キャメラを止めるな!
『キャメラを止めるな!』(キャメラをとめるな!、原題: Coupez!、英題: Final Cut)は、2022年のフランスのゾンビ映画。主演はロマン・デュリスとベレニス・ベジョ。
キャメラを止めるな! | |
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Coupez! | |
監督 | ミシェル・アザナヴィシウス |
脚本 | ミシェル・アザナヴィシウス |
原案 |
上田慎一郎 和田亮一 (『カメラを止めるな!』より) |
製作 |
ノエミー・デヴィード ブラヒム・シウア ミシェル・アザナヴィシウス ヴィンセント・マラヴァル アラン・デ・ラ・マタ ジョン・ペノッティ |
出演者 |
ロマン・デュリス ベレニス・ベジョ グレゴリー・ガドゥボワ フィネガン・オールドフィールド マチルダ・ルッツ ジャン=パスカル・ザディ |
音楽 | アレクサンドル・デスプラ |
撮影 | ジョナタン・リケブール |
編集 |
ミカエル・デュモンティエ ミシェル・アザナヴィシウス |
製作会社 |
ゲッタウェイ・フィルムズ La Classe Américaine SKグローバル・エンタテインメント ブルーライト |
配給 |
パン・ディストリビューション ギャガ |
公開 |
2022年5月17日 2022年7月15日 |
上映時間 | 111分 |
製作国 | フランス |
言語 | フランス語 |
製作費 | €4,820,000[1] |
興行収入 | $2,045,734[1][2] |
2017年に日本で制作された『カメラを止めるな!』を、ミシェル・アザナヴィシウス監督がフランスでリメイクした作品である。
オリジナル版でプロデューサー役を演じた竹原芳子も、本作にマダム・マツダ役にて出演している。
ストーリー
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キャスト
編集- レミー: ロマン・デュリス(多田野曜平)
- 劇中劇の役名は、ヒグラシ(監督役)
- ナディア: ベレニス・ベジョ(三石琴乃)
- 劇中劇の役名は、ナツミ(メイク役)
- フィリップ: グレゴリー・ガドゥボワ(石住昭彦)
- 劇中劇の役名は、ホソダ(カメラマン役)
- ラファエル: フィネガン・オールドフィールド(浪川大輔)
- 劇中劇の役名は、ケン(俳優役)
- アヴァ: マチルダ・ルッツ(戸松遥)
- 劇中劇の役名は、チナツ(女優役)
- アーメル: セバスチャン・シャサーニュ(後藤ヒロキ)
- 劇中劇の役名は、ヤマコシ(助監督役)
- ジョナタン: ラファエル・クエナード(赤坂柾之)
- 劇中劇の役名は、アキラ(録音役)
- ムニール: リエス・セーラム(武内駿輔)
- ロミー: シモーヌ・アザナヴィシウス(森千晃)
- ロラ: アニエス・ウーステル(和優希)
- フレド: チャーリー・デュポン(裕樹)
- ジョアナ: ルアナ・バイラミ(川上ひろみ)
- マノン: ライカ・アザナヴィシウス(寺西はる)
- ファティ: ジャン=パスカル・ザディ(佐藤せつじ)
- マダム・マツダ: 竹原芳子(竹原芳子)
- その他の日本語吹替版声優
スタッフ
編集- 監督・脚本: ミシェル・アザナヴィシウス
- 製作: ノエミー・デヴィード、ブラヒム・シウア、ミシェル・アザナヴィシウス、ヴィンセント・マラヴァル、アラン・デ・ラ・マタ、ジョン・ペノッティ
- 撮影: ジョナタン・リケブール
- プロダクション・デザイン: ジョアン・ル・ボル
- 編集: ミカエル・デュモンティエ、ミシェル・アザナヴィシウス
- 音楽: アレクサンドル・デスプラ
- 衣装: ヴィルジニー・モンテル
製作
編集ミシェル・アザナヴィシウス監督は以前から映画撮影を題材としたコメディを構想しており、新型コロナウイルス感染症のロックダウン中に長いワンテイクのアイデアを中心としたストーリー構想を練り、プロデューサーのヴィンセント・マラヴァルに話を持ちかけたところ、マラヴァルが共通点の多い『カメラを止めるな!』のリメイク権を取得していたことからリメイクの製作が開始された[7][8][9]。
2021年5月には制作が正式に発表され、オリジナル版の監督を務めた上田慎一郎は「映画は、お国柄や国民性が色濃く出ます。カメ止めが、フランスの地で、フランスの方々によって創られる事でどう生まれ変わるのか?今から楽しみでなりません。カメ止めは「ものづくりの楽しさ」を描いた映画でもあります。創り手の皆さん自身がものづくりを思いっきり楽しんで撮影して頂ければ嬉しいなと思います。」とコメントした[10]。
撮影は2021年4月19日にパリで開始され、原作に忠実であるために監督は6週間、400万ユーロ(約5億6000万円)と短期間・低予算の撮影で臨み、冒頭32分の作中劇はオリジナル版と異なりカットがあるものの、数週間の準備と4日間の撮影を要した[7][11][12][13][14]。
なお、本作には監督の妻であるベレニス・ベジョに加え、娘のシモーヌ、姪のライカ・アザナヴィシウスが出演しており、オリジナル版に出演していた竹原芳子も出演している[11]。
公開
編集本作は2022年1月に開催されたサンダンス映画祭でプレミア上映される予定であったが、新型コロナウイルス感染症のオミクロン株が猛威を振るっている状況を踏まえて対面上映が中止されたことから上映をキャンセルし[15][16]、5月に開催された第75回カンヌ国際映画祭にてオープニング作品としてプレミア上映された[17]。レッドカーペットには監督やキャストに加えて、竹原芳子も参加した[18][19]。
フランスでは当初6月15日に公開を予定していたが、カンヌ国際映画祭にてプレミア上映されることからプレミア上映日の5月17日に繰り上げた[20]。公開初日は試写1万1,940人を含む2万2,719人の入場者数で興行収入トップとなり[21]、公開1週間で動員10万526人で『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』(37万4,405人)に次ぐ第2位を記録した[22]。
また、フランス国内でのタイトルは当初、フランスで「Zシリーズ」、アメリカで「B級映画」と呼ばれるゾンビコメディにインスパイアされて付けた「Z (Comme Z)」であったが、ウクレイニアン・インスティテュートはアザナヴィシウス監督とプレミア上映されるカンヌ国際映画祭に対して「Z」という文字はロシア軍のウクライナ侵攻のシンボルであり、侵攻を支持し軍国主義の象徴となるとして改名するように促した[23]。監督はタイトルを変更するのは遅すぎるとし、映画祭期間中は国際タイトルである『Final Cut』のみを使用するとしていたが[24]、最終的には撮影現場での「カット!」を意味する「Coupez !」と改名することに決定した[23][25][26][27]。
評価
編集出典
編集- ^ a b “Coupez ! (Final Cut) (2022)” (フランス語). JPBox-Office. 2022年9月6日閲覧。
- ^ “Final Cut” (英語). Box Office Mojo. 2022年9月6日閲覧。
- ^ a b 清水一 (2022年6月21日). “『キャメラを止めるな!』上田慎一郎監督が監修する日本語吹き替え版!声優6名発表”. シネマトゥデイ 2022年6月21日閲覧。
- ^ 映画『キャメラを止めるな!』 公式 [@finalcut2207] (2022年6月21日). "吹き替え版決定 声優解禁!!". X(旧Twitter)より2022年6月21日閲覧。
- ^ “キャメラを止めるな! -日本語吹き替え版”. ふきカエル. (2022年7月15日) 2022年7月15日閲覧。
- ^ “『キャメラを止めるな!』ムチャブリを支えた通訳役・成田結美に現地で絶賛の声”. cinemacafe.net. (2022年7月10日) 2022年7月25日閲覧。
- ^ a b “Michel Hazanavicius : un film de zombies en préparation pour le réalisateur d'OSS 117”. Allociné (2021年3月23日). 2022年6月16日閲覧。
- ^ Kohn, Eric (2022年5月17日). “Why Michel Hazanavicius Expects Audience to Boo His Cannes Opening Night Film ‘Final Cut’”. IndieWire 2022年6月16日閲覧。
- ^ “Press kit”. Wild Bunch. 2022年5月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年6月16日閲覧。
- ^ “『カメラを止めるな!』フランスでリメイクへ オスカー受賞作『アーティスト』監督が手がける”. リアルサウンド. (2021年5月7日) 2022年6月16日閲覧。
- ^ a b “Secrets de tournage”. Allociné. 2022年6月16日閲覧。
- ^ Baronnet, Brigitte (2021年3月23日). “Michel Hazanavicius : un film de zombies en préparation pour le réalisateur d'OSS 117”. AlloCiné 2022年6月16日閲覧。
- ^ Goodfellow, Melanie (2021年4月30日). “Michel Hazanavicius' 'Final Cut' begins shoot in Paris, Bérénice Bejo joins cast (exclusive)”. Screen Daily 2022年6月16日閲覧。
- ^ Lemercier, Fabien (2021年5月3日). “Michel Hazanavicius is shooting comedy horror Final Cut”. Cineuropa 2022年6月16日閲覧。
- ^ “『カメ止め』フランスリメイクがプレミア上映!2022年サンダンス映画祭のラインナップ発表”. MOVIE WALKER PRESS. (2021年12月16日) 2022年6月16日閲覧。
- ^ “グラミー賞延期、サンダンス映画祭はオンラインに コロナ拡大で”. AFPBB News. (2022年1月6日) 2022年6月16日閲覧。
- ^ “第75回カンヌ国際映画祭の出品作発表、コンペ部門に是枝裕和やクローネンバーグ”. 映画ナタリー. (2022年4月14日) 2022年6月16日閲覧。
- ^ 石飛徳樹 (2022年5月20日). “カンヌも爆笑「キャメラを止めるな!」 同じ役の竹原芳子さんは感涙”. 朝日新聞 2022年6月16日閲覧。
- ^ “「キャメ止め」カンヌで初披露、適当P役の竹原芳子「奇跡がまだ続いてる」”. 映画ナタリー. (2022年5月18日) 2022年6月16日閲覧。
- ^ Algan, Aysegül (2022年4月13日). “La Pan-Européenne repart en distribution”. Boxoffice 2022年6月16日閲覧。
- ^ “Box-office : les zombies de Coupez prennent la tête du 1er jour France”. allocine.fr (2022年5月27日). 2022年6月16日閲覧。
- ^ “Doctor Strange 2 règne toujours en maître sur le box-office France”. allocine.fr (2022年5月25日). 2022年6月16日閲覧。
- ^ a b “フランス版「カメラを止めるな!」が公開直前でタイトル変更 ロシア軍シンボル「Z」を想起、ウクライナの申し入れ受け”. ねとらぼ. (2022年4月27日) 2022年6月16日閲覧。
- ^ Balaga, Marta (2022年4月22日). “Ukrainian Institute Slams French Title of Cannes Opener ‘Z (Comme Z)’ Saying It Invokes Russian Pro-War Symbol (EXCLUSIVE)”. Variety 2022年6月16日閲覧。
- ^ 根本晃 (2022年4月26日). “「カメ止め」仏版リメイク映画、ウクライナ侵攻で題名変更「Z」→?”. 朝日新聞 2022年5月27日閲覧。
- ^ Baudouard, Sophie (2022年4月25日). “Z (comme Z) change de titre et devient "Coupez !"”. Première 2022年6月16日閲覧。
- ^ “"Z (comme Z)" de Michel Hazanavicius devient "Coupez!"”. HuffPost (2022年4月25日). 2022年6月16日閲覧。
- ^ “Critiques Presse pour le film Coupez !” (フランス語). AlloCiné. 2022年9月6日閲覧。
外部リンク
編集- 公式ウェブサイト
- 映画『キャメラを止めるな!』 公式 (@finalcut2207) - X(旧Twitter)
- キャメラを止めるな! - allcinema
- キャメラを止めるな! - KINENOTE
- キャメラを止めるな! - 映画.com
- キャメラを止めるな! - 映画情報・レビュー・評価・あらすじ - Filmarks
- Coupez ! - IMDb
- Final Cut - Rotten Tomatoes
- Coupez ! - AlloCiné