ジョレールモン・ストリート・トンネル
ジョレールモン・ストリート・トンネル (Joralemon Street Tunnel)、かつてはブルックリン-バッテリートンネル (Brooklyn-Battery Tunnel[3]) と呼ばれたトンネルは、ニューヨーク市マンハッタン区ボウリング・グリーン付近のステート・ストリート地下からイースト川を潜り対岸のブルックリン区ジョレールモン・ストリート地下までを結ぶニューヨーク市地下鉄IRTレキシントン・アベニュー線の鉄道トンネルである。4系統が終日、5系統が週末と深夜帯を除く終日通過しており、ブルックリン区に入るとIRTイースタン・パークウェイ線となる。このトンネルはマンハッタン区とブルックリン区を結ぶ最初の水底鉄道トンネルであり、建設は1903年から1907年にかけて行われた[4]。
概要 | |
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路線 | IRTレキシントン・アベニュー線 (4 5系統) |
位置 | マンハッタン区 - ブルックリン区間、イースト川地下 |
座標 | 北緯40度41分49秒 西経74度00分26秒 / 北緯40.69694度 西経74.00722度座標: 北緯40度41分49秒 西経74度00分26秒 / 北緯40.69694度 西経74.00722度 |
系統 | ニューヨーク市地下鉄 |
運用 | |
開通 | 1908年1月9日[1] |
管理 | メトロポリタン・トランスポーテーション・オーソリティ |
技術情報 | |
軌道数 | 複線 |
ジョレールモン・ストリート・トンネル Joralemon Street Tunnel | |
座標 | 北緯40度41分49秒 西経74度00分26秒 / 北緯40.6969度 西経74.0072度 |
建築家 | ウィリアム・バークレー・パーソンズ、アンドリュー・マクドナルドほか |
複合資産 | New York City Subway System MPS |
NRHP登録番号 | 06000015[2] |
NRHP指定日 | 2006年2月9日 |
歴史
編集トンネルはシールド工法で建設され、南北線でトンネルが独立しており2,170フィート(661メートル)のトンネル2本から構成されている[5]。建設にあたっては建設中に構造上の問題が発覚し大部分を再建する事態が発生したほか、1905年3月28日には圧気工法での掘削にあたっての安全が確保できておらず、加圧に耐え切れなくなったトンネル周囲の泥がイースト川に向かって噴発、川の水と混ざり濁った水が水面から約40フィート(12メートル)の高さまで吹き上がる事故が発生した[6]。このほか、トンネル建設にあわせて58ジョレールモン・ストリートがIRT地下鉄の非常脱出口兼換気施設にされた[7]。また、後にホランド・トンネルの主任エンジニアとして建設に携わりその名称にもなっているクリフォード・ミルバーン・ホランドが、ジョレールモン・ストリート・トンネルのアシスタントエンジニアとなっていた[8]。トンネルは1908年1月9日に開通、1番列車は同日午前12時45分にマンハッタン区からブルックリン区へと通過した[1]。
1984年3月17日、トンネルを通過中であった列車が改修工事が行われていた線路に進入、脱線した。当該列車には約1500人の乗客が乗車していたが、1人も死者や重傷者は出ず軽傷者のみであった。事故は夕ラッシュの真っ最中に発生したため多くの乗客に影響を与えた[9]。
2012年10月29日にアメリカ東海岸を襲ったハリケーン・サンディは当トンネルを含むイースト川を横断するニューヨーク市地下鉄の7つのトンネルを浸水させる被害をもたらした。ジョレールモン・ストリート・トンネルとラトガース・ストリート・トンネルは被災した7トンネルの中で最も混雑する路線の一部であったことから、MTAはこの2つのトンネルを速やかに復旧する必要があった[10]。トンネル内の水は10月31日に排水が終了し[11][12]、コンソリデーテッド・エジソン社による電気配線の検査が行われた[13]。トンネルは11月3日に復旧し、午前10時より列車の通過が再開された[14]。
出典
編集- ^ a b “Brooklyn Joyful Over Its Tunnel”. ニューヨーク・タイムズ. (January 10, 1908) 2010年3月6日閲覧。
- ^ National Park Service (23 January 2007). "National Register Information System". National Register of Historic Places. National Park Service.
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引数が必須です。 (説明) - ^ New York City Transit: A Memorandum Addressed to the Public Service Commission of the First District. City Club of New York. (1907) 2012年11月5日閲覧。
- ^ Gasparini, D. A. (February 2006). “Battery-Joralemon Street Tunnel”. Journal of Performance of Constructed Facilities (American Society of Civil Engineers) 20 (1): 92–107. doi:10.1061/(asce)0887-3828(2006)20:1(92). オリジナルの2012-05-30時点におけるアーカイブ。 2007年10月12日閲覧。.
- ^ Wills, Zachery. “The Tunnels of the East River”. 2014年7月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年11月5日閲覧。
- ^ “The Geyser Riders”. 2008年4月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年11月5日閲覧。
- ^ John Freeman Gill (2004年12月26日). “A Puzzle Tucked Amid the Brownstones”. ニューヨーク・タイムズ. 2012年11月15日閲覧。
- ^ Aronson, Michael (June 15, 1999). “The Digger Clifford Holland”. デイリーニューズ (ニューヨーク) 2010年7月2日閲覧。[リンク切れ]
- ^ Derailment of New York City Transit Authority Subway Train in the Joralemon Street Tunnel New York March 17, 1984. United States National Transportation Safety Board. (1985) 2012年11月5日閲覧。
- ^ Donohue, Pete (November 2, 2012). “Repairing the New York subway system after Hurricane Sandy may be the MTA's biggest task yet”. ニューヨーク デイリーニューズ. 2012年11月5日閲覧。
- ^ Fermino, Jennifer (October 31, 2012). “Slog to work (if you're lucky)”. ニューヨーク・ポスト. 2012年11月5日閲覧。
- ^ Kabak, Benjamin (October 31, 2012). “Limited subway service to return to 14 lines tomorrow”. 2nd Ave. Sagas. 2012年11月5日閲覧。
- ^ Kabak, Benjamin (November 2, 2012). “Sandy Updates: Friday morning train service and news & notes”. 2nd Ave. Sagas. 2012年11月5日閲覧。
- ^ “MTA Photos”. MTA (November 3, 2012). 2012年11月5日閲覧。
外部リンク
編集- ウィキメディア・コモンズには、ジョレールモン・ストリート・トンネルに関するカテゴリがあります。