ジョン・コルトレーン・プレイズ・ザ・ブルース
『ジョン・コルトレーン・プレイズ・ザ・ブルース』(John Coltrane Plays the Blues )は、ジャズ・サックス奏者ジョン・コルトレーンが1960年10月に録音した演奏の一部を収録したアルバムで、1962年にアトランティック・レコードより発表された。
『John Coltrane Plays the Blues』 | ||||
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ジョン・コルトレーン の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 | 1960年10月24日、10月26日 | |||
ジャンル | ジャズ | |||
時間 | ||||
レーベル | アトランティック | |||
プロデュース | Nesuhi Ertegün | |||
ジョン・コルトレーン アルバム 年表 | ||||
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解説
編集コルトレーンは1960年に自身のレギュラーカルテットを結成。1960年10月21日、24日と26日に行われた録音セッションは自身のレギュラーカルテットで臨む初のレコーディングで、一度に多数のトラックを吹き込む、いわゆる「マラソン・セッション」となった。このとき録音された演奏の一部は、1961年にアルバム『コルトレーン・ジャズ』の中に組み込まれてリリースされた。続いて同じ年にアルバム『マイ・フェイヴァリット・シングス』がリリースされており、翌1962年にブルースの演奏ばかりを集めて本アルバムがリリースされた。1964年には残りの演奏を集めて『コルトレーンズ・サウンド(夜は千の目を持つ)』がリリースされる。
ブルースは一般にAAB形式で構成され、Bの部分のコード進行はV→IV→I(いわゆる541ブルース)、またジャズにおけるルースではBの部分のコード進行としてII→V→I(キーがCならばDm7→G7→C7、いわゆる251ブルース)となることが多い。本アルバムの前半のタイトルが"Blues To"で始まる曲はいわゆる従来型の541ブルースか251ブルースである。これに対してアルバムの後半のタイトルが"Mr."で始まる曲はAAB形式ではあるものの、541や251のような形式ではなく自由な形式が採用されている。こういったブルースに乗って行われるコルトレーンのソロも、十分に間(休符)をとってモーダルに歌い上げており、かつて特徴としたシーツ・オブ・サウンドは完全になりを潜めている。
なお「ブルース・トゥ・ベシェ」という曲のタイトルに出てくるベシェとは、ジャズ・ソプラノサックスの先駆的奏者シドニー・ベシェのことである。
収録曲
編集- ブルース・トゥ・エルヴィン - Blues To Elvin(John Coltrane)
- ブルース・トゥ・ベシェ - Blues To Bechet(John Coltrane)
- ブルース・トゥ・ユー - Blues To You(John Coltrane)
- ミスター・デイ - Mr. Day(John Coltrane)
- ミスター・シムズ - Mr. Syms(John Coltrane)
- ミスター・ナイト - Mr. Knight(John Coltrane)
- アンタイトルド・オリジナル - Untitled Original (Exotica)(John Coltrane)