カール・ロシャー
カール・ロシャー(Carl Locher、1851年11月21日 - 1915年12月20日)はデンマークの画家、版画家。デンマーク最北端の町スケーエン(Skagen)に集まった画家たち、「スケーエン派」の画家の一人である。
カール・ロシャー Carl Locher | |
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ミカエル・アンカーによる肖像画 | |
生誕 |
1851年11月21日 シュレースヴィヒ公国,フレンスブルク |
死没 |
1915年12月20日 デンマーク、スケーエン |
運動・動向 | スケーエン派 |
略歴
編集デンマークの属国、ユトランド半島南部のシュレースヴィヒ公国のフレンスブルクに生まれた。幼い頃から、船に興味を持ち、海洋画家の父親から画家の訓練を受けた。父親が没した後、デンマーク海軍の軍艦で何度か航海をし、当時デンマーク領であったカリブ海のセント・トーマス島への航海では、大西洋の壮大さなどに強い感銘を受けた[1]。1872年からデンマーク王立芸術アカデミー(Kongelige Danske Kunstakademi)で学ぶが、その前から詩人で画家のドラクマン(Holger Drachmann)に勧められて、スケーエンの芸術家村で数ヶ月を過ごした[2]。海岸や漁船、廃船や海岸を進む馬車などを題材に絵を描いた。
1870年代にはパリで修行するが、デンマークに帰国するたびにスケーエンで過ごし、最終的に家を買って、生涯スケーエンに住んだ。
銅版画家としても多産で、1885年から多くの銅版画を製作し、1892年には銅版画にほぼ専念し、ベルリンの銅版画家、ハンス・マイヤーのもとで学んだ。ロシャーの銅版画のコレクションはスケーエン美術館で見ることができる。政府の援助で、コペンハーゲンにデンマーク人のための銅版画の学校が作られ、1900年まで教えた。スケーエン派の画家、ミカエル・アンカー、アンナ・アンカーやペーダー・セヴェリン・クロイヤーもこの学校に参加した。
ロシャーの作品
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スケーエンの海岸での難破船の残骸(1849)
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月明かりの下の静かな外洋の帆船 (1875)
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郵便馬車 (c.1885)
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月明りの漁船 (1888)
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船と海岸
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10月の夕暮れのスケーエン (1905)
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帆船の乗客を運ぶボート (1896)
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満月の海の景色
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馬車への海藻の積み込み
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海洋
参考文献
編集- ^ “Carl Locher” (Danish). Kunstindeks Danmark. 2011年8月16日閲覧。
- ^ Carl Locher from Skagen's Museum. Retrieved 15 December 2008.