キャスター (たばこ)

タバコの銘柄

キャスターCASTER)は、日本たばこ産業(JT)から発売されているたばこの銘柄である。最初の発売は旧日本専売公社時代の1982年7月1日で、現行の専売公社時代から発売されているブランドの中では最も新しい。

販売開始当時のCMは藤竜也が出演し、「オレ、この味好きだよ」の台詞が入った。なおキャスターの名称はニュースキャスターから取られた[1]

2015年、ゴールドシルクを除く全品種がウィンストンブランドに移行した(同時にワン・ボックスのキングサイズは廃止)。現在はウィンストンキャスターに名称が変更されている。[2]

一般販売品においてキャスター単独のブランドとして販売されるのはゴールドシルクのみとなっていたが、国内では2016年11月に廃止(ただしキャスター単独のブランドが2021年に発売している、後述する)。海外では2019年12月現在、台湾や免税店などで売られている。

特徴

編集

マダガスカル産最高級バニラビーンズを使用している(フロンティアはチョコレート香料を使用)。 1992年ロングサイズからキングサイズに製品規格が変更、パッケージデザインも現代的なものに変更された。[3] 後に姉妹品として、マイルド、スーパーマイルド、ワンなどが発売された。2003年にキャスター・スーパーマイルドが広島県限定でCasterの頭文字Cを強調したデザインで発売された。その後2004年の夏季に既存のキャスター5銘柄(同時にスーパーマイルドも一部デザインを変更してアンダーに黄色のラインが加わり2004年9月より全国発売)のパッケージの一新がなされたが、マイルドとスーパーマイルドのボックスパッケージは一新されず旧来のものを使用していた。

2007年4月中旬頃に、「よりキャスターらしい味わいに」をキャッチフレーズに、味、香りを従来よりもさらにふくよかに、バニラを生かした味わいとなる。[4]

2007年12月には、全銘柄統一の新パッケージに変更され、旧来のロゴとエンブレムが全銘柄で復活している。

2010年4月上旬より、香料バランスを改善し、D-specを導入している。

キャスター・マイルドが最も人気があり[5]、「キャスマイ」と略されることもある。

2010年10月の価格改定により、これまで価格に差のあったソフトパックとボックスパックの値段が統一された(2010年10月末まではボックスが10円割高)。

2011年5月 東日本大震災の影響で、キャスター、キャスター・ワン、キャスター・メンソール・ボックスの販売終了が発表された[6][7](オリジナルは免税店限定でボックスパッケージの「キャスター・クラシック・ボックス」にリニューアルした上で販売継続している)。

2012年8月上旬頃よりデザインが変更され、左上にデザインされたエンブレムが大きくなるとともに、ゆったりとした大人のひとときをイメージさせる音楽をモチーフとした新たな愛称を設定している。また、「フロンティア・ライト・ボックス」をキャスターブランドに統合し、「キャスター・フロンティア・ワン・ボックス」にリニューアルした(こちらのみ、D-specは未導入であり、フィルターも一般的なチャコールフィルター(他製品はシート状のチャコールフィルターを束ねたデュアルチャコールフィルター)となっている)。なおウィンストンブランドへの移行時に「エフアール・ワン」と改名している。

台湾においては、2019年12月現在でもキャスターブランドのまま販売されている。2016年に日本における最終デザインでラウンドボックスに変更され、2018年に台湾独自の新デザインに変更され、2019年より台湾独自の新商品として、スリムサイズ・紅茶フレーバーボール内蔵・22本入りで他のキャスターと同価格の「キャスター・テンポ」が発売されている。また、海外においても他のブランドに統合されている事例があり、フィリピンでは「ウィンストン・キャスター・ブレンド」として販売されているほか、マレーシアでは「メビウス・キャスター」、ベトナムでは「キャメル・キャスター」として販売され、ミャンマーではウィンストン・キャスター・ブレンドメビウス・キャスターが併売されている。

2021年4月よりキャスター・プレミアム・バニラ・5・ボックス発売(Winstonブランドではない)

製品一覧

編集

海外では一部の国の免税店などでも販売。

ブランド名変更製品(現行販売製品)

編集
製品名 発売年月日 価格 本数 タール ニコチン 販売地域 備考
キャスター・ベヴェル 1990年9月1日 250円 20本 8mg 0.7mg 全国 1995年9月以降、ベヴェルブランドのベヴェル・ライトに移行して販売。
キャスター・クラシック・ボックス 2012年8月頃 2600円
(10パック)
200本 7mg 0.6mg 免税店限定 かつては「キャスター・ボックス」として一般向けにも販売していた
2016年春頃に「ウィンストン・XS・キャスター・7・ボックス」へ変更[8]
キャスター・マイルド 1988年10月1日 420円 20本 5mg 0.4mg 全国 愛称:SYMPHONIC
「ウィンストン・XS・キャスター・5」へ変更
キャスター・マイルド・ボックス 1992年10月1日 420円 20本 5mg 0.4mg 全国 愛称:SYMPHONIC
「ウィンストン・XS・キャスター・5・ボックス」へ変更
キャスター・スーパーマイルド 2003年9月1日 420円 20本 3mg 0.3mg 全国 愛称:HARMONIC
「ウィンストン・XS・キャスター・3」へ変更
キャスター・スーパーマイルド・ボックス 1995年12月1日 420円 20本 3mg 0.3mg 全国 愛称:HARMONIC
「ウィンストン・XS・キャスター・3・ボックス」へ変更
キャスター・ワン・100's・ボックス 1996年12月2日 420円 20本 1mg 0.1mg 全国 愛称:MELODIC
「ウィンストン・XS・キャスター・ワン・100's・ボックス」へ変更
キャスター・フロンティア・ワン・ボックス 1993年2月1日 420円 20本 1mg 0.1mg 全国 2012年8月に、フロンティアブランドのフロンティア・ライト・ボックスから移行[9]。発売年月日はフロンティアからの通算。
「ウィンストン・XS・キャスター・エフアール・ワン・ボックス」へ変更

販売終了製品

編集
製品名 発売年月日 廃止年月 価格 本数 タール ニコチン 販売地域 備考
キャスター 1982年7月1日 2011年5月
(免税店では2012年7月頃)
410円 20本 7mg 0.6mg 全国
キャスター・ボックス 1995年1月5日 2003年10月 280円 20本 8mg 0.7mg 全国 免税店では「キャスター・クラシック・ボックス」として販売再開
キャスター・スペシャル 1984年4月1日 1992年7月 240円 20本 8mg 0.8mg 全国 当時ロングサイズだったキャスターのキングサイズ版として発売(ブレンドは若干異なる)。後のキングサイズ化に伴い廃止。
キャスター・スペシャル・ボックス 1988年1月1日 1994年10月 240円 20本 8mg 0.7mg 全国 当時ロングサイズだったキャスターのキングサイズ版として発売(ブレンドは若干異なる)。後のキングサイズ化に伴い廃止。
キャスター・マイルド・ピュア・ボックス 1997年10月1日 2002年6月 270円 20本 6mg 0.5mg 全国 D-spec化以前の煙の少ない商品
キャスター・ワン 2000年12月1日 2011年5月 410円 20本 1mg 0.1mg 全国 ソフトパック
キャスター・メンソール・ボックス 2004年7月1日 2011年5月 410円 20本 3mg 0.3mg 全国 当初は「キャスター・クールバニラ・メンソール・ボックス」
キャスター・ベヴェル・メンソール 1992年6月2日 1995年9月 250円 20本 8mg 0.7mg 全国 1995年9月以降、ベヴェルブランドのベヴェル・ライト・メンソールに移行して販売(~2003年6月まで)。
キャスター・ワン・ボックス 1999年1月11日 2015年8月 420円 20本 1mg 0.1mg 全国 愛称:MELODIC
キャスター・ゴールドシルク・6・ボックス 2014年12月上旬 2016年11月 440円 20本 6mg 0.6mg 全国 極細刻み製法でまろやかさを際立たせたプレミアム商品
キャスター・プレミアム・バニラ・5・ボックス 2021年4月2日 2022年9月 580円 20本 5mg 0.5mg 茨城県 JTオンラインショップと茨城県限定販売

台湾で販売されている商品(2019年12月現在)

編集
製品名 価格 本数 タール ニコチン 備考
キャスター・クラシック・ボックス 140元 20本 7mg 0.6mg 2012年のデザイン変更までソフトパックで販売
キャスター・シンフォニック・ボックス 140元 20本 5mg 0.4mg マイルドに相当
2012年のデザイン変更までソフトパックで販売
キャスター・ハーモニック・ボックス 880元(10パック/2019年4月現在) 200本 3mg 0.3mg スーパーマイルドに相当/免税店限定
キャスター・メロディック・ボックス 140元 20本 1mg 0.1mg ワンに相当
キャスター・テンポ・ボックス 140元 22本 4mg 0.3mg スリムサイズ・紅茶フレーバーボール内蔵

脚注

編集
  1. ^ 以前の成人向けサイトより。現在は表記が消えている。
  2. ^ たばこ「キャビン」「キャスター」を「ウィンストン」に統合 JT、ブランド力でアジアに攻勢”. ITmedia ビジネスオンライン (2015年5月20日). 2023年12月1日閲覧。
  3. ^ お客様各位「キャスターの製品規格が変更になります。」JT
  4. ^ 店頭ポスターや成人向けサイトなどでアナウンスされており、パッケージにも表記されていた
  5. ^ [1]より(2009年度第3四半期の順位は第8位)
  6. ^ 国内たばこ事業における製品供給の状況について
  7. ^ 廃止銘柄一覧
  8. ^ 免税店では2016年春頃までは他のキャスターも従来品を販売していた
  9. ^ 2012年8月上旬、キャスター6銘柄のデザインをリニューアル | JT ウェブサイト”. 日本たばこ産業 (2012年6月25日). 2012年8月12日閲覧。

関連項目

編集

外部リンク

編集