シノマクロプス
シノマクロプス(学名:Sinomacrops)は、中期ジュラ紀から後期ジュラ紀にかけて生息した、アヌログナトゥス科に属する絶滅した翼竜の属。化石は中華人民共和国河北省秦皇島市青竜満族自治県にてTiaojishan層 (en) のDaohugou単層で発見されており、約1億6400万年前から約1億5800万年前のものである。タイプ種はSinomacrops bondei[1]。
シノマクロプス | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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ホロタイプ標本
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地質時代 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
中期ジュラ紀 - 後期ジュラ紀 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
分類 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
Sinomacrops Wei et al., 2021 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
タイプ種 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
Sinomacrops bondei Wei et al., 2021 |
名称
編集属名Sinomacropsはギリシャ語のSino~(「中国」)とmacro~ (makros、「大きい」)およびops(「目」「顔」)の合成語であり、アヌログナトゥス科に典型的な大きな目と広い顔を持つことと中国で産出したことを表している。種小名bonbeiは古生物学者のNiels Bondeへの献名[1]。
形態
編集頭胴長8〜9cm[2]、翼開長約33cm[3]。他の翼竜と区別できる2つの固有派生形質を持ち、上顎骨の前端3つの歯槽の間隔が狭く、大腿骨の2倍の長さの脛足根骨を持つ事が挙げられる[1]。
シノマクロプスのホロタイプ標本JPM-2012-001は潰れた骨格で構成されており、保存された骨組織は脆い。このため、標本の回収後に骨格の数多の部位で骨組織断片が失われている。これらの失われた断片は母岩に明確な印象を残しており、骨格の本来の配置を示唆している。シノマクロプスの骨格は主に尾椎と胸骨および右上腕骨の遠位骨端、尺骨と橈骨の近位骨端、左上腕骨の一部、左手の大部分が失われている[1]。
シノマクロプスの骨格には軟組織のパッチが保存されている。左脛足根骨の外側の奇妙な軟組織のパッチからは、前肢の飛膜が後肢の遠位部の後方に伸びていることが示唆される。後肢の後方まで伸びる飛膜は本属に近縁なジェホロプテルスにも存在しており、一般に全ての翼竜にも見られる[1]。
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アヌログナトゥス科の顎を示した図。シノマクロプスは図のBである
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シノマクロプスの足
分類
編集バトラコグナトゥス亜科に分類される[1][4]。以下のクラドグラムは本属の記載時のもの[1]。
アヌログナトゥス科 |
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以下はYangらによる2022年の研究によるもの[4]。
アヌログナトゥス科 |
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出典
編集- ^ a b c d e f g Wei, X.; Pêgas, R. V.; Shen, C.; Guo, Y.; Ma, W.; Sun, D.; Zhou, X. (2021). “Sinomacrops bondei, a new anurognathid pterosaur from the Jurassic of China and comments on the group”. PeerJ 9: e11161. doi:10.7717/peerj.11161.
- ^ “Sinomacrops”. www.prehistoric-wildlife.com. 2023年3月12日閲覧。
- ^ Garland, Nick. “Sinomacrops - Pteros”. www.pteros.com. 2023年3月12日閲覧。
- ^ a b Yang, Zixiao; Benton, Michael J.; Hone, David W. E.; Xu, Xing; McNamara, Maria E.; Jiang, Baoyu (2022-03-03). “Allometric analysis sheds light on the systematics and ontogeny of anurognathid pterosaurs”. Journal of Vertebrate Paleontology: e2028796. doi:10.1080/02724634.2021.2028796. ISSN 0272-4634 .