サムライ (カメラ)
サムライ(英: SAMURAI)は、京セラが製造販売した、スチル・カメラ並びにビデオ・カメラの商標及び製品群の総称である。販売には、国や地域によってKyocera若しくはYashicaのブランドが用いられた。
概説
編集135フィルム・スチル・カメラ
編集135フィルムを用いたハーフ・サイズ・カメラ。一眼レフ構造とし、且つ後のハンディカムのように片手で握って撮るもので、斬新とされた[1]。ヒット商品となり、日本国内だけで50万台が販売された[2]。
- 日本
Kyoceraのブランドで販売された。
- サムライ - 1987年11月に発売され、価格は59,800JPY[注 1]だった[2]。第5回カメラグランプリを受賞した[3]。
- サムライ✕4.0 - 1988年12月に発売された[2]。
- サムライZ - 1989年7月に発売され、価格は58,000JPY[注 1]だった[2][4]。
- サムライZ-L - 1989年7月に発売され、価格は58,000JPY[注 1]だった[2]。サムライZの左利き用[1]。
- サムライZ2 - 1989年9月に発売された[2][5]。サムライZの一部機能を省いた[5]。
- サムライZ2-L - 1989年9月に発売された[2]。サムライZ2の左利き用[1]。
8ミリビデオ・カメラ
編集Video 8規格に準拠したビデオ・テープ・レコーダー一体型ビデオ・カメラ。
- 日本
Kyoceraのブランドで18機種が販売された[2]。
- サムライ・ビデオ8 KX-1 - 1989年11月に発売された[2]。ソニーによるハンディカムCCD-TR55のOEM。
- サムライ・ビデオ8 KX-70 - 価格は130,000JPY[注 2]だった。
- サムライ・ビデオ8 KX-80 - 価格は145,000JPY[注 2]だった。
- サムライ・ビデオ8 KX-90 - 価格は160,000JPY[注 2]だった。
- サムライ・ビデオ8 KX-77CV – ソニーによるハンディカムCCD-TR205のOEM。
- サムライ・ビデオHi8 KX-H1
- サムライ・ビデオHi8 KX-H3 – ソニーによるハンディカムCCD-TR900のOEM。
- サムライ・ビデオHi8 KX-H5
- サムライ・ビデオHi8 KX-H6 – ソニーによるハンディカムCCD-TR850のOEM。
- サムライ・ビデオHi8 KX-V1
- サムライ・ビデオHi8 KX-V2 – ソニーによるハンディカムCCD-TR2のOEM。
- サムライ・ビデオHi8 KX-V3
- サムライ・ビデオHi8 KX-V5
- サムライ・ビデオHi8 KX-V6
- サムライ・ビデオHi8 KX-LV1 – ソニーによるハンディカムCCD-TRV90のOEM。
- サムライ・ビデオHi8 KX-LV2 – 1996年に発売された[6][7]。
- サムライ・ビデオHi8 KX-LV3 - 1996年8月20日に発売され、価格は税込みで226,600JPY[注 3]だった[6][8]。
電子スチル・カメラ
編集スチルビデオフロッピーディスクシステムに準拠したスチル・カメラ。
- 日本
Kyoceraのブランドで販売された。
- サムライ フロッピー V-70 - 1990年7月21日に発売され、価格は税込み111,240JPYだった[9][10]。1990年度グッドデザイン賞を受賞した[11]。
- サムライ フロッピー V-77 - 1993年5月1日に発売され、価格は税込み203,940JPYだった[9]。V-70の改良型[2]。
- サムライ フロッピー VC-10 - 1993年11月20日に発売され、価格は税込み360,500JPYだった[9][12]。レンズ周囲に3灯のストロボを配置し、無影撮影を可能としている[9]。
APSカメラ
編集アドバンスト・フォト・システム(APS)に準拠するフィルム・カートリッジ(IX240)を利用するスチル・カメラ。
- 日本
Kyoceraのブランドで販売された。
- 英国
Yashicaのブランドで販売された。
- Samurai – 1998年3月に発売を発表し、予想価格は249.99GBPとした[15]。
- 米国
サムライ4000ixは、Yashica Profile Zoom 4000 Ixとして販売され、Samuraiの名は用いられなかった[16]。。
デジタル・スチル・カメラ
編集- 日本
Kyoceraのブランドで販売された。
- サムライ1300DG - 1998年11月21日に発売され、標準価格は税込みで92,494JPYだった[17][18][19]。
- サムライ2100DG - 1999年6月20日に発売され、標準価格は税込みで131,840JPYだった[20][21]。
- 米国
Yashicaのブランドで販売された。
- Samurai 2100DG - 1999年8月10日に発売を発表した[22]。
余聞
編集- 京セラは、2003年6月に発売した住宅用ソーラー発電システムにも、SAMURAIの商標を使っている[23]。
脚註
編集註釈
編集出典
編集- ^ a b c 鈴木啓太 (2022年12月17日). “第2回フィルムカメラを始めよう!ジャンクなハーフカメラを活用する:京セラSAMURAI編”. ShaSha. キタムラ. 2024年3月2日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k 『SAMURAI(サムライ) 4000ix(アイエックス)』(プレスリリース)京セラ、1998年2月9日。オリジナルの1998年5月22日時点におけるアーカイブ 。2024年2月29日閲覧。
- ^ “過去のカメラグランプリ受賞製品”. カメラ記者クラブ. 2024年3月2日閲覧。
- ^ “【調べてみた】懐かしくて新しい!フィルムカメラの広告・カタログ<後編>”. FILM PHOTO BLOG(フィルムフォトブログ). モノグラム. 2024年3月2日閲覧。
- ^ a b “KYOCERA SAMURAI Z2(京セラ サムライ Z2)”. カメラの八百富. 八百富写眞機店 (2009年7月10日). 2024年2月29日閲覧。
- ^ a b c 『液晶モニター付高性能カメラ一体型8ミリビデオ発売 SAMURAI VIDEO Hi8 KX-LV3』(プレスリリース)京セラ、1996年7月18日。オリジナルの1998年5月22日時点におけるアーカイブ 。2024年2月29日閲覧。
- ^ “ビデオカメラ”. 京セラ. 1998年5月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年2月29日閲覧。
- ^ “ビデオカメラ”. 京セラ. 1998年5月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年2月29日閲覧。
- ^ a b c d “デジタルカメラの歴史 第1回 黎明期デジタルカメラの歴史 history of digital cameras /”. monox デジカメ 比較 レビュー. デジカメ比較研究会. 2024年2月29日閲覧。
- ^ 渡辺広明「デジタルカメラ市場の確立過程とその展開:その機構の連続性と非連続性を中心に」『紀要』第42号、日本大学経済学部経済科学研究所、東京、2012年3月、107-131頁、ISSN 0385-9983、全国書誌番号:00030565、2024年2月29日閲覧。
- ^ “スチルビデオカメラ KYOCERA SAMURAI FLOPPY V-70”. 受賞ギャラリー. 公益財団法人日本デザイン振興会. 2024年2月29日閲覧。
- ^ “特別展:デジタルカメラ 現在に至る軌跡”. 日本カメラ博物館. 一般財団法人日本カメラ財団 (2000年). 2024年2月29日閲覧。
- ^ 『京セラ「SAMURAI 4000ix」発売延期について』(プレスリリース)京セラ、1998年4月3日。オリジナルの1998年5月22日時点におけるアーカイブ 。2024年2月29日閲覧。
- ^ 『SAMURAI 4000ix 発売のお知らせ』(プレスリリース)京セラ、1998年5月29日。オリジナルの1998年12月1日時点におけるアーカイブ 。2024年2月29日閲覧。
- ^ "YASHICA REVOLUTIONISES ADVANCED PHOTO SYSTEM CAMERA DESIGN" (Press release) (英語). KYOCERA YASHICA (UK) LTD,. 1998年. 1997年12月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年3月2日閲覧。
- ^ "Grab Great One-Handed Shots With Specially Shaped Profile Zoom 4000 Ix Camera From Yashica" (Press release) (英語). Kyocera Optics, Inc. 1999年2月18日. 2000年1月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年3月2日閲覧。
- ^ 『サムライスタイル、132万画素CCD搭載、高性能3倍ズームデジタルカメラ サムライ1300DG』(プレスリリース)京セラ、1998年6月23日。オリジナルの1998年12月2日時点におけるアーカイブ 。2024年2月29日閲覧。
- ^ 『SAMURAI 1300DG 発売日のお知らせ』(プレスリリース)京セラ、1998年11月5日。オリジナルの2000年5月27日時点におけるアーカイブ 。2024年3月2日閲覧。
- ^ “SAMURAI”. 京セラ. 1999年4月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年2月29日閲覧。
- ^ 『世界初光学4倍ズームレンズデジタルカメラ SAMURAI 2100DG』(プレスリリース)京セラ、1999年6月15日。オリジナルの1999年11月9日時点におけるアーカイブ 。2024年3月2日閲覧。
- ^ “SAMURAI 2100DG”. 京セラ. 1999年10月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年2月29日閲覧。
- ^ "Yashica Announces the Kyocera Samurai 2100DG, World's First 2 Mega-Pixel Digital Camera With 4x Optical Zoom" (Press release) (英語). Kyocera Optics, Inc. 1999年8月10日. 2000年1月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年3月2日閲覧。
- ^ 『京セラが考える、日本の新しい住宅用ソーラー発電システム 屋根置タイプの新ソーラー発電システム「SAMURAI(サムライ)」6/2発売 屋根材タイプの新ソーラー発電システム「HEYBAN(ヘイバーン)」10/1発売』(プレスリリース)京セラ、2003年4月7日。オリジナルの2003年4月8日時点におけるアーカイブ 。2024年3月2日閲覧。