、イギリスの論理学者・哲学者。ベン図の考案者として知られ、その成果は集合論、確率、論理学、統計学、計算機科学をはじめ、様々な分野で利用されている。
ジョン・ベン John Venn | |
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生誕 |
1834年8月4日 イングランドヨークシャーキングストン・アポン・ハル |
死没 |
1923年4月4日 (88歳没) イングランドケンブリッジ |
国籍 | イギリス |
研究分野 |
数学 論理学[1] 哲学 |
研究機関 | ケンブリッジ大学 |
出身校 | ケンブリッジ大学 |
プロジェクト:人物伝 |
生い立ち
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1834年8月4日、イギリスのヨークシャー州キングストン・アポン・ハルで、ドライプール地区司教ヘンリー・ベンとマルタ・サイクス夫妻の間に生まれた。母は3歳のときに死去した。家系に従い祖父ジョンと同じ聖公会に所属し、1859年に司教となり、ハートフォードシャー州チェスハント、次いでサリー州モートレイクに勤めた。
幼少時は家庭教師から教育を受けていたが、1853年からケンブリッジ大学のゴンヴィル・アンド・キーズ・カレッジに学び、1857年に数学の学位を取得した。1862年、フェロー研究員としてケンブリッジへ戻り、倫理科学 (Moral science) の講師を務めるともに、論理学及び確率論を研究・教授した。
1868年、スザンナ・カーネギー・エドモンストーンと結婚し、一人息子ジョン・アーチボルド・ベンをもうけている。
1883年、自らの哲学と聖公会主義は矛盾すると結論し、聖職を退任した。また同年王立協会フェロー研究員に選出され、ケンブリッジ大学からはSc.D.(上位博士号)を授与されている。
1923年に死去したが死因は明らかでない。
生誕180周年となった2014年8月4日には、グーグル検索画面のロゴ (Google Doodle) としてベン図が使用された[4]。
記念施設
編集- ハル大学には、ベンを記念した1928年建設のベン・ビルディング (Venn Building) がある。
- ゴンヴィル・アンド・キーズ・カレッジの食堂の窓には、ベンの業績を記念して、ベン図をデザインしたステンドグラスがある。
主な著作
編集- Venn, John (January 1876). “Consistency and Real Inference”. Mind 1 (1) .
- Venn, John (1881). Symbolic Logic. London: Macmillan and Company. ISBN 1-4212-6044-1
- Venn, John (1880). “On the Employment of Geometrical Diagrams for the Sensible Representation of Logical Propositions”. Proceedings of the Cambridge Philosophical Society 4: 47–59.
- The Logic of Chance: An Essay on the Foundations and Province of the Theory of Probability
- 初版(1866年)、第2版(1876年)、第3版(1888年)
- Venn, John (1901). Caius College. London: F. E. Robinson & Co.
- John Caius, John Venn (1904). The Annals of Gonville and Caius College. Printed for the Cambridge Antiquarian Society, sold by Deighton, Bell & Co. (1904) – by John Caius, edited by John Venn
脚注
編集- ^ Venn, J. (1880). "I.On the diagrammatic and mechanical representation of propositions and reasonings". Philosophical Magazine Series 5 10 (59): 1–0.
- ^ Anon (1926). "Obituary Notices of Fellows Deceased: Rudolph Messel, Frederick Thomas Trouton, John Venn, John Young Buchanan, Oliver Heaviside, Andrew Gray". Proceedings of the Royal Society A: Mathematical, Physical and Engineering Sciences 110 (756): i–v.
- ^ John D. Pickles, (2004). ‘Venn, John Archibald (1883–1958)’, Oxford Dictionary of National Biography. Oxford University Press
- ^ “8月4日のGoogleロゴは「ベン図」を作れる特別デザイン-考案者の生誕180周年”. マイナビニュース (2014年8月4日). 2024年5月3日閲覧。
外部リンク
編集- The Venn archives(ベン一家について) - ウェイバックマシン(2017年10月21日アーカイブ分)
- Obituary of John Venn(ニューヨーク・タイムズ)
- ジョン・ベン - Find a Grave