サンディ・ピーターソン
サンディ・ピーターソン(英: Sandi Peterson 1959年 - )は、アメリカ合衆国の実業家。
サンドラ・E・ピーターソン | |
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Sandra E. Peterson | |
生誕 | 1959年(64 - 65歳) |
国籍 | アメリカ合衆国 |
別名 |
サンディ・ピーターソン Sandi Peterson |
出身校 | コーネル大学、プリンストン大学 |
職業 | 経営パートナー |
雇用者 | クレイトン・ダビリアー・ライス |
現職はクレイトン・ダビリアー・ライス経営パートナーであり、マイクロソフトの社外取締役である(2021年9月時点)。
2012年から2018年までジョンソン&ジョンソングループの全世界チェアマンで、これまでバイエルメディカルケア、メドコヘルスソリューションズ、ナビスコ、ワールプール・コーポレーションの重役を歴任した。
幼少期と教育
編集6人きょうだいの末っ子に生まれたピーターソンは、コーネル大学で政府研究の学士号を、プリンストン大学で応用経済学修士号(MPA)を授与される。マッキンゼー・アンド・カンパニーに入社、コンサルティングの仕事を始めた[1]。
職歴
編集1987年から1993年まで [2]、ワールプール・コーポレーションで戦略、財務、持続可能性および製品開発に従事し、後にナビスコに勤めた[1]。2000年、ピーターソンはメドコ・ヘルスソリューションズ(Medco Health Solutions)で管理職の座に着く[1]と、2005年にはバイエルメディカルケアの社長に就任 [1]。また、ドイツのロバート・ボッシュ財団(シュトゥットガルト)のフェローに受け入れられると、ドイツ連邦財務省とドイツ産業連合に1年出向した[2]。2010にはバイエル・クロップサイエンスAGの会長兼最高経営責任者に昇進した [1]。
かつて、自然保護研究公益法人のエコヘルス・アライアンス(EcoHealth Alliance、旧称Wildlife Trust)の議長であり[2][3] [4]、ダン・アンド・ブラドストリートでは取締役を務めた [5] 。Microsoftの取締役には2015年から委嘱される。
ピーターソンはしばしば実業界における女性を擁護し、この主題について2011年に雑誌『フォーブス』にインタビュー記事が連載された[6]。
ニュージャージー州プリンストンにある高等研究所の評議員を引き受けている。
ジョンソン・エンド・ジョンソン時代
編集2012年12月、ピーターソンはジョンソン・エンド・ジョンソングループ全社で最高位の女性[7]として全世界チェアマンに就任[1]。経済誌『ウォール・ストリート・ジャーナル』は、同社がピーターソンを採用するため数ヵ月にわたり「懇請」したと報じた [7]。おりから同社は製品リコールや売上減少など問題が報告されており[8]、その対処を目指した全社的な見直しの一環でピーターソンの採用に動いていた[8]。ピーターソンは前職のバイエル(ドイツ)から移籍するについてジョンソン・エンド・ジョンソンの執行委員に加わり、本社所在地のニュージャージー州ニューブランズウィックに移転した[1]。
ジョンソン・エンド・ジョンソンでは、職場における女性の役割を促進する必要性を提唱した[9]。2014年には同社経営幹部の地位にある女性の人数を2倍に、従業員総数の女性比率を33%にそれぞれ増やした[9] [10]。変革について取材を受けたピーターソンは記者に「人口の半分は女性なのだから、(リーダーシップの観点から)それが我々のあるべき姿。かなりよいところまで進んだが、まだまだ道半ば。」と答えた[9]。
同社は2018年10月1日付で退職した[11]。
栄誉と受賞
編集2013年、全米女性重役協会はピーターソンに「功績のある女性」賞を授与した[12]。がんの犠牲者とその家族を支援する慈善団体ギルダズクラブ(ニューヨーク市)は2014年、企業ビジョン賞を贈った [13]。その同じ年、『フォーブス』はピーターソンを「実業界最強の女性」一覧で20位にランク付けした[14]。2015年、 200人委員会は毎年恒例の「企業の変革者」賞の授賞者にピーターソンを指名した[15]。
脚注
編集- ^ a b c d e f g “Sandra E. Peterson to Join Johnson & Johnson as Group Worldwide Chairman and Member of the Executive Committee [サンドラ・E・ピーターソン、ジョンソン・エンド・ジョンソン全世界チェアマン兼取締役就任へ]”. Pharma Business Week. (24 September 2012)
- ^ a b c “Executive Profile:Sandra E. Peterson [重役プロフィール:サンドラ・E・ピーターソン]”. ブルームバーグ・ビジネスウィーク. ブルームバーグ. 2015年9月4日閲覧。
- ^ “Wildlife Trust Board of Directors Announce New Leadership [ワインドライフ・トラスト、新評議員長を発表]”. en:EcoHealth Alliance. 2015年9月9日閲覧。[リンク切れ][リンク切れ]
- ^ “New Officers Elected by EcoHealth Alliance Board of Directors; Committee Chairs Selected [エコヘルス・アライアンス評議員会、新重役を選出、委員長を指名]”. EcoHealth Alliance. 2012年11月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年9月9日閲覧。
- ^ “Dun & Bradstreet: Board of Directors [ダン・ブラドストリート:取締役会]”. en:Dun & Bradstreet. 2015年9月4日閲覧。
- ^ Sasha Galbraith (7 December 2011). “Bayer CropScience's Sandra Peterson: Successful Woman CEO Navigates in a Man's World [バイエル・コープサイエンスのサンドラ・ピーターソン氏:成功した女性CEO、男社会を快走]”. フォーブス 4 September 2015閲覧。
- ^ a b Jonathan D. Rockoff (13 September 2012). “J&J Recruits Bayer Executive [J&J、バイエル重役を採用へ]”. ウォール・ストリート・ジャーナル 4 September 2015閲覧。
- ^ a b Katie Thomas (13 September 2012). “J.&J. Names Outsider to Run Its Troubled Consumer Unit [ジョンソン・エンド・ジョンソン、混迷する消費者部門経営に社外から抜擢]”. ニューヨーク・タイムズ 4 September 2015閲覧。
- ^ a b c Owens, Jennifer (4 March 2015). “Why Johnson & Johnson's Sandi Peterson is My New Hero [ジョンソン・エンド・ジョンソンのサンディ・ピーターソンが私の新しいヒーローな理由]”. en:Working Mother 4 September 2015閲覧。
- ^ Bowers (2015年2月9日). “Change the Ratio [男女比を変える]”. Working Mother. 2015年9月9日閲覧。
- ^ “Johnson & Johnson Announces Retirement of Group Worldwide Chairman, Sandra E. Peterson | Johnson & Johnson [ジョンソン・エンド・ジョンソン発表、サンドラ・ピーターソン全世界チェアマンの引退]” (英語). www.jnj.com. Content Lab U.S.. 2021年10月16日閲覧。
- ^ Spence, Betty (22 October 2013). “NAFE Women of Excellence 2013 Winners – SANDRA E. PETERSON [NAFE 2013年優れた女性賞—サンドラ・E・ピーターソン]”. en:National Association for Female Executives 4 September 2015閲覧。
- ^ “Gala 2014 [2014年表彰式]”. en:Gilda's Club (2014年). 12 August 2015時点のオリジナルよりアーカイブ。4 September 2015閲覧。
- ^ “Most Powerful Women in Business [実業界最強の女性]”. フォーブス. (2014年) 4 September 2015閲覧。
- ^ “Corporate Innovator [企業の変革者]”. www.c200.org. Committee of 200 (2015年). 2015年9月4日閲覧。
- ^ Telgheder, Maike (4 September 2015). “Disease, Robots and Health Today [今日の疾病、ロボット、健康]”. ハンデルスブラット 4 September 2015閲覧。