シンフォニア (ベリオ)
ルチアーノ・ベリオの『シンフォニア』(Sinfonia、1968 / 1969年)は、ニューヨーク・フィルハーモニックの125周年記念として委嘱された、5楽章から成る管弦楽曲。8人の混声重唱を伴う。第4楽章までがベリオ自身の指揮により同オーケストラで1968年10月10日に初演された。翌年、5楽章に改訂され、エルネスト・ブール指揮の南西ドイツ放送交響楽団によりドナウエッシンゲン音楽祭にて初演された。なお、どちらも重唱はスウィングル・シンガーズが担当している。
編成
編集ソリスト
編集ボイス8
木管楽器
編集ピッコロ、フルート3、オーボエ2、イングリッシュホルン、小クラリネット、ソプラノクラリネット3、アルト・サックス、テナー・サックス、ファゴット2、コントラファゴット
金管楽器
編集打楽器
編集3人の打楽器奏者が演奏する。
打楽器1
編集ティンパニ、グロッケンシュピール、スネアドラム、タムタム、ボンゴ
打楽器2
編集マリンバ、タムタム、シズル・シンバル、スネアドラム、バスドラム、タンバリン、ウッドブロック3、むち、ギロ、スレイベル、トライアングル
打楽器3
編集ヴィブラフォン、タムタム、シンバル、スネアドラム、バスドラム、ボンゴ、タンバリン、カスタネット、ギロ、スレイベル、トライアングル2
鍵盤楽器
編集弦楽器
編集楽曲構成
編集参考文献
編集- リッカルド・シャイー指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団CDブックレット PROA-217
- David Osmond-Smith, Playing on Words – a Guide to Luciano Berio's Sinfonia -, 1985、Royal Musical Association, London.
脚注
編集- ^ David Osmond-Smithの著書によれば、使われている曲には次のようなものがある(登場順)。シェーンベルク/5つの管弦楽曲作品16〜第4曲「急転」 - マーラー/交響曲第4番第1楽章冒頭 - ドビュッシー/交響詩『海』第3楽章 - ドビュッシー/交響詩『海』第2楽章 - マーラー/交響曲第4番第1楽章 - マーラー/交響曲第2番第3楽章 - ヒンデミット/室内音楽第4番第5楽章 - ベルリオーズ/幻想交響曲第2楽章 - ベルク/ヴァイオリン協奏曲第2楽章 - ブラームス/ヴァイオリン協奏曲第2楽章 - ラヴェル/『ラ・ヴァルス』 - ラヴェル/『ダフニスとクロエ』 - マーラー/交響曲第9番第2楽章 - ストラヴィンスキー/『春の祭典』第1部「大地の踊り」 - ストラヴィンスキー/『アゴン』〜ドゥーブル・パ=ドゥ=カトル - R. シュトラウス/歌劇『ばらの騎士』第2幕 - ブラームス/交響曲第4番第4楽章 - プスール/『交叉した色調』 - バッハ/ブランデンブルク協奏曲第1番第2楽章 - シェーンベルク/5つの管弦楽曲作品16〜第3曲「色彩」 - ベルク/歌劇『ヴォツェック』第3幕 - ベートーヴェン/交響曲第6番第2楽章 - ブーレーズ/『プリ・スロン・プリ』〜第1曲「賚」 - ウェーベルン/『第2カンタータ』第5楽章 - シュトックハウゼン/『グルッペン』。なお、歌詞(台詞)には、サミュエル・ベケットの小説『名づけえぬもの』(英語版。一部改変)からや、引用音楽のタイトル或いはそれに準ずるもの、音名(ソルフェージュ)などが使われている。