ザリスキ環
可換環論において、ザリスキ環 (Zariski ring) は可換ネーター位相環 A であってその位相がジャコブソン根基、すべての極大イデアルの共通部分、に含まれるイデアル m によって定義されているものである。それらは Oscar Zariski (1946) によって今では幾分違うことを意味する「半局所環」(semi-local ring) の名前で導入され、Samuel (1953) によって「ザリスキ環」(Zariski ring) と名付けられた。ザリスキ環の例はネーター局所環と、ネーター環の -進完備化である。
A をネーター環とし をその -進完備化とする。このとき以下は同値である。
- は A 上忠実平坦である(一般には、平坦でしかない)。
- すべての極大イデアルは -進位相で閉である。
- A はザリスキ環である。
参考文献
編集- M. Atiyah, I. Macdonald Introduction to commutative algebra Addison-Wesley Publishing Co., Reading, Mass.-London-Don Mills, Ont. 1969
- Samuel, Pierre (1953), Algèbre locale, Mémor. Sci. Math., 123, Paris: Gauthier-Villars, MR0054995
- Zariski, Oscar (1946), “Generalized semi-local rings”, Summa Brasil. Math. 1 (8): 169–195, MR0022835
- Zariski, Oscar; Samuel, Pierre (1975), Commutative algebra. Vol. II, Berlin, New York: Springer-Verlag, ISBN 978-0-387-90171-8, MR0389876