サヴァ川(サヴァかわ、セルビア語: Саваクロアチア語: Savaドイツ語: Saveハンガリー語: Száva)は、東ヨーロッパを流れるである。ローマ時代にはSavusと呼ばれていた。

サヴァ川
サヴァ川 2000年2月19日撮影
ベオグラード
延長 940 km
平均流量 -- m3/s
流域面積 95,720 km2
水源の標高 -- m
河口・合流先 ドナウ川
流域 スロベニア
クロアチア
ボスニア・ヘルツェゴビナ
セルビア
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流路

地理

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スロベニアクロアチアボスニア・ヘルツェゴビナセルビアの各国を流れ、セルビアの首都ベオグラードドナウ川合流する。この川がバルカン半島の北端の付け根とされることが多い。

サヴァ川には主な水源が2つあり、ともにスロベニア北西のアルプス山脈に存在する。1つの水源はクランスカ・ゴーラ近郊のサヴァ・ドリンカ英語版である。「小さいサヴァ」を源とするもう1つの支流は、一度ボヒニ湖英語版に流れ込み、サヴァ・ボヒニカ英語版として流れ出ている。両支流はラドヴリツアスロベニア語版で合流し、サヴァ谷英語版を流れていく。

中下流部の蛇行するサヴァ川の沿岸に氾濫原が発達しており、川沿いに河畔林湿地草地ヨシ原三日月湖が多い。川およびその沿岸にはRanunculus lingua英語版ウォーターヴァイオレット英語版Urtica kioviensisスウェーデン語版ヨシヤナギポプラオークなどの植物が生え、シュバシコウヘラサギメジロガモなどの鳥類、ドナウイトウコイUmbra krameri英語版Gymnocephalus schraetser英語版Zingel streber英語版などの魚類、ユーラシアカワウソヨーロッパビーバーなどの哺乳類およびファイアサラマンダーダルマチアアカガエル英語版ヨーロッパヌマガメヌマカイメン英語版貧毛綱Rynchelmnis limnoselaダニューブクシイモリ英語版などが生息している。ボスニア・ヘルツェゴビナとの国境に近いクロアチアのロニスコ・ポリェ自然公園英語版[1]、ボスニア・ヘルツェゴビナ北部のバルダチャ湿地英語版[2]、セルビアのスレムスカ・ミトロヴィツァ付近のザサヴィツァ湿地英語版およびオベドスカ沼地英語版ラムサール条約登録地である[3][4]

主な支流としては、リュブリャナで合流するリュブリャニツァ川サヴィーニャ川英語版クルカ川ソトラ川英語版クパ川ウナ川ヴルバス川ボスナ川ドリーナ川などがある。

歴史

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歴史的にサヴァ川より北側はヴォイヴォディナに相当し、ヴォイヴォディナはハンガリー王国歴史的地域に相当する。ハンガリー王冠は1526年以降、ハプスブルク家によって世襲されたため、第一次世界大戦が終結する1918年までハプスブルク君主国に内包された。

第一次世界大戦時にはサヴァ川がオーストリア・ハンガリー帝国セルビア王国の国境であった。即ち、セルビアの首都であるベオグラードはサヴァ川を挟んで、オーストリア・ハンガリーと直接対峙していたことになる。このため、オーストリア・ハンガリー軍がサヴァ川を渡河してベオグラードに侵攻するのが、この方面の戦線でのハイライトになった。

流域の都市

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アダ・ツィガンリヤ近辺(ベオグラード)

サヴァ川は、以下の都市を流れる。

航行

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サヴァ川のベオグラード市内の水域を航行する貨物船

サヴァ川は、クパ川が合流するシサクまで船でさかのぼることができる。小さな船であれば、さらに上流まで行くこともできるが、気象条件などにより深さなどが変動するため一概には言えない。

文学

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19世紀のスロベニアの詩人フランツェ・プレシェーレンは、有名な英雄叙事詩 "Krst pri Savici" を書いている。

脚注

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  1. ^ Lonjsko Polje Nature Park | Ramsar Sites Information Service”. rsis.ramsar.org (2020年2月11日). 2023年4月12日閲覧。
  2. ^ Bardaca Wetland | Ramsar Sites Information Service”. rsis.ramsar.org (2007年2月2日). 2023年4月12日閲覧。
  3. ^ Zasavica | Ramsar Sites Information Service”. rsis.ramsar.org (2008年3月13日). 2023年4月12日閲覧。
  4. ^ Obedska Bara | Ramsar Sites Information Service”. rsis.ramsar.org (1977年3月28日). 2023年4月12日閲覧。