シャドウズ・イン・ジ・エアー
ジャック・ブルースのアルバム
『シャドウズ・イン・ジ・エアー』(Shadows in the Air)は、スコットランドのミュージシャンのジャック・ブルースが2001年に発表した、ソロ名義では12作目のスタジオ・アルバム[2]。
『シャドウズ・イン・ジ・エアー』 | ||||
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ジャック・ブルース の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 |
ニューヨーク ソーサラー・サウンド・スタジオ、サウンドトラック・スタジオ、RPMスタジオ[1] ロンドン オリンピック・スタジオ[1] | |||
ジャンル | ロック、ジャズ・ロック、ブルースロック、ラテン・ロック | |||
時間 | ||||
レーベル | サンクチュアリ・レコード | |||
プロデュース | ジャック・ブルース、キップ・ハンラハン | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
ジャック・ブルース アルバム 年表 | ||||
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解説
編集ブルースは本作の方向性を「ラテンから影響を受けた音楽」と説明しており、クリームの「サンシャイン・オブ・ユア・ラヴ」と「ホワイト・ルーム」のリメイク[注釈 1]はサルサ風のアレンジが施された[3]。
「アウト・イントゥ・ザ・フィールズ」[4]はウェスト、ブルース&レイングのデビュー・アルバム(1972年)[3]、「ボストン・ボール・ゲーム1967」と「ヒー・ザ・リッチモンド」はブルースのソロ・アルバム『ソングス・フォー・ア・テイラー』(1969年)の収録曲のリメイクである。
本作の収録曲の数曲をブルースと共作し、共同プロデューサーも務めたキップ・ハンラハン[5]は、1983年のセカンド・ソロ・アルバム『デザイアー・デヴェロップス・アン・エッジ』[6]でブルースをゲストに起用し、以後も共演を繰り返してきたミュージシャンである[7]。彼はブルースの次作『モア・ジャック・ザン・ゴッド』(2003年)でも引き続きプロデュースに貢献した[8]。
Travis Dragesetはオールミュージックにおいて本作に5点満点中2.5点を付け「一部の曲はブルースが書き下ろした新曲で、6曲は彼の代表曲をトーンダウンしたリメイクである」と評している[9]。
収録曲
編集特記なき楽曲はジャック・ブルースとキップ・ハンラハンの共作。
- アウト・イントゥ・ザ・フィールズ "Out into the Fields" (Jack Bruce, Pete Brown, Leslie West, Corky Laing) – 5:23
- 52ndストリート "52nd Street" – 3:59
- ハート・クェイク "Heart Quake" (J. Bruce, P. Brown) – 5:31
- ボストン・ボール・ゲーム1967 "Boston Ball Game 1967" (J. Bruce, P. Brown) – 2:01
- ジス・アンガーズ・ア・ライアー "This Anger's a Liar" – 3:21
- サンシャイン・オブ・ユア・ラヴ "Sunshine of Your Love" (J. Bruce, P. Brown, Eric Clapton) – 4:31
- ディレクションズ・ホーム "Directions Home" – 4:29
- ミロンガ "Milonga" – 4:53
- ダンシング・オン・エアー "Dancing on Air" (J. Bruce, P. Brown) – 4:02
- ウィンドウレス・ルームス "Windowless Rooms" – 5:08
- ダーク・ハート "Dark Heart" – 5:59
- ミスター・フレッシュ "Mr. Flesh" (J. Bruce, Kip Hanrahan, Vernon Reid) – 2:13
- ヒー・ザ・リッチモンド "He the Richmond" (J. Bruce, P. Brown) – 3:19
- ホワイト・ルーム "White Room" (J. Bruce, P. Brown) – 5:48
- サージ "Surge" – 1:58
参加ミュージシャン
編集- ジャック・ブルース - ボーカル、ベース、ピアノ、アコースティック・ギター
- ヴァーノン・リード - ギター(#1、#2、#5、#10、#12、#13)
- ゲイリー・ムーア - ギター(#3、#11)
- エリック・クラプトン - ボーカル、ギター(#6、#14)
- マルコム・ブルース[注釈 2][10] - ギター、シンセサイザー(#14)
- ドクター・ジョン - ピアノ、オルガン(#5、#10)
- アンディ・ゴンザレス - ダブル・ベース(#4、#6)
- ロビー・アミーン - ドラムス
- オラシオ・エルナンデス - ドラムス
- ミルトン・カルドナ - コンガ(#2、#3、#4、#6、#7、#8、#11、#14)
- リッチー・フローレス - コンガ(#6、#14)
- ジミー・マクドナルド - アコーディオン(#11)
- アルフレード・トリフ - ヴァイオリン(#1、#7、#8、#14)
- ピロ・ロドリゲス - トランペット(#4)
- ミゲル・ゼノン - アルト・サクソフォーン(#4)
- マリオ・リヴェラ - テナー・サクソフォーン(#4)
- パポ・ヴァスケス - トロンボーン(#4)
脚注
編集注釈
編集- ^ エリック・クラプトンがゲスト参加した。
- ^ ブルースの次男。母親はブルースの最初の妻ジャネット・ゴドフレー。1970年生まれ。
出典
編集- ^ a b “Jack Bruce - Shadows in the Air”. The Official Jack Bruce Website. 2021年8月8日閲覧。
- ^ Shapiro (2010), pp. 263–264.
- ^ a b Astarita, Glenn (2001年7月1日). “Jack Bruce: Shadows In The Air”. All About Jazz. 2021年8月8日閲覧。
- ^ Shapiro (2010), p. 162.
- ^ Shapiro (2010), pp. 232–238.
- ^ Shapiro (2010), pp. 233–234.
- ^ “キップ・ハンラハン、『ビューティフル・スカーズ』含む3タイトル再発”. CDJournal. 音楽出版社 (2018年4月24日). 2021年8月8日閲覧。
- ^ Kip Hanrahan | Credits | AllMusic
- ^ Drageset, Travis. “Shadows in the Air - Jack Bruce”. AllMusic. 2021年8月8日閲覧。
- ^ “Discogs”. 2024年12月9日閲覧。
引用文献
編集- Shapiro, Harry (2010). Jack Bruce: Composing Himself: The Authorised Biography by Harry Shapiro. London: A Genuine Jawbone Book. ISBN 978-1-906002-26-8