カール・エドワーズ・ジュニア

アメリカの野球選手 (1991 - )

カール・フレミング・エドワーズCarl Fleming Edwards, 1991年9月3日 - )は、アメリカ合衆国サウスカロライナ州ニューベリー郡ニューベリー出身のプロ野球選手投手)。右投右打。フリーエージェント(FA)。愛称は名前が似ているためカールス・ジュニア[1]

カール・エドワーズ・ジュニア
Carl Edwards Jr.
ワシントン・ナショナルズ時代
(2023年4月14日)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 サウスカロライナ州ニューベリー郡ニューベリー
生年月日 (1991-09-03) 1991年9月3日(33歳)
身長
体重
6' 2" =約188 cm
155 lb =約70.3 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2011年 MLBドラフト48巡目
初出場 2015年9月7日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

経歴

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プロ入りとレンジャーズ傘下時代

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2011年MLBドラフトテキサス・レンジャーズから48巡目(全体1464位)指名され、8月15日に契約。

2012年、傘下のルーキー級アリゾナリーグ・レンジャーズでプロデビュー。4試合の登板で3勝0敗、防御率0.00、奪三振と好投し、7月にA-級スポケーン・インディアンス英語版へ昇格。A-級スポケーンでは10試合に先発登板して2勝3敗、防御率2.11、60奪三振を記録した。

2013年はA級ヒッコリー・クロウダッズで開幕を迎え、18試合に先発登板。8勝2敗、防御率1.83、122奪三振を記録した。

カブス時代

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シカゴ・カブス時代
(2017年7月16日)

2013年7月22日にマット・ガーザとのトレードで、マイク・オルトジャスティン・グリム後日発表選手[2]と共にシカゴ・カブスへ移籍した[3]。移籍後は傘下のA+級デイトナ・カブスでプレーし、6試合に先発登板して防御率1.96、33奪三振を記録した。9月12日にはベースボール・アメリカが選ぶマイナーリーグ・オールスターチームに選出され[4]、10月に行われたMiLBYアワーズでは、MiLBのスタッフが選ぶ最優秀先発に選出された[5]

2014年はAA級テネシー・スモーキーズでプレーし、10試合に先発登板して1勝2敗、防御率2.44、46奪三振を記録した。オフの11月20日にカブスとメジャー契約を結び[6]40人枠入りした。

2015年9月7日のセントルイス・カージナルス戦でメジャーデビュー。この年メジャーでは5試合にリリーフ登板し、防御率3.86、WHIP1.29という成績を記録した。マイナーでは、AA級テネシーとAAA級アイオワ・カブスの2チームで計36試合にリリーフで投げ、5勝3敗6セーブ、防御率3.74、WHIP1.21という内容だった。また、計55.1イニングで41四球を出す荒れ球っぷりだったが、一方で三振を75個奪って奪三振率12.2という高率をマークした。

2016年は一定期間メジャーで機会を得て36試合にリリーフ登板し、0勝1敗2セーブ、防御率3.75、WHIP0.81という安定したピッチングを見せた。持ち前の三振奪取能力では、36.0イニングで52個の三振を奪い、奪三振率13.0というハイレベルな数値をマークした。また、制球難も改善して与四球率は3.5だった。なお、マイナーのAAA級アイオワでは24試合に登板して1勝1敗1セーブ、防御率4.26、WHIP1.34、奪三振率12.4を記録した。

パドレス時代

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2019年7月31日にブラッド・ウィックとのトレードで、サンディエゴ・パドレスへ移籍した[7]。オフの11月4日にマイナー契約で傘下のAAA級エル・パソ・チワワズへ配属され、同日中にフリーエージェント(FA)となった[8]

マリナーズ時代

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2019年12月4日にシアトル・マリナーズと1年95万ドル(出来高あり)で契約を結んだ[9]

2020年10月22日にFAとなった[10]

ブレーブス時代

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2021年2月2日にアトランタ・ブレーブスとマイナー契約を結び、スプリングトレーニングに招待選手として参加することになった[11]。3月25日に自ら選んで契約を途中で放棄する「オプトアウト」を行使して一旦FAとなる[12]が、31日に改めてマイナー契約を結び直した[13]。シーズンでは5月7日にメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りした[14]。早速同日のフィラデルフィア・フィリーズ戦で登板するも0.1イニングで3失点を喫し、翌日の5月8日にDFAとなり[15]、10日にFAとなった[16]

ブルージェイズ時代

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2021年5月14日にトロント・ブルージェイズとマイナー契約を結び、傘下のAAA級バッファロー・バイソンズへ配属された[17]。5月30日にメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りした[18]。8月29日に自由契約となった[19]

ホワイトソックス傘下時代

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2021年8月31日にシカゴ・ホワイトソックスとマイナー契約を結び、傘下のAAA級シャーロット・ナイツへ配属された[11]

ナショナルズ時代

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2022年3月8日にワシントン・ナショナルズとマイナー契約を結んだ[11]。3月9日に傘下のAAA級ロチェスター・レッドウイングスへ配属された[11]。3月14日にスプリングトレーニングに招待選手として参加することになった[20]。この年は、近年の故障や不振から復活して、57試合に登板し、6勝3敗2セーブ、防御率2.76、WHIP1.23を記録した[21]

2023年オフの11月3日にFAとなった[22]

投球スタイル

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救援投手として、最速98.1mph(約158km/h)・平均95mph(約153km/h)のノビのあるフォーシームと、平均80mph(約129km/h)のカーブの二球種を主に使用し、稀に90mph(約145km/h)程度のチェンジアップを使う。2016年のフォーシームのスピン量は2,659rpmとなっており、メジャーでもトップクラスの数値となっている[23]

詳細情報

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年度別投手成績

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W
H
I
P
2015 CHC 5 0 0 0 0 0 0 0 0 ---- 107 4.2 3 0 3 0 0 4 0 0 3 2 3.86 1.29
2016 36 0 0 0 0 0 1 2 6 .000 138 36.0 15 4 14 1 0 52 5 0 15 15 3.75 0.81
2017 73 0 0 0 0 5 4 0 25 .556 265 66.1 29 6 38 2 4 94 4 0 22 22 2.98 1.01
2018 58 0 0 0 0 3 2 0 23 .600 222 52.0 36 2 32 1 0 67 4 0 17 15 2.60 1.31
2019 20 0 0 0 0 1 1 0 4 .500 64 15.1 8 3 9 0 1 17 2 1 11 10 5.87 1.11
SD 2 0 0 0 0 0 0 0 0 ---- 14 1.2 4 0 4 0 0 2 2 0 6 6 32.40 4.80
'19計 22 0 0 0 0 1 1 0 4 .500 78 17.0 12 3 13 0 1 19 4 1 17 16 8.47 1.47
2020 SEA 5 0 0 0 0 0 0 1 1 ---- 17 4.2 2 0 1 0 0 6 0 0 1 1 1.93 0.64
2021 ATL 1 0 0 0 0 0 0 0 0 ---- 5 0.1 3 1 1 0 0 1 1 0 3 3 81.00 12.00
TOR 6 0 0 0 0 0 0 0 0 ---- 26 5.1 8 2 2 0 0 5 1 0 4 4 6.75 1.88
'21計 7 0 0 0 0 0 0 0 0 ---- 31 5.2 11 3 3 0 0 6 2 0 7 7 11.12 2.47
2022 WSH 57 0 0 0 0 6 3 2 13 .667 256 62.0 51 8 25 0 1 56 2 0 22 19 2.76 1.23
2023 32 0 0 0 0 1 3 2 13 .250 142 31.2 31 1 17 2 1 24 2 0 14 13 3.69 1.53
MLB:9年 295 0 0 0 0 14 16 7 85 .533 1167 280.0 118 27 146 6 7 328 23 1 118 110 3.54 1.52
  • 2023年度シーズン終了時

年度別守備成績

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投手(P)












2015 CHC 5 1 1 0 0 1.000
2016 36 2 4 0 1 1.000
2017 73 6 9 0 0 1.000
2018 58 6 3 1 0 .900
2019 20 2 2 0 0 1.000
SD 2 0 0 0 0 ----
'19計 22 2 2 0 0 1.000
2020 SEA 5 0 0 0 0 ----
2021 ATL 1 0 0 0 0 ----
TOR 6 0 0 0 0 ----
'21計 7 0 0 0 0 ----
2022 WSH 57 5 6 0 0 1.000
2023 32 2 4 1 0 .857
MLB 295 24 29 2 1 .964
  • 2023年度シーズン終了時

背番号

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  • 6(2015年 - 2019年7月30日)
  • 12(2019年8月11日 - 同年終了)
  • 16(2020年)
  • 56(2021年 - 同年5月7日)
  • 43(2021年6月2日 - 同年8月28日)
  • 58 (2022年 - 2023年)

脚注

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  1. ^ Explaining Cubs Players Weekend nicknames MLB.com (英語) (2017年8月24日) 2017年9月29日閲覧
  2. ^ 同年8月23日にニール・ラミレスがカブスへ移籍。
  3. ^ "Cubs acquire INF Olt, RHPs Grimm and Edwards, plus two PTBNL for Garza". MLB.com (Press release) (英語). 22 July 2013. 2015年1月4日閲覧
  4. ^ Matt Eddy (2013年9月12日). “2013 Minor League All-Star Team” (英語). Baseball America. 2015年1月4日閲覧。
  5. ^ Sam Dykstra (2013年10月23日). “Edwards takes different route to MiLBY” (英語). MiLB.com. Minor League Baseball. 2015年1月4日閲覧。
  6. ^ "Cubs select the contract of right-hander C.J. Edwards". MLB.com (Press release) (英語). 20 November 2014. 2015年1月4日閲覧
  7. ^ George Miller, Steve Adams (2019年7月31日). “Padres To Acquire Carl Edwards Jr.” (英語). MLB Trade Rumors. 2019年8月6日閲覧。
  8. ^ AJ Cassavell (2019年11月4日). “Tatis named finalist for NL Rookie of the Year” (英語). MLB.com. 2019年11月12日閲覧。
  9. ^ Greg Johns (2019年12月4日). “Mariners sign Edwards Jr. as bullpen piece” (英語). MLB.com. 2019年12月6日閲覧。
  10. ^ Matt Magill, Carl Edwards Jr., Nestor Cortes Jr. Elect Free Agency” (英語). MLB Trade Rumors. 2020年10月22日閲覧。
  11. ^ a b c d MLB公式プロフィール参照。2021年9月4日閲覧。
  12. ^ Steve Adams (2021年3月25日). “Carl Edwards Jr. Opts Out Of Braves Deal” (英語). MLB Trade Rumors. 2021年5月10日閲覧。
  13. ^ Mark Polishuk (2021年3月31日). “Braves Sign Yolmer Sanchez, Carl Edwards Jr., Jesse Biddle To Minor League Contracts” (英語). MLB Trade Rumors. 2021年5月10日閲覧。
  14. ^ Steve Adams (2021年5月7日). “Braves Designate Nate Jones, Select Carl Edwards Jr.” (英語). MLB Trade Rumors. 2021年5月10日閲覧。
  15. ^ TC Zencka (2021年5月8日). “Braves Designate Carl Edwards Jr. For Assignment” (英語). MLB Trade Rumors. 2021年5月10日閲覧。
  16. ^ Connor Byrne (2021年5月10日). “Braves Announce Roster Moves” (英語). MLB Trade Rumors. 2021年5月11日閲覧。
  17. ^ Keegan Matheson (2021年5月15日). “Toronto names field after late ace Halladay” (英語). MLB.com. 2021年5月16日閲覧。
  18. ^ Anthony Franco (2021年5月30日). “Blue Jays Select Carl Edwards Jr., Designate Ty Tice” (英語). MLB Trade Rumors. 2021年5月31日閲覧。
  19. ^ Blue Jays' C.J. Edwards clears release waivers, becomes free agent” (英語). Sportsnet (2021年8月29日). 2021年8月31日閲覧。
  20. ^ Washington Nationals announce 2022 non-roster invitees” (英語). MLB.com Press Release (March 14, 2022). March 14, 2022閲覧。
  21. ^ Carl Edwards Jr. - Stats - Pitching | FanGraphs Baseball”. www.fangraphs.com. 2023年10月6日閲覧。
  22. ^ 130 Players Become XX(B) Free Agents” (英語). Home (November 3, 2023). November 4, 2023閲覧。
  23. ^ Mike Petriello (2017年1月3日). “Why spin rate matters for fastballs” (英語). MLB.com. 2017年1月5日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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