カナナラ (西オーストラリア州)
カナナラ(Kununurra)は、オーストラリア・西オーストラリア州の北東部に位置するキンバリー地域のシャー・オブ・ウィンダム=イーストキンバリーに属する町(サバーブ)である。
概要
編集カナナラという地名は、この地のアボリジニの部族が使う言葉で「大きい川」を意味する「グナヌラン(Gunanurang)」の転訛である[1]。
地理
編集位置
編集州都パースから北東に直線距離で約2300km、道のりでは約3200kmになる。西オーストラリア州とノーザンテリトリーとの州境からはわずか40km足らず。 オード川とダナム川の合流点にあり、オーストラリア最大の人造湖であるアーガイル湖は72km南に位置する。語源からもうかがえるように、カナナラ周辺の景観は水に関わるものが多い。 ヴァレンタインスプリングやブラックロッククリーク、ミドルスプリングなどたくさんの滝や泉が代表的であり、アイバンホークロッシング、ディバージョンダム、オード川などのフィッシングスポットに恵まれている。これらの場所では大型の淡水魚バラマンディも多く生息し釣りの対象として人気を集めている[3]。
気候
編集他のオーストラリア北部地域と同様、気候区分ではステップ気候に含まれる。雨季と乾季がはっきりしており、1月から3月までの3ヶ月間の平均降水量は551.5mmであり、対して7月から9月までの3ヶ月間の平均降水量は5.2mmに過ぎない[4]。町の内外でバオバブの巨木が多く見られる。
歴史
編集カナナラは比較的歴史の浅い町であり、オード川灌漑計画が1950年代に着手されて以降にできた町である。
政治
編集行政
編集地方自治
編集地方行政上は、約80km北西の港町ウィンダムなどとともにシャー・オブ・ウィンダム=イーストキンバリーという地方自治体(シャー)を形成する。
経済
編集第一次産業
編集農業
編集灌漑による豊富な水供給を生かした農業が活発で、メロンやマンゴーの栽培が盛んである。以前はサトウキビが主要産品であった。
第三次産業
編集観光業
編集観光業も重要であり、オード川やアーガイル湖の他、アーガイルダイヤモンド鉱山やパーヌルル国立公園/バングル・バングルなどの観光地を有している。 近年は映画などのロケ地としても知られており、特に映画「オーストラリア」はロケ地を巡るツアーなどが催行されている[5][6]。
交通
編集空路
編集空港
編集ヴァージン・オーストラリア・リージョナル航空とエアノースの2社がカナナラ空港から定期便を持っており、両社ともブルーム行きとダーウィン行きを運行している。いずれも所要時間は約1時間。
- イーストキンバリー空港(カナナラ空港)
バス
編集ダーウィン - ブルーム間を走るグレイハウンド・オーストラリアの長距離バスがカナナラを経由する。ダーウィンまで約11時間、ブルームまで約13時間。なおブルームにてパース行きに接続しており、ブルームからパースまでは約34時間。
脚注
編集- ^ Gunanurang: (Kununurra) Big River 西オーストラリア州環境省
- ^ “Census2021”. 05 Aug 2022閲覧。
- ^ Barramundi FishingKIMBERLEY AUSTRALIA
- ^ Climate statistics for Kununurra オーストラリア気象局
- ^ AUSTRALIA THE MOVIE, SCENIC FLIGHT AND GROUND TOUR Slingair
- ^ Australia The Movie Tours Alligator Airways