コール・カルフーン

アメリカの野球選手 (1987 - )

コール・アラン・カルフーンKole Alan Calhoun, 1987年10月14日 - )は、アメリカ合衆国アリゾナ州バックアイ出身の元プロ野球選手外野手)。愛称はコルマンKoleman[1]

コール・カルフーン
Kole Calhoun
ロサンゼルス・エンゼルスでの現役時代
(2019年5月12日)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 アリゾナ州バックアイ
生年月日 (1987-10-14) 1987年10月14日(37歳)
身長
体重
5' 10" =約177.8 cm
215 lb =約97.5 kg
選手情報
投球・打席 左投左打
ポジション 外野手
プロ入り 2010年 MLBドラフト8巡目
初出場 2012年5月22日
最終出場 2023年10月1日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

経歴

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プロ入りとエンゼルス時代

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2010年MLBドラフト8巡目(全体264位)でロサンゼルス・エンゼルス・オブ・アナハイムから指名され、プロ入り[2]

2012年5月21日にメジャーに昇格する[3]と、翌22日にメジャーデビューを果たした。メジャー1年目のシーズンは、21試合に出場して打率.174を記録、またメジャー初打点と初盗塁も記録した。

2013年、メジャー定着を果たし、主に右翼手一塁手で58試合に出場。打率.282、8本塁打、32打点、2盗塁という成績を記録した。

2014年は右翼のレギュラーに定着し、規定打席に到達した。127試合の出場で打率.272、31二塁打、17本塁打、58打点という成績を記録した。また守備成績は[4]、1失策守備率.996だった。

2015年は出番を増やし、159試合に出場。26本塁打、83打点を記録したが、一方でアメリカンリーグワースト3位タイの164三振を喫した。守備では157試合で右翼を守り、4失策、守備率.989でゴールドグラブ賞に選出された。また1試合だけ一塁を守る機会があった。

2016年は157試合に出場し、打率.271、18本塁打、75打点、2盗塁という成績を記録。二塁打と三塁打が激増した事や、前述の打率・四球が増えた事で出塁率等の成績は上昇した。

2018年は137試合の出場で打率.208、19本塁打、57打点、6盗塁を記録した。

2019年は152試合に出場して打率.232、33本塁打、74打点、4盗塁の成績を残し、30本塁打以上は自身初となった。オフの11月4日にFAとなった[5]

ダイヤモンドバックス時代

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2019年12月30日にアリゾナ・ダイヤモンドバックスと2年総額1600万ドルの契約を結んだ[6]。オプションとして2022年シーズンは球団側が選択権を所持し、バイアウトの際は200万ドル支払われる。

2020年は9月21日に14日から20日のプレイヤー・オブ・ザ・ウィークを受賞した。自身初の受賞であり、この週は6試合に出場して打率.458、6本塁打、12打点、長打率1.250の好成績を記録。6本塁打は両リーグ最多の数字であった[7]。最終的にチーム最多の16本塁打を記録した。

2021年は開幕前のトレーニング中に右膝の半月板を断裂した。3月3日に手術することを発表[8]。開幕7試合を欠場した。4月27日の試合では三盗をした際に左ハムストリングを痛め、再度手術をすることになり、長期離脱を余儀なくされた[9]。オフの11月4日に球団からオプションを破棄され、FAとなった[10]

レンジャーズ時代

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2021年11月30日にテキサス・レンジャーズと520万ドルの単年契約を結んだ[11]。2023年はチームオプションとなる[12]。しかし125試合に出場し、打率.196という成績に終わり、オフにオプション破棄によりFAとなった。

レンジャーズ退団後

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2023年2月23日にシアトル・マリナーズとマイナー契約を結んだ[13]が、3月26日にオプトアウトを選択した[14]。4月20日にニューヨーク・ヤンキースとマイナー契約を結んだ[15]が、6月3日にリリースされた[16]。6月6日にロサンゼルス・ドジャースとマイナー契約を結んだ[17]

ガーディアンズ時代

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2023年8月4日に金銭トレードでクリーブランド・ガーディアンズへ移籍し、即日アクティブ・ロースターに登録された[18]。オフの11月3日にFAとなった[19]

2024年3月15日に自身のインスタグラムにて現役引退を発表した[20]

選手としての特徴・人物

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低打率にあえぐシーズンが多く“やや粗い”と評されるが、長打力と左投手への強さが魅力のスラッガー[21][22]。本職の右翼手では高い守備力を誇り、強肩と球際の強さを生かした積極的なプレーを持ち味としている[22]

エンゼルス時代は2年間チームメイトだった大谷翔平を“弟のような存在”と可愛がり、マイク・トラウトらとともに良き兄貴分として大谷を支えた[23][24]

詳細情報

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年度別打撃成績

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O
P
S
2012 LAA 21 25 23 2 4 1 0 0 5 1 1 0 0 0 2 1 0 6 0 .174 .240 .217 .457
2013 58 222 195 29 55 7 2 8 90 32 2 2 0 5 21 0 1 41 6 .282 .347 .462 .808
2014 127 537 493 90 134 31 3 17 222 58 5 3 2 2 38 0 2 104 5 .272 .325 .450 .776
2015 159 686 630 78 161 23 2 26 266 83 4 1 2 4 45 1 5 164 6 .256 .308 .422 .731
2016 157 672 594 91 161 35 5 18 260 75 2 3 0 5 67 0 6 118 10 .271 .348 .438 .786
2017 155 654 569 77 139 23 2 19 223 71 5 1 0 6 71 4 6 134 10 .244 .333 .392 .725
2018 137 552 491 71 102 18 2 19 181 57 6 2 0 6 53 2 1 133 9 .208 .283 .369 .652
2019 152 632 552 92 128 29 1 33 258 74 4 1 0 2 70 7 7 162 14 .232 .325 .467 .792
2020 ARI 54 228 190 35 43 9 0 16 100 40 1 1 0 4 28 0 6 50 6 .226 .338 .526 .864
2021 51 182 166 17 39 8 0 5 62 17 1 0 0 1 15 0 0 41 2 .235 .297 .373 .670
2022 TEX 125 424 388 36 76 14 1 12 128 49 3 2 0 3 27 0 6 136 6 .196 .257 .330 .587
2023 CLE 43 174 157 18 34 7 0 6 59 25 0 1 0 2 13 0 2 37 3 .217 .282 .376 .657
MLB通算:12年 1239 4988 4448 636 1076 205 18 179 1854 582 34 17 4 40 450 15 44 1126 77 .242 .315 .417 .732

年度別守備成績

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一塁(1B) 左翼(LF) 中堅(CF) 右翼(RF)
















































2012 LAA - 4 4 0 0 0 1.000 - 14 9 0 0 0 1.000
2013 6 44 4 2 3 .960 - - 54 108 4 6 3 .949
2014 2 4 0 0 0 1.000 - - 123 230 9 1 1 .966
2015 1 1 0 0 0 1.000 - - 157 342 11 4 1 .989
2016 - - - 154 306 9 5 1 .984
2017 - - - 154 312 10 4 1 .988
2018 - - 4 1 0 0 0 1.000 103 219 6 5 2 .978
2019 - - 2 2 0 0 0 1.000 150 310 7 6 2 .981
2020 ARI - - - 48 102 1 1 1 .990
2021 - - - 39 67 2 2 0 .972
2022 TEX - 29 49 0 0 0 1.000 1 0 0 0 0 75 111 3 0 1 1.000
2023 CLE 25 164 11 0 19 1.000 - - 3 7 0 0 0 1.000
MLB 34 213 15 2 22 .991 33 53 0 0 0 1.000 7 3 0 0 0 1.000 1107 2134 64 33 15 .985

表彰

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背番号

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  • 56(2012年 - 2023年)

脚注

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  1. ^ Halos excited to take part in Players Weekend MLB.com (英語) (2017年8月16日) 2017年8月25日閲覧
  2. ^ ASU's Kelly, Spence, Calhoun get drafted
  3. ^ Angels to call up Calhoun, Cassevah
  4. ^ 友成那智、村上雅則『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2015』廣済堂出版、2015年、190頁頁。ISBN 978-4-331-51921-9 
  5. ^ Thomas Harrigan, Manny Randhawa and Paul Casella (2019年11月8日). “Here are every team's free agents this winter” (英語). MLB.com. 2019年12月2日閲覧。
  6. ^ D-backs sign Calhoun to 2-year deal” (英語). MLB.com. 2019年12月31日閲覧。
  7. ^ ラメーヒュー、カルフーンが週間MVPに選出 - MLB : 日刊スポーツ”. nikkansports.com. 2020年9月23日閲覧。
  8. ^ Dバックス・カルフーン、右膝半月板断裂で手術 - MLB : 日刊スポーツ”. nikkansports.com. 2021年6月1日閲覧。
  9. ^ Dバックス・カルフーンが左足手術で長期離脱、復帰に6~8週間 - MLB : 日刊スポーツ”. nikkansports.com. 2021年6月1日閲覧。
  10. ^ D-backs decline OF Kole Calhoun's 2022 option, exercise RHP Merrill Kelly” (英語). Arizona Sports. ARIZONA SPORTS Arizona Sports (2021年11月4日). 2021年11月29日閲覧。
  11. ^ Rangers add veteran outfielder Calhoun” (英語). MLB.com. 2021年12月1日閲覧。
  12. ^ Rangers Sign Kole Calhoun” (英語). MLB Trade Rumors. 2021年12月1日閲覧。
  13. ^ Mariners' Kole Calhoun: Inks minors deal with Seattle” (英語). cbssports.com (2023年2月23日). 2023年8月8日閲覧。
  14. ^ Kole Calhoun: Opts out of deal” (英語). cbssports.com (2023年3月26日). 2023年8月8日閲覧。
  15. ^ Yankees' Kole Calhoun: Gets minors deal from Yankees” (英語). cbssports.com (2023年4月20日). 2023年8月8日閲覧。
  16. ^ Kole Calhoun: Released by NYY” (英語). cbssports.com (2023年6月3日). 2023年6月6日閲覧。
  17. ^ “Dodgers Sign Kole Calhoun, Mike Montgomery To Minor League Deals”. MLB Trade Rumors. (2023年6月6日). https://www.mlbtraderumors.com/2023/06/dodgers-sign-kole-calhoun-mike-montgomery-to-minor-league-deals.html 2023年8月8日閲覧。 
  18. ^ “Guardians Acquire Kole Calhoun, Place Josh Naylor On Injured List”. MLB Trade Rumors. (2023年8月4日). https://www.mlbtraderumors.com/2023/08/guardians-acquire-kole-calhoun.html 2023年8月8日閲覧。 
  19. ^ 130 Players Become XX(B) Free Agents” (英語). Home (November 3, 2023). November 8, 2023閲覧。
  20. ^ “Kole Calhoun Announces Retirement”. MLB Trade Rumors. (2024年3月15日). https://www.mlbtraderumors.com/2024/03/kole-calhoun-announces-retirement.html 2024年3月17日閲覧。 
  21. ^ エンゼルスがカルフーンと契約選択権破棄”. スポーツ報知 (2019年11月5日). 2023年9月14日閲覧。
  22. ^ a b エンゼルス、主砲カルフーンとのオプション破棄か キャリアハイの本塁打も「資金は投手陣に」 | ベースボールチャンネル” (2019年11月2日). 2023年9月14日閲覧。
  23. ^ 斎藤庸裕. “「オオタニは元気?」大谷翔平の兄貴分的存在のカルフーンも心配 18年シーズンから2年間同僚 - ノブ斎藤のfrom U.S.A - MLBコラム : 日刊スポーツ”. nikkansports.com. 2023年9月14日閲覧。
  24. ^ 大谷翔平を見てファンが「気絶しちゃった」 兄貴分が実感…想像を超えた“スター性””. Full-Count(フルカウント) ― 野球ニュース・速報・コラム ― (2023年9月10日). 2023年9月14日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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