シー・クルーズSea Cruise)は、ニューオーリンズ出身のR&Bピアニストヒューイ・"ピアノ"・スミスが作詞作曲し、フランキー・フォードがヴォーカルを取った楽曲。1959年にエイス・レコードよりフォード名義のシングル盤としてリリースされた。

「シー・クルーズ」
フランキー・フォードシングル
B面 ロバータ
リリース
規格 シングル
録音 ルイジアナ州ニューオーリンズ
ジャンル リズム・アンド・ブルースロックンロール
時間
レーベル エイス・レコード
作詞・作曲 Huey Smith
チャート最高順位
14位(米国 ポップス)、11位 (米国 R&B) (1959年)
フランキー・フォード シングル 年表
Cheatin' Woman
(1958年)
Sea Cruise
(1959年)
Alimony
(1959年)
ミュージックビデオ
Sea Cruise - YouTube
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概要

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元々は、ヒューイ・スミスが自身のグループ、ザ・クラウンズとレコーディングしたものだったが、レーベル側の判断でフォードに歌わせることが決定。ヒューイ・スミスの用意したバック・トラックにフォードのヴォーカルを被せる形でのリリースとなった。B面の楽曲「Roberta」も同様にヒューイ・スミスが作曲し、レコーディングした楽曲「Loberta」にフォードのヴォーカルを被せたものである[2]

ビルボードのポップス・チャートで14位、R&Bチャートで11位のヒットを記録し、フォード最大のヒット曲となっている[3]

一方ヒューイ・スミスのオリジナル・バージョンはシングルにはならず、1971年になってから「Loberta」とともにLP『Huey "Piano" Smith's Rock & Roll Revival!』に収録された[4]。このバージョンは、スミスとクラウンズのメンバー、ジェリ・ホールがデュエットで歌う形となっている。

シングル

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曲名 レーベル名 レコードNo. 最高位
米国ポップス[3] 米国R&B[3]
1958 A: Sea Cruise

B: Roberta

Ace 554 14
11

映画などでの使用

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1978年の『アメリカン・ホット・ワックス アラン・フリード物語』(ティム・マッキンタイア主演)、1997年の『カリブは最高!』(ジャック・レモン主演)などの映画にフランキー・フォードのこの曲が使われている。

主なカバー・バージョン

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ヒューイ・スミスの楽曲としては最も多くのカバーが存在するものの一つである。

アーティスト名 収録アルバム
1964年 ハーマンズ・ハーミッツ 『Introducing Herman's Hermits』
1971年 ジョニー・リヴァーズ シングル
1972年 シャ・ナ・ナ 『The Night Is Still Young』
1973年 ホセ・フェリシアーノ 『Compartments』
1975年 ジョン・フォガティ 『John Fogerty』
1980年 リコ・ロドリゲス シングル(インスト)
1981年 ドン・マクリーン 『Believers』
1982年 グレン・フライ 『No Fun Aloud』
1990年 クリフ・リチャード 『From a Distance - The Event』
2004年 ロリー・ギャラガー 『At Rockpalast』
2006年 ヨ・ラ・テンゴ 『Yo La Tengo Is Murdering The Classics』

[5]

参考文献

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  • ジョン・ワート『ニューオーリンズR&Bをつくった男 ヒューイ・“ピアノ”・スミス伝』陶守正寛訳、DU BOOKS、2022年11月

脚注

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  1. ^ Frankie Ford - Sea Cruise (Discogs)
  2. ^ Huey "Piano" Smith And The Rocking Pneumonia Blues, Author: John Wirt, LSU Press, 2014, P. 83
  3. ^ a b c Joel Whitburn's Top R&B Singles 1942-1988 (Record Research), P. 153
  4. ^ Discogs:Huey "Piano" Smith – Huey "Piano" Smith's Rock & Roll Revival!
  5. ^ Second Hand Songs - Sea Cruise