カワラボウフウ
セリ科の種
カワラボウフウ(河原防風、学名: Peucedanum terebinthaceum)は、セリ科カワラボウフウ属の多年草[4][5]。別名、ヤマニンジン(山人参)、シラカワボウフウ(白川防風)[4]。
カワラボウフウ | ||||||||||||||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
秋田県男鹿半島 2019年9月中旬
| ||||||||||||||||||||||||||||||
分類(APG IV) | ||||||||||||||||||||||||||||||
| ||||||||||||||||||||||||||||||
学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Peucedanum terebinthaceum (Fisch. ex Trevir.) Fisch. ex Turcz. (1830)[1] | ||||||||||||||||||||||||||||||
シノニム | ||||||||||||||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
カワラボウフウ(河原防風)[4] |
特徴
編集茎は直立し、高さ30-90cmになり、上部で枝を分け、紅紫色をおびることがある。葉は三角状で広く、2回羽状複葉で多裂し、小葉や裂片は鋭く切れ込む。質は硬く、表面は光沢があり、縁は欠刻と鋸歯があり、葉柄の下部または全部が鞘状に広がり、茎を抱く[4][5]。
花期は8-10月。茎先に複散形花序をつけ、白色の小型の5弁の花をつける。花弁は内側に曲がる。花序の下の総苞片は少なく、小花序の下の小総苞片は数個あって細い。雄蕊は5個あり、1個の下位子房がある。果実は扁平な広楕円形で、長さ3-4mmになる。分果の背隆条は細くて低く、側隆条は翼状になり、果皮は薄い。油管は分果の表面側の各背溝下に1個ずつ、分果が接しあう合生面に2個ある[4][5]。
分布と生育環境
編集日本では、北海道、本州、四国、九州に分布し、山野の日当たりのよい場所に生育する[4][5]。世界では、シベリア東部、アムール、ウスリー、千島列島、サハリン、朝鮮半島、中国大陸に分布する[5]。
名前の由来
編集和名カワラボウフウは、「河原防風」の意で、河原に生えるボウフウ(防風)のこと[4]。別名のヤマニンジンは「山人参」の意で、山地性のニンジンの意味。シラカワボウフウは「白川防風」の意で、京都の白川山に多いことによる[4]。
ギャラリー
編集-
花序の下の総苞片は少なく、小花序の下の小総苞片は数個あって細い。花は白色の小型の5弁花となる。
-
葉は2回羽状複葉で多裂し、小葉や裂片は鋭く切れ込む。表面は光沢があり、葉柄は鞘状に広がり、茎を抱く。
脚注
編集参考文献
編集- 牧野富太郎原著、邑田仁・米倉浩司編集『新分類 牧野日本植物図鑑』、2017年、北隆館
- 大橋広好・門田裕一・木原浩他編『改訂新版 日本の野生植物 5』、2017年、平凡社
- 米倉浩司・梶田忠 (2003-)「BG Plants 和名-学名インデックス」(YList)
- The Plant List