キャスリーン・ロンズデール

デイムキャスリーン・ロンズデール(Dame Kathleen Lonsdale、旧姓ヤードレー(Yardley)、1903年1月28日 - 1971年4月1日)は、アイルランド生まれの女性結晶学者。大英帝国勲章デイム・コマンダー勲爵士(DBE)、王立協会フェロー(FRS)。

キャスリーン・ロンズデール (Kathleen Lonsdale)
1968年のロンズデール
生誕 1903年1月28日
イギリスの旗 イギリスアイルランドキルデア県ニューブリッジ
死没 1971年4月1日 (68歳)
イギリスの旗 イギリスイングランドロンドン
研究分野 結晶学
研究機関 ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン
王立研究所
リーズ大学
出身校 ベドフォード・カレッジ英語版
ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン
博士課程
指導教員
ヘンリー・ブラッグ
主な業績 X線回折
主な受賞歴 デービーメダル (1957)
プロジェクト:人物伝
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1929年にX線中性子散乱法ベンゼンの構造を確認し、1931年にフーリエ・スペクトラル法ヘキサクロロベンゼンの構造を確認した。女性科学者として最初に王立協会の会員に選ばれ、ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンの最初の女性の教授(tenured professor)となり、国際結晶学連合英語版の会長、イギリス科学振興協会英語版の会長を務めた。

生涯

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アイルランド(当時は全土が連合王国に属した)のキルデア県ニューブリッジ英語版に生まれた。5歳の時に家族とイングランドに移った。1922年ベドフォード・カレッジを卒業し、1924年にユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンで修士号をとり、王立研究所のウィリアム・ヘンリー・ブラッグの結晶学研究チームに加わった。

1927年にトーマス・ジャクソン・ロンズデールと結婚し、3人の子供の母親となり、1934年まで育児に専念した。1934年に王立研究所の仕事に戻り、1936年に博士号を得た。

X線による結晶の構造解析の先駆者でダイヤモンドの分析も行った。1945年に王立協会の会員に選ばれ[1]、1949年にユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンの化学の教授となり1968年までその職にあった。1956年に大英帝国勲章デイム・コマンダーを受勲し[2]、1957年デービーメダルを受賞した[1]。1966年に国際結晶学連合の会長、1967年にイギリス科学振興協会の会長に就任した。

ロンズデールの名前から、六方晶のダイヤモンドがロンズデーライト(Lonsdaleite)と命名された。

主要著作

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  • "The Structure of the Benzene Ring in Hexamethylbenzene," Proceedings of the Royal Society 123A: 494 (1929).
  • "An X-Ray Analysis of the Structure of Hexachlorobenzene, Using the Fourier Method," Proceedings of the Royal Society 133A: 536 (1931).
  • Simplified Structure Factor and Electron Density Formulae for the 230 Space Groups of Mathematical Crystallography, G. Bell & Sons, London, 1936.
  • "Diamonds, Natural and Artificial," Nature 153: 669 (1944).
  • "Divergent Beam X-ray Photography of Crystals," Philosophical Transactions of the Royal Society 240A: 219 (1947).
  • Crystals and X-Rays, G. Bell & Sons, London, 1948.
  • Removing the Causes of War, 1953.

出典

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  1. ^ a b "Lonsdale; Dame; Kathleen Yardley (1903 - 1971)". Record (英語). The Royal Society. 2012年4月28日閲覧
  2. ^ "No. 40669". The London Gazette (Supplement) (英語). 30 December 1955. p. 10. 2012年4月24日閲覧

参考文献

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外部リンク

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