ケビン・マーティン (バスケットボール)
ケビン・マーティン(Kevin Dallas Martin, Jr.、1983年2月1日 - )はオハイオ州ザネスビル出身の元プロバスケットボール選手。身長201cm、体重84kgのシューティング・ガード。NBAのサクラメント・キングスなどに所属していた。
ミネソタ・ティンバーウルブズ時代のマーティン (2014年) | |
引退 | |
---|---|
ポジション | SG |
基本情報 | |
愛称 | "K-Mart" |
国籍 | アメリカ合衆国 |
生年月日 | 1983年2月1日(41歳) |
出身地 | オハイオ州ザネスビル |
身長(現役時) | 201cm (6 ft 7 in) |
体重(現役時) | 84kg (185 lb) |
ウィングスパン(現役時) | 206cm (6 ft 9 in) |
キャリア情報 | |
出身 | ウェスタンカロライナ大学 |
ドラフト | 2004年 26位 |
選手経歴 | |
2004-2010 2010-2012 2012-2013 2013-2016 2016 |
サクラメント・キングス ヒューストン・ロケッツ オクラホマシティ・サンダー ミネソタ・ティンバーウルブズ サンアントニオ・スパーズ |
Stats Basketball-Reference.com | |
経歴
編集学生時代
編集地元オハイオのザネスビル高校在学時には全米選抜に選ばれている[1][2]。ウェスタンカロライナ大学では奨学金を受けスポーツマネジメントを専攻。通算で1838得点は同校で歴代4位の記録である[3]。大学時代の活躍を引っ提げてNBAにアーリーエントリー。2004年のNBAドラフトで、1巡目26位指名を受けキングス入りした[4]。
NBA
編集サクラメント・キングス
編集ルーキーシーズンは層の厚いキングスで出番を得られず平凡な数字(45試合出場、1試合平均10.1分出場、2.9得点)に終わった。
2年目の2005-06シーズンには、ボンジ・ウェルズの負傷により代役として次第に出場時間を増やしていった。72試合出場(内41試合で先発)、平均26.6分10.8得点の成績を残した。同年のプレイオフでは、1勝2敗で迎えたサンアントニオ・スパーズとの第3戦で、ティム・ダンカンの上から逆転ブザービーターを沈めるなどして活躍を見せ評価を上げた[5]。
2006-07シーズンには飛躍的に成長を見せた。ボンジ・ウェルズが移籍したことにより先発の座を確保。平均20.2得点、4.3リバウンド、2.2アシスト。さらに特筆すべきは、FG成功率47.3%に加えて3P成功率38.1%、FT成功率84.4%であり、シューターとして申し分ない成績を残した。MIPの投票ではモンタ・エリスに次ぐ2位であった[6]。12月21日に行われたワシントン・ウィザーズ戦では自身初の40得点を挙げている。
2007-08シーズン、23.7得点は全体6位のハイアベレージ、3P成功率は4割突破と得点面でさらに向上。2008年3月7日にはキャリアハイの48得点を記録した[7]。しかしシーズン中盤戦で故障し17試合を欠場し、エースを失ったチームはプレーオフ進出を逃した。
ヒューストン・ロケッツ
編集2010年2月18日、ニューヨーク・ニックス、ヒューストン・ロケッツが絡む三角トレードで、ヒルトン・アームストロングとともに、カール・ランドリー、ジョーイ・ドーシーと入れ替わる形で、ヒューストン・ロケッツへ移籍[8]。
オクラホマシティ・サンダー
編集2012年10月27日、ジェームス・ハーデン絡みの大型トレードでオクラホマシティ・サンダーに移籍[9]。
ミネソタ・ティンバーウルブズ
編集2013年7月2日、ミネソタ・ティンバーウルブズと4年2800万ドルで契約した[10] 。
2014年11月24日、右手首の骨折により、長期離脱し、シーズンの半分以上を欠場した[11]。
サンアントニオ・スパーズ
編集2016年3月1日、ティンバーウルブズとバイアウトで合意し、解雇され[12]、9日にサンアントニオ・スパーズとシーズン終了までの契約を結んだ[13][14][15]。3月25日のメンフィス・グリズリーズ戦では、加入後初めてスタメンで起用され、13得点を記録し、ホーム37連勝に貢献した[16]。
引退
編集NBAでの12シーズンをプレーした後、2016年11月25日に引退を発表した[17]。
NBA個人成績
編集略称説明 | |||||
---|---|---|---|---|---|
GP | 出場試合数 | GS | 先発出場試合数 | MPG | 平均出場時間 |
FG% | フィールドゴール成功率 | 3P% | スリーポイント成功率 | FT% | フリースロー成功率 |
RPG | 平均リバウンド数 | APG | 平均アシスト数 | SPG | 平均スティール数 |
BPG | 平均ブロック数 | PPG | 平均得点 | 太字 | キャリアハイ |
レギュラーシーズン
編集シーズン | チーム | GP | GS | MPG | FG% | 3P% | FT% | RPG | APG | SPG | BPG | PPG |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2004–05 | サクラメント・キングス | 45 | 0 | 10.1 | .385 | .200 | .655 | 1.3 | .5 | .4 | .1 | 2.9 |
2005–06 | サクラメント・キングス | 72 | 41 | 26.6 | .480 | .369 | .847 | 3.6 | 1.3 | .8 | .1 | 10.8 |
2006–07 | サクラメント・キングス | 80 | 80 | 35.2 | .473 | .381 | .844 | 4.3 | 2.2 | 1.2 | .1 | 20.2 |
2007–08 | サクラメント・キングス | 61 | 57 | 36.3 | .456 | .402 | .869 | 4.5 | 2.1 | 1.0 | .1 | 23.7 |
2008–09 | サクラメント・キングス | 51 | 46 | 38.2 | .420 | .415 | .867 | 3.6 | 2.7 | 1.2 | .2 | 24.6 |
2009–10 | サクラメント・キングス | 22 | 21 | 35.2 | .398 | .355 | .819 | 4.3 | 2.6 | 1.0 | .2 | 19.8 |
2009–10 | ヒューストン・ロケッツ | 24 | 22 | 35.8 | .435 | .310 | .924 | 2.9 | 2.3 | 1.0 | .1 | 21.3 |
2010–11 | ヒューストン・ロケッツ | 80 | 80 | 32.5 | .436 | .383 | .888 | 3.2 | 2.5 | 1.0 | .2 | 23.5 |
2011–12 | ヒューストン・ロケッツ | 40 | 40 | 31.6 | .413 | .347 | .894 | 2.7 | 2.8 | .7 | .1 | 17.1 |
2012–13 | オクラホマシティ・サンダー | 77 | 0 | 27.7 | .450 | .426 | .890 | 2.3 | 1.4 | .9 | .1 | 14.0 |
2013–14 | ミネソタ・ティンバーウルブズ | 68 | 68 | 32.0 | .430 | .387 | .891 | 3.0 | 1.8 | 1.0 | .1 | 19.1 |
2014–15 | ミネソタ・ティンバーウルブズ | 39 | 36 | 33.4 | .427 | .393 | .881 | 3.6 | 2.3 | .8 | .0 | 20.0 |
2015–16 | ミネソタ・ティンバーウルブズ | 39 | 12 | 21.4 | .377 | .369 | .880 | 2.1 | 1.2 | .4 | .0 | 10.6 |
2015–16 | サンアントニオ・スパーズ | 16 | 1 | 16.3 | .353 | .333 | .933 | 1.8 | .8 | .6 | .1 | 6.2 |
キャリア | 714 | 504 | 30.2 | .437 | .384 | .870 | 3.2 | 1.9 | .9 | .1 | 17.4 |
プレーオフ
編集シーズン | チーム | GP | GS | MPG | FG% | 3P% | FT% | RPG | APG | SPG | BPG | PPG |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2006 | サクラメント・キングス | 6 | 1 | 32.8 | .407 | .316 | 1.000 | 5.0 | .5 | .5 | .3 | 13.2 |
2013 | オクラホマシティ・サンダー | 11 | 0 | 29.4 | .380 | .370 | .907 | 3.1 | 1.3 | .6 | 0 | 14.0 |
2016 | サンアントニオ・スパーズ | 5 | 0 | 9.8 | .400 | .500 | .667 | .8 | .6 | .6 | .0 | 4.4 |
Career | 22 | 1 | 25.9 | .389 | .370 | .933 | 3.1 | 1.0 | .6 | .2 | 11.6 |
プレースタイル
編集シュートフォームはいささか独特ではあるがタッチがよくシュートレンジも広い。ガードとしてFGシュート成功率、フリースロー成功率も共に高い効率のよいスコアラーである。またクイックネスと巧みなフェイントで相手ディフェンスを翻弄し、ファウルを誘う。一方で体の線は細くフィジカルはあまり強くないため、タイプとしては純粋なシューティングガードである。デフェンスは標準的であり、認識力はあるが、力強さに欠ける[18][19] 2010年のインタビューでレジー・ミラーは自身とプレースタイルが近いNBA選手にリチャード・ハミルトンとケビン・マーティンを挙げている[20]。
脚注
編集- ^ Thunder's Kevin Martin remains a hometown hero NewsOK. January 16, 2013.
- ^ Kevin Martin Official Site - Youth Kevin Martin Official. October 16, 2013.
- ^ Kevin Martin Stats - ESPN ESPN. October 16, 2013.
- ^ WCU's Kevin Martin Goes in First Round to Sacramento Kings in NBA Draft Western Carolina Catamount Athletics. June 24, 2004.
- ^ Kings return the favor, beat Spurs at the buzzer ESPN. April 28, 2006.
- ^ Ellis edges Martin, wins most improved award ESPN. April 26, 2007.
- ^ Martin's career-high 48 points not enough to topple Timberwolves ESPN. March 7, 2008.
- ^ Tracy McGrady traded to New York Knicks in 3-team deal, sources say - ESPN ESPN. February 19, 2010.
- ^ Thunder trade Harden to Rockets for Martin, Lamb and picks NBA.com. October 27, 2012.
- ^ Martin to sign with Timberwolves Yahoo Sports. July 2, 2013.
- ^ Kevin Martin Injury Update
- ^ Wolves Agree To Buyout With Kevin Martin
- ^ “SPURS SIGN KEVIN MARTIN”. NBA.com (2016年3月9日). 2016年3月10日閲覧。
- ^ “Spurs Agree To Deal With Kevin Martin”. RealGM.com (2016年3月4日). 2016年3月5日閲覧。
- ^ Spurs Agree To Deal With Kevin MartinSpurs Agree To Deal With Kevin Martin
- ^ Spurs win 37th straight at home, tie Bulls' record
- ^ “Kevin Martin Retires: Latest Details, Comments and Reaction”. bleacherreport.com (2016年11月25日). 2016年11月26日閲覧。
- ^ DraftExpressProfile: Kevin Martin, Stats, Comparisons, and Outlook Draft Express. August 3, 2013.
- ^ NBA Player Free-Throw Shooting Statistics - 2010-11 ESPN. April 17, 2011.
- ^ Bierman, Fred (January 29, 2010). “Q. & A. With Reggie Miller”. The New York Times
外部リンク
編集- ケビン・マーティン (バスケットボール) --- ドラフト情報 --- DraftExpress.com
- ケビン・マーティン (バスケットボール)の通算成績と情報 NBA、NBA日本、Basketball-Reference、ESPN、Eurobasket、RealGM、Yahoo