カラミザクラ
カラミザクラ(唐実桜、学名: Cerasus pseudo-cerasus)はバラ科サクラ属の落葉低木。庭などに植えられるサクラの一種。
カラミザクラ | |||||||||||||||||||||
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分類 | |||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||
Cerasus pseudo-cerasus (Lindl.) G.Don (1830)[1][2] | |||||||||||||||||||||
シノニム | |||||||||||||||||||||
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和名 | |||||||||||||||||||||
カラミザクラ[2](唐実桜) |
名の通り、中国原産であり、実は食用になる。別名としてシナミザクラ[2](支那実桜)[4]、シナノミザクラ[2]、中国桜桃などの名前を持つ。おしべが長い。中国では櫻桃と呼ばれる[2][5]。日本へは明治時代に中国から渡来した[6]。
特徴
編集花期は早く、3月上旬からとなる[6]。このため、花が咲いているときにはまだ葉が生えていないことも多い。花は五枚一重で直径は2センチメートル (cm) 程度と小輪。花の色は白から若干紅色を帯びる程度。ひと房に2輪か3輪の花を咲かせ、実もこれに準じ、二つがひと房になっていることが多い(自家受粉する)。雄蕊が長いのが特徴。花びらは180°近くに開く。果実は核果で、紅色に熟し食用になる[6]。
落葉広葉樹の低木で、樹高は2 - 3メートル (m) ほどである[6]。根元から枝を束生し、気根を出す[6]。樹皮は茶褐色から黒褐色で、ふくらみがある横に長い皮目がある[6]。枝を多く伸ばす傾向があり、枝は横に伸び若干下向きになっている。葉は深く鋸歯のようになっている。
冬芽は鱗芽で、芽鱗は茶色でややつやがある[6]。枝先には仮頂芽がつき、側芽は枝に互生する[6]。冬芽のうち、丸いものは花芽で、細いのは葉芽で花後に展開する[6]。葉痕は半円形で、維管束痕が3個つく[6]。
食用
編集実は食用になることが知られている。大きさは1.5cm程度であり、始めは緑色で徐々に黄色を経て赤く熟する。セイヨウミザクラよりも小粒のサクランボで美味である[6]。現在、食用種としてはセイヨウミザクラが使われることが多い。佐藤錦などの種もセイヨウミザクラを改良したものである。これはカラミザクラは若干酸味が強いためである。
脚注
編集- ^ Loudon, J.C. (1830), Loudon's Hortus Britannicus: A catalogue of all the plants indigenous, cultivated in, or introduced to Britain, London, pp. 1-576. 2017年5月24日閲覧。
- ^ a b c d e 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Cerasus pseudocerasus (Lindl.) G.Don カラミザクラ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年5月12日閲覧。
- ^ Lindley, J. (1826). “Report upon the New of Rare Plants which have flowered in the Garden of the Horticultural Society at Chiswick, from its first Formation to March 1824”. Transactions of the Horticultural Society of London 6: 62-100. 2017年5月24日閲覧。.
- ^ “カラミザクラうららか満開 倉吉の源徳院”. 共同通信社. 47NEWS. (2008年3月) 2017年5月24日閲覧。
- ^ Li, C.-L. (2003). “Cerasus Miller, Gard. Dict. Abr., ed. 4, 300. 1754”. Flora of China 9: 404-420. 2007年5月24日閲覧。.
- ^ a b c d e f g h i j k 鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文 2014, p. 176
参考文献
編集- 鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文『樹皮と冬芽:四季を通じて樹木を観察する 431種』誠文堂新光社〈ネイチャーウォチングガイドブック〉、2014年10月10日、176頁。ISBN 978-4-416-61438-9。