シベナガムラサキ[2]学名: Echium vulgare)は、シャゼンムラサキ属に分類される植物の一種。

シベナガムラサキ
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 Eudicots
階級なし : キク類 Asterids
: 未分類
: ムラサキ科 Boraginaceae
: シャゼンムラサキ属 Echium
: シベナガムラサキ E. vulgare
学名
Echium vulgare L. (1753)[1]
和名
シベナガムラサキ
英名
Viper's Bugloss

リンネの『植物の種』(1753年) で記載された植物の一つである[3]奥山春季が北海道に帰化した標本[注 1]にシベナガムラサキの和名をつけた[4]

分布

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ヨーロッパの北部を原産とする[5]北アメリカオーストラリア日本北海道大阪府兵庫県三重県)に外来種として定着している[5][6]

特徴

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二年草[4]。全草に白くて硬い毛を密生する[4]。草丈は40 - 80センチメートル (cm) [6]。葉はへら形で、根生のものは長さ10 cmになり、上方のものほど小さい[4]

花期は夏(日本では5 - 6月)[4]。上部の葉腋に、青紫色の円錐花序をつける。花序ははじめ先が巻いているが、開花とともに先がほどける[4]。花は無柄で小包葉を伴い、萼は基部まで深く5裂する[4]。花冠は長さ1.2-2cmの弓状に曲がった筒型で、蕾のときは淡紅色で、後に紫色から青色に変わっていく[4]。花冠の上部は浅く5裂し、左右対称、5本の雄蕊が花冠の外に突き出ており、よく目立つ[4]。雌蕊は1個で、花柱の先が2裂する[4]

果実は分果になり、硬くて皺が多い[4]

画像

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脚注

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注釈

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  1. ^ 1969年に松本恒男が採取したもの[4]

出典

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  1. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Echium vulgare L. シベナガムラサキ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年8月30日閲覧。
  2. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-).「BG Plants 和名-学名インデックス」(YList),http://ylist.info/ylist_detail_display.php?pass=13639 (2021年9月23日).
  3. ^ Linnaeus, Carolus (1753) (ラテン語). Species Plantarum. Holmia[Stockholm]: Laurentius Salvius. p. 139. https://www.biodiversitylibrary.org/page/358158 
  4. ^ a b c d e f g h i j k l 長田武正 1976, p. 152.
  5. ^ a b 植村修二・勝山輝男・清水矩宏・水田光雄・森田弘彦・廣田伸七・池原直樹『日本帰化植物写真図鑑 第2巻』全国農村教育協会、2010年12月24日。ISBN 978-4-88137-155-8 
  6. ^ a b シベナガムラサキ 北海道ブルーリスト

参考文献

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関連項目

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