コーリー・スパンジェンバーグ

アメリカ合衆国の野球選手 (1991-)

コーリー・ジョセフ・スパンジェンバーグCory Joseph Spangenberg, 1991年3月16日 - )は、アメリカ合衆国ペンシルベニア州ラッカワナ郡クラークス・サミット英語版出身のプロ野球選手外野手内野手)。右投左打。現在は、フリーエージェント(FA)。愛称はスパンジーSpangy[1]

コーリー・スパンジェンバーグ
Cory Spangenberg
AAA級サンアントニオ時代
(2019年6月23日)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 ペンシルベニア州ラッカワナ郡クラークス・サミット英語版
生年月日 (1991-03-16) 1991年3月16日(33歳)
身長
体重
183 cm
89 kg
選手情報
投球・打席 右投左打
ポジション 外野手三塁手二塁手遊撃手
プロ入り 2011年 MLBドラフト1巡目
初出場 MLB / 2014年9月1日
NPB / 2020年6月19日
最終出場 NPB / 2021年9月14日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

経歴

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プロ入りとパドレス時代

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A+級レイクエルシノア時代
(2012年6月3日)

2011年MLBドラフト1巡目(全体10位)でサンディエゴ・パドレスから指名され、プロ入り[2]

2012年は傘下のA+級レイクエルシノア・ストーム英語版でプレーした。

2013年はAA級サンアントニオ・ミッションズでプレーした。

2014年もAA級サンアントニオでプレーしていた。7月にテキサスリーグの月間最優秀選手に選出された[3]。9月1日にメジャーに昇格し、同日のアリゾナ・ダイヤモンドバックス戦にて「8番・三塁手」で先発出場してメジャーデビューした[4]。翌2日の同カードでは9回に代打で登場し、ブラッド・ジーグラーからサヨナラとなるメジャー初本塁打を放った[5]。20試合に出場し、打率.290、2本塁打、9打点出塁率.313を記録した。

2015年は開幕をメジャーで迎えた。6月にジェド・ジョーコの不調のより二塁手として出場することが増えたが、6月27日のダイヤモンドバックス戦で相手選手のスライディングで左膝を負傷し、8月中旬まで故障者リスト入りした[6]。108試合に出場し、打率.271、4本塁打、21打点、出塁率.333を記録した。

2016年大腿四頭筋を損傷したため、わずか14試合の出場に終わった。打率.229、1本塁打、8打点、出塁率.302を記録した。

 
サンディエゴ・パドレス時代
(2017年6月25日)

2017年スプリングトレーニング三塁手コンバートされた。開幕後はAAA級エル・パソ・チワワズに配属されたが、4月25日にメジャー昇格。ヤンガビース・ソラーテが三塁から遊撃にコンバートされたこともあり、オールスター以降は正三塁手として定着した。自己最多となる129試合に出場し、打率.264、13本塁打、46打点、出塁率.322を記録した。また、このシーズンは左翼手として32試合に出場した。

2018年は開幕をメジャーで迎えたが、成績を維持できず、メジャーとマイナーを行き来した。前年からは成績を落としたものの116試合に出場し、打率.235、7本塁打、25打点、出塁率.298を記録した。しかし11月20日にDFAとなり[7]、21日にFAとなった[8]

ブルワーズ時代

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2019年1月4日にミルウォーキー・ブルワーズと120万ドルの単年契約を結んだ[9]。開幕は傘下のAAA級サンアントニオ・ミッションズ[10]で迎えた。5月14日にDFAとなり[11]、16日に再びAAA級ミッションズ所属となった。マイナーでは113試合に出場し、打率.309、14本塁打、62打点、出塁率.378を記録した。8月24日にメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りした[12]。以降はユーティリティープレイヤーとして32試合に出場し、打率.232、2本塁打、10打点、出塁率.277を記録した。11月1日にAAA級ミッションズ配属となった。

西武時代

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2019年12月6日に埼玉西武ライオンズと契約した[13]。推定年俸8000万円で背番号は「22[14]登録名は姓の「スパンジェンバーグ」をそのまま使用し、9文字で日本プロ野球史上最長となった[15]

2020年は開幕前の練習試合で結果を残し、開幕戦に「1番・左翼手」として先発出場した。6月23日の福岡ソフトバンクホークス戦の2回裏にマット・ムーアから来日初本塁打となる満塁本塁打を記録した[16]。最終的に111試合に出場し、本塁打は山川穂高に次ぎチーム2位、リーグでも9位タイの15本、三塁打はリーグトップの8本、二塁打もリーグ3位の26本を放つなどし、打率.268、OPSはチームトップでリーグ9位の.807、打点も山川、栗山巧に次ぐチーム3位の57打点を挙げた。一方、三振が2位浅村栄斗楽天)より39も多い両リーグトップの150、四死球も36で、出塁率は.326にとどまった。2021年1月13日に現状維持の推定年俸8000万円で残留することが発表された[17]

2021年外野手から内野手登録に変更された[18]COVID-19流行の影響による入国制限で来日が4月2日となり、同16日に隔離期間が終了[19]。二軍調整を経て、予定通り4月23日に一軍合流。同日の東北楽天ゴールデンイーグルス戦に7番三塁で先発出場し、途中からは来日初となる二塁の守備にも就いた[20]。しかし、初の二塁での先発出場となった4月25日の楽天戦では1失策。さらに2度目の二塁での先発出場となった5月9日のソフトバンク戦では記録に残らないミスを連発し、試合途中で三塁を守っていた呉念庭と守備位置を入れ替えられた[21]。前年よりも三振が減り四球は増えアプローチには改善が見られたが前半戦は打率.230と低調であり、五輪の中断期間で一時帰国し無事に再来日したものの[22]後半戦の開幕は二軍スタートとなった。8月31日に一軍再昇格を果たすと2試合連続本塁打を放つなど[23]打撃の調子が上がっていたが、入団時から悪かったという左膝の状態が悪化し9月15日からベンチを外れる試合が続き[24]、同19日に登録抹消となった[25]。9月22日に左膝治療のためアメリカに帰国[26]。11月12日に退団が発表された[27]

カージナルス時代

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2022年3月25日に、セントルイス・カージナルスとマイナー契約を結び、AAA級のメンフィス・レッドバーズに配属された。7月25日にCOVID-19ワクチン未接種者の入国が許可されていないカナダのトロントで行われるブルージェイズとのアウェイゲームにおいて、ワクチン未接種の選手の代替としてアクティブ・ロースター入りした[28]。トロント遠征が終わると再びAAA級メンフィスへ配属された。その後はメジャー再昇格の機会はなく、シーズン終了後の11月10日にFAとなった[29]

2023年はいずれの球団でもプレーしなかった。

選手としての特徴

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内外野守れるユーティリティープレイヤーであり、メジャー6年間で二塁はUZR+0.5、DRS+6、三塁はUZR-2.8、DRS±0、遊撃はUZR+0.1、DRS±0、左翼はUZR-3.4、DRS-2、中堅はUZR-0.1、DRS±0、右翼はUZR-0.6、DRS-1の守備指標を記録した[30]。西武での1年目は外野手登録であり、左翼手で72試合、右翼手で2試合に先発出場する中で、三塁手としても36試合に先発出場。外野手として先発した試合でも試合途中で三塁を守るケースが17試合あり、チーム事情に応じた起用がされていた[18]

詳細情報

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年度別打撃成績

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O
P
S
2014 SD 20 65 62 7 18 2 1 2 28 9 4 2 1 0 2 0 0 14 1 .290 .313 .452 .764
2015 108 345 308 38 82 17 5 4 121 21 9 4 8 3 28 1 2 75 4 .271 .333 .399 .733
2016 14 53 48 6 11 1 1 1 17 8 1 0 0 0 4 0 1 13 0 .229 .302 .354 .656
2017 129 486 444 57 117 18 2 13 178 46 11 3 2 1 34 1 5 128 2 .264 .322 .401 .723
2018 116 329 298 35 70 9 4 7 108 25 6 1 4 0 25 0 2 108 6 .235 .298 .362 .661
2019 MIL 32 102 95 11 22 2 2 2 34 10 3 0 1 0 6 1 0 36 1 .232 .277 .358 .635
2020 西武 111 445 407 51 109 26 8 15 196 57 12 2 0 2 32 0 4 150 2 .268 .326 .482 .807
2021 61 212 181 30 42 7 3 7 76 27 3 3 0 1 27 0 3 64 5 .232 .340 .420 .760
2022 STL 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 ---- ---- ---- ----
MLB:7年 420 1380 1250 154 320 49 15 29 486 119 34 10 16 4 99 3 10 374 14 .256 .315 .389 .704
NPB:2年 172 657 588 81 151 33 11 22 272 84 15 5 0 3 59 0 7 214 7 .257 .330 .463 .793
  • 2023年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

年度別投手成績

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W
H
I
P
2018 SD 2 0 0 0 0 0 0 0 0 ---- 12 2.0 4 0 3 0 0 0 0 0 3 3 13.50 3.50
MLB:1年 2 0 0 0 0 0 0 0 0 ---- 12 2.0 4 0 3 0 0 0 0 0 3 3 13.50 3.50
  • 2023年度シーズン終了時

年度別守備成績

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内野守備


二塁(2B) 三塁(3B) 遊撃(SS)




































2014 SD 3 3 5 1 0 .889 9 4 14 3 0 .857 -
2015 70 87 173 4 39 .985 19 2 25 0 0 1.000 -
2016 13 22 35 5 12 .919 - -
2017 7 7 6 0 1 1.000 96 47 173 13 20 .944 -
2018 49 60 77 2 20 .986 44 18 64 4 5 .953 1 0 0 0 0 ----
2019 MIL 22 24 35 1 8 .983 6 3 12 0 2 1.000 4 2 4 0 0 1.000
2020 西武 - 54 26 53 6 3 .929 -
2021 3 8 3 1 1 .917 38 17 40 4 5 .934 -
2022 STL - 1 0 0 0 0 ---- -
MLB 164 208 338 13 82 .977 175 74 288 20 27 .948 5 2 4 0 0 1.000
NPB 3 8 3 1 1 .917 92 43 93 10 8 .932 -
外野守備


中堅(CF) 左翼(LF) 右翼(RF) 外野
















































2014 SD - 4 3 0 1 0 .750 - -
2015 1 0 0 0 0 ---- 1 0 0 0 0 ---- 2 0 0 0 0 ---- -
2016 - - - -
2017 - 32 32 1 0 1 1.000 - -
2018 - 5 4 0 0 0 1.000 - -
2019 MIL - 3 6 1 0 0 1.000 - -
2020 西武 - - - 75 131 2 4 1 .971
2021 - - - 26 26 1 0 0 1.000
MLB 1 0 0 0 0 ---- 45 45 2 1 1 .979 1 0 0 0 0 ---- -
NPB - - - 101 157 3 4 1 .976
投手守備


投手(P)












2018 SD 2 0 1 0 1 1.000
通算 2 0 1 0 1 1.000
  • 2023年度シーズン終了時

記録

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初記録

背番号

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  • 15(2014年 - 2018年)
  • 5(2019年)
  • 22(2020年 - 2021年)
  • 18(2022年)

登場曲

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脚注

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  1. ^ Padres' Players Weekend nicknames explained MLb.com (英語) (2017年8月24日) 2017年8月27日閲覧
  2. ^ Speedy infielder tops Padres' busy Draft day
  3. ^ Cory Spangenberg: ‘AS GOOD AS I’VE FELT’
  4. ^ Spangenberg calls big league callup 'surreal'
  5. ^ Spangenberg's pinch HR lifts Padres to 2-1 win
  6. ^ Spangenberg making slow progress” (英語). San Diego Union-Tribune (2015年7月11日). 2020年5月30日閲覧。
  7. ^ Jeff Todd (2018年11月20日). “Padres Designate Colin Rea, Cory Spangenberg, Allen Cordoba” (英語). MLB Trade Rumors. 2019年4月1日閲覧。
  8. ^ Padres Release Cory Spangenberg” (英語). MLB Trade Rumors. 2020年5月30日閲覧。
  9. ^ Adam McCalvy (2019年1月4日). “Brewers add Spangenberg to infield mix” (英語). MLB.com. 2019年4月1日閲覧。
  10. ^ 2019年にコロラドスプリングス・スカイソックスより球団名変更。以前所属の同名球団とは別母体
  11. ^ Mike Rosenbaum (2019年5月14日). “What to expect from Brewers' Hiura in bigs” (英語). MLB.com. 2019年5月15日閲覧。
  12. ^ Adam McCalvy (2019年8月24日). “Brewers DFA Opening Day starter Chacin” (英語). MLB.com. 2019年8月25日閲覧。
  13. ^ 選手契約について”. 西武ライオンズ オフィシャルサイト (2019年12月6日). 2020年1月30日閲覧。
  14. ^ ショーン・ノリン投手、コーリー・スパンジェンバーグ選手 入団会見”. 西武ライオンズ オフィシャルサイト (2020年1月29日). 2020年1月30日閲覧。
  15. ^ 西武・スパンジェンバーグ 秋山に代わる1番期待「“スパンジー”と呼んで」”. スポーツニッポン (2020年1月30日). 2020年2月24日閲覧。
  16. ^ 西武スパンジェンバーグ満弾に興奮「うれしいよ!」”. 日刊スポーツ (2020年6月23日). 2020年6月23日閲覧。
  17. ^ 西武、スパンジェンバーグと契約 「再びプレーする機会を与えていただき感謝」”. サンスポ.com (2021年1月13日). 2021年2月6日閲覧。
  18. ^ a b “西武・スパンジェンバーグが内野手登録に 昨季36試合は三塁手でスタメン”. 東スポWeb. (2021年1月25日). https://www.tokyo-sports.co.jp/articles/-/220485 2021年1月28日閲覧。 
  19. ^ 西武、助っ人勢が続々合流へ メヒア、スパンジーが23日有力 ニール、ダーモディは2軍で2度登板後”. Sponichi Annex (2021年4月16日). 2021年7月11日閲覧。
  20. ^ 西武・スパンジェンバーグ 合流即スタメンで2安打&全打席出塁”. Sponichi Annex (2021年4月24日). 2021年7月11日閲覧。
  21. ^ 西武辻監督が、試合途中で二塁スパンジェンバーグと三塁呉念庭を入れ替えた訳は”. Sponichi Annex (2021年5月9日). 2021年7月11日閲覧。
  22. ^ 西武スパンジェンバーグ合流 後半戦に向けて調整”. 日刊スポーツ (2021年8月10日). 2021年8月16日閲覧。
  23. ^ 2戦連発の西武・スパンジェンバーグ 「死球の山川を楽な形で還したかった」”. Sponichi Annex (2021年9月12日). 2021年9月19日閲覧。
  24. ^ 【西武】2試合連続ベンチ外のスパンジェンバーグは左膝の違和感 辻監督は「無理させないでと思って」”. スポーツ報知 (2021年9月16日). 2021年9月19日閲覧。
  25. ^ 西武スパンジェンバーグが出場選手登録抹消”. 西日本スポーツ (2021年9月19日). 2021年9月19日閲覧。
  26. ^ 西武スパンジェンバーグ帰国、左膝治療のため”. 日刊スポーツ (2021年9月22日). 2021年12月9日閲覧。
  27. ^ 西武、ギャレット、ニールら外国人と来季契約せず ダーモディ&スパンジーも退団”. Full-Count (2021年11月12日). 2021年12月9日閲覧。
  28. ^ Cardinals To Place Goldschmidt, Arenado, Romine On Restricted List; Matz Placed On 15-Day Injured List” (英語). MLB Trade Rumor (2022年7月24日). 2022年7月29日閲覧。
  29. ^ MLB公式プロフィール参照。2023年12月3日閲覧。
  30. ^ Cory Spangenberg - Stats - Batting | FanGraphs Baseball”. www.fangraphs.com. 2020年5月30日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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