サラ・ヴォーン・ウィズ・クリフォード・ブラウン
サラ・ヴォーンのアルバム
『サラ・ヴォーン・ウィズ・クリフォード・ブラウン』(原題:Sarah Vaughan)は、アメリカ合衆国のジャズ・ボーカリスト、サラ・ヴォーンが1954年12月に録音、1955年に発表したスタジオ・アルバム。トランペット奏者のクリフォード・ブラウンが全面参加した。
『サラ・ヴォーン・ウィズ・クリフォード・ブラウン』 | ||||
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サラ・ヴォーン の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 | 1954年12月16日(#1, #5, #7, #8)、18日(#2, #3, #4, #6, #9) ニューヨーク ファイン・サウンド[1] | |||
ジャンル | ジャズ | |||
レーベル | エマーシー・レコード | |||
プロデュース | ボブ・シャッド | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
サラ・ヴォーン アルバム 年表 | ||||
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背景
編集ブラウンは1954年当時、エマーシー・レコード所属の女性ボーカリストの録音で度々サイドマンを務めており、8月にはダイナ・ワシントンの録音に参加したのに加えて、本作のレコーディングの同月にはヘレン・メリルのアルバム『ヘレン・メリル・ウィズ・クリフォード・ブラウン』の録音に参加した[1]。本作でリズム・セクションを務めたジミー・ジョーンズ、ジョー・ベンジャミン、ロイ・ヘインズは、いずれも当時ヴォーンのレギュラー・コンボのメンバーであった[2]。
「バードランドの子守唄」はジョージ・シアリング作曲のスタンダード・ナンバーで、本作の再発LPの一部(1962年のオランダ盤、1975年のブラジル盤など)は、同曲がタイトルに冠された[3]。
評価
編集ジョン・ブッシュはオールミュージックにおいて満点の5点を付け「ヴォーンのキャリアの中でも、間違いなく最高の歌声」「ブラウンは"Lullaby of Birdland"、"Jim"、"September Song"といった曲で、彼女とほぼ対等のソロを披露している」と評している[4]。本作は1999年にグラミーの殿堂入りを果たした[5]。
収録曲
編集- バードランドの子守唄 - "Lullaby of Birdland" (George Shearing, George David Weiss) - 4:06
- エイプリル・イン・パリ - "April in Paris" (Vernon Duke, E.Y. "Yip" Harburg) - 6:26
- ヒーズ・マイ・ガイ - "He's My Guy" (Gene de Paul, Don Raye) - 4:17
- ジム - "Jim" (Caesar Petrillo, Edward Ross, Nelson Shawn) - 5:56
- ユーアー・ノット・ザ・カインド - "You're Not the Kind" (Will Hudson, Irving Mills) - 4:48
- エンブレイサブル・ユー - "Embraceable You" (George Gershwin, Ira Gershwin) - 4:54
- アイム・グラッド・ゼア・イズ・ユー - "I'm Glad There Is You" (Jimmy Dorsey, Paul Mertz) - 5:14
- セプテンバー・ソング - "September Song" (Kurt Weill, Maxwell Anderson) - 5:50
- イッツ・クレイジー - "It's Crazy" (Al Fields, Timmie Rodgers) - 5:01
リマスターCDボーナス・トラック
編集- バードランドの子守唄(別テイク) - "Lullaby of Birdland (Alt. Take)" (G. Shearing, G. Weiss) - 4:00
参加ミュージシャン
編集脚注
編集- ^ a b “Clifford Brown Discography”. Jazz Discography Project. 2020年10月25日閲覧。
- ^ Cunniffe, Thomas. “Sarah Vaughan featuring Clifford Brown (LP: EMARCY 36004; CD: EMARCY 814 641)”. JazzHistoryOnline.com. 2020年10月25日閲覧。
- ^ Sarah Vaughan - Sarah Vaughan - リリース| Discogs
- ^ Bush, John. “Sarah Vaughan - Sarah Vaughan”. AllMusic. 2020年10月25日閲覧。
- ^ “GRAMMY Hall Of Fame”. GRAMMY.com. Recording Academy. 2020年10月25日閲覧。