カプロン酸エチル(カプロンさんエチル、ethyl caproate)とは、芳香性のあるエステルIUPAC命名法では、ヘキサン酸エチル (ethyl hexanoate) となる。消防法による第4類危険物 第2石油類に該当する[2]リンゴ様の果実臭のする無色の液体である。

カプロン酸エチル
識別情報
CAS登録番号 123-66-0 チェック
PubChem 31265
ChemSpider 29005
UNII FLO6YR1SHT チェック
特性
化学式 C8H16O2
モル質量 144.21 g mol−1
外観 無色の液体[1]
匂い 果実のような[1]
密度 0.87 g/cm3[1]
融点

-67℃ [1]

沸点

168℃ [1]

特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

日本酒の主な芳香成分の一つで、日本酒の高品質化のため本物質を多く生産する清酒の酵母が育成・開発されてきた[3]吟醸酒には数100 ppb–数 ppm 程度含まれている。

出典

編集
  1. ^ a b c d e Record 労働安全衛生研究所(IFA)英語版発行のGESTIS物質データベース
  2. ^ 法規情報 (東京化成工業株式会社)
  3. ^ 田村博康、平田大、栗林喬ほか「カプロン酸エチル高生産性清酒酵母の迅速識別法」『日本醸造協会誌』第110巻第12号、2015年、820-826頁、doi:10.6013/jbrewsocjapan.110.820NAID 130006743814 

関連項目

編集