ジュール・ホフマン
ジュール・アルフォンス・ニコラ・ホフマン(Jules Alphonse Nicolas Hoffmann {IPA-fr|ʒyl ɔfman}, 1941年8月2日 - )はルクセンブルク系フランス人[1]生物学者、ストラスブール大学教授。
Jules Hoffmann ジュール・ホフマン | |
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ジュール・ホフマン(2011) | |
生誕 |
1941年8月2日(83歳) ルクセンブルク エヒタナハ |
国籍 | フランス |
研究分野 | 免疫学 |
研究機関 |
フランス国立科学研究センター ストラスブール大学 |
出身校 | ストラスブール大学 |
主な業績 | 自然免疫の活性化に関する発見 |
主な受賞歴 |
ロベルト・コッホ賞(2004) ガードナー国際賞(2011) ノーベル生理学・医学賞(2011) |
プロジェクト:人物伝 |
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概要
編集「自然免疫の活性化に関する発見」によりブルース・ボイトラーと2011年ノーベル生理学・医学賞の半分を共同受賞した[2]。
ホフマンはショウジョウバエのToll遺伝子(en)の免疫系における役割を発見した。哺乳類における相同遺伝子であるToll様受容体(TLR)の重要な機能はボイトラーにより解明された。TLRは真菌や細菌といった他の生物の構成成分を特定し、免疫応答を誘発させる。これにより、例えば敗血性ショックが死亡した細菌(グラム陰性菌)の内毒素により誘発される(エンドトキシンショック)ことが説明できる[3]。
教育
編集ホフマンは化学と生物で学位を取得し、1969年にストラスブール大学にて生物学でPh.D.を取得した。大学院修了後、1973年から1974年にかけてドイツ、マールブルクのフィリップ大学マールブルクにて学ぶ。
研究
編集1964年から1968年にかけてフランス国立科学研究センターにてリサーチアシスタントを務め、1969年に助手(research associate)となる。1974年にはResearch Directorに就任。1978年から2005年まで、フランス国立科学研究センターの「昆虫の免疫応答と発育(Immune Response and Development in Insects)」研究部門の責任者を務め、また、1993年から2005年までストラスブール 国立科学研究センター分子細胞生物学研究所の責任者を務めた。
ホフマンはドイツ国立科学アカデミー・レオポルディーナ、フランス科学アカデミー、欧州学士院(英語: Academia Europaea)、欧州分子生物学機構(EMBO)、アメリカ芸術科学アカデミー、ロシア科学アカデミーの会員である。
2007年にはフランス科学アカデミー議長に就任した。
2012年にアカデミー・フランセーズの会員となった。
受賞歴
編集- 2003年 ウィリアム・コーリー賞
- 2004年 ロベルト・コッホ賞
- 2007年 バルザン賞 自然免疫の研究に対して。(ブルース・ボイトラーと共同受賞)
- 2008年 トムソン・ロイター引用栄誉賞 (審良静男、ブルース・ボイトラーと共同受賞)
- 2010年 ローゼンスティール賞 (ルスラン・メジトフと共同受賞)
- 2010年 慶應医学賞
- 2011年 ガードナー国際賞 (審良静男と共同受賞)
- 2011年 ショウ賞 (ブルース・ボイトラー、ルスラン・メジトフと共同受賞)
- 2011年 CNRS Gold medal
- 2011年 ノーベル生理学・医学賞 (ブルース・ボイトラー、ラルフ・スタインマンと共同受賞)
勲章
編集- 2002年 レジオンドヌール勲章オフィシエ
- 2012年 レジオンドヌール勲章コマンドゥール
- 2020年 旭日重光章[4]
脚注
編集- ^ “CNRS senior researcher Jules Hoffmann awarded 2011 Nobel Prize in physiology or medicine”. French National Centre for Scientific Research (3 October 2011). 4 October 2011閲覧。
- ^ "Nobel Prize in Physiology or Medicine 2011" (Press release). Nobel Foundation. 3 October 2011.
- ^ Callaway E (3 October 2011). “Nobel announcement marred by winner's death”. Nature. doi:10.1038/478013a .
- ^ 『官報』号外第230号、令和2年11月4日
関連項目
編集外部リンク
編集- Jules Hoffmann at the French Academy of Sciences
- Jules Hoffmann at the Balzan Foundation
- HOW WE SENSE MICROBES: GENETIC DISSECTION OF INNATE IMMUNITY IN INSECTS AND MAMMALS
前任 ジャクリーヌ・ド・ロミイー |
アカデミー・フランセーズ 席次7 第19代:2012年 - |
後任 - |