カラーメダカ(カラー目高)とはメダカ突然変異種の総称である。色により呼び名が変わる。

体色

編集

野生のメダカが焦げ茶色がかった灰色および黒色であるのに対し、カラーメダカはメダカの本来の色素胞の有無、強弱により、黒色(メラノフォア)、黄色(キサントフォア)、白色(ロイコフォア)、虹色(イリドフォア)が反応して違うタイプが出現する。

ヒメダカ(緋目高)
黒色素胞がないため体色がオレンジ色または黄色をしている。観賞用や肉食魚の用に流通している。
シロメダカ(白目高)
黒色素胞がなく黄色素胞が発達していないため、体は白い。
アオメダカ(青目高)
黄色素胞がなく、体色は青っぽい。

上記の3種を基本にして、改良されている。

ヒメダカの改良種

編集
  • 赤色の要素が強いヒアカメダカ楊貴妃メダカ
  • 復帰突然変異による黒色が戻ったチャメダカ(茶目高)
  • チャメダカとヒメダカの戻し交配によるミドリメダカ(緑目高)[1]
  • 琥珀色に見えるコハクメダカ(琥珀目高)[2]

シロメダカの改良種

編集
  • 黄色が強いクリームメダカ[3]
  • 虹色が強いサクラメダカ(桜目高)
  • 上記の2種の改良種のシロメダカ[4](この組み合わせの親同士はこの色しか出ない。)

アオメダカの改良種

編集

体型による品種

編集

観賞用のメダカは体型により細分化された俗称を持つ。これらは複合する場合もあり、色の次に特徴が続いて呼ばれる。

ヒカリメダカ(ホタルメダカ)系
この体系のメダカは背中がホタルの様に光るタイプであり、普通種がエラから肛門に至る光沢が当種では背中に現れている。
例:ミドリヒカリメダカ。
アルビノ系[7]
この体系のメダカは目が赤く光るタイプであり、毛細血管が透けて見える。体色も薄く、スケルトンのような個体に多い。一方、普通種は青く光る個体が多く、ヒメダカ、シロメダカの一部にはパンダのような目をした個体もいる。
スモールアイ系
この体系のメダカは目が点の様に細く、普通種の半分位しか黒目がない以外は、他は普通種とあまり変わらない。
ダルマ系
この体系のメダカは骨格が縮んでおり、体長も普通種の半分以下しかなく、ヘルニアのような感じが強く、腹部が力士の様に出ている。
例:ムラサキダルマメダカ。
半ダルマ系[8]
上記のダルマ系の骨格があまり縮まず、体長は普通種と比較するとあまり変わらない。
例:アオ半ダルマメダカ。

飼育

編集

例外の組み合わせ以外は全ての色、体型はほとんど誕生する。

混泳

編集

似た種類(アオメダカ、シロメダカ、メダカ)との飼育は可能であるが、カラーメダカとして楽しむ以外では同一の種類を飼育する事を勧める。また、体型が異なる個体同士の混泳はなるべく避けた方が良い。

繁殖

編集

ホテイアオイ等を入れて、25℃以上が続くとこれらに産卵をする。産卵をしたホテイアオイ等は親から隔離し、半月程すると稚魚が誕生する。隔離を行わないと親が卵を食べ、稚魚を飲み込む。また、稚魚は成長の程度に応じて分離する。これをしないと共食いをする場合がある。

パステルメダカ

編集

この種類のメダカは台湾香港で作出されたメダカでパステルカラー緑色銀色金色等の色がある。これらには発光するクラゲの一種であるオワンクラゲDNA遺伝子組み換えにより、暗い場所等では光る。遺伝子組み換え生物であるため、現在日本国内においてはカルタヘナ法により輸入輸出共に禁止されている。

その他

編集

カラーメダカではないが黒色の色胞素が強くなった種別も存在する。ブラックメダカと呼ばれているメダカであり、コールタールのような濃い黒い色をしている。

脚注

編集
  1. ^ グリーンメダカ(グリーン目高)と呼ばれる。
  2. ^ オレンジ(レッド)テイルメダカと呼ばれる。
  3. ^ ミルキーとも呼ばれる。
  4. ^ シルキーとも呼ばれる。
  5. ^ パールブルーとも呼ばれる。
  6. ^ モスグリーンとも呼ばれる。
  7. ^ レッドアイとも呼ばれる。
  8. ^ 鯱系とも呼ばれる。