カウペンス (ミサイル巡洋艦)

カウペンス (USS Cowpens, CG-63) は、アメリカ海軍ミサイル巡洋艦タイコンデロガ級ミサイル巡洋艦の17番艦である。艦名はアメリカ独立戦争の古戦場カウペンスに因む。その名を持つ艦としては2隻目である。

カウペンス
基本情報
運用者  アメリカ海軍
艦種 ミサイル巡洋艦
級名 タイコンデロガ級
モットー Victoria Libertatis Vindex
("Victory Vindicates Liberty")
母港 サンディエゴ
艦歴
発注 1986年1月8日
起工 1987年12月23日
進水 1989年3月11日
就役 1991年3月9日
退役 2024年8月27日
現況 退役
要目
満載排水量 9,460トン
全長 172.46 m
最大幅 16.76 m
吃水 9.5 m
機関 COGAG方式
主機 LM2500ガスタービンエンジン×4基
推進 スクリュープロペラ×2軸
出力 86,000仏馬力 (63,000 kW)
速力 30ノット (56 km/h; 35 mph) 以上
航続距離 6,000海里 (11,000 km) (20kt巡航時)
乗員 358名 (士官33名)
兵装
搭載機 SH-60B LAMPSヘリコプター×2機
FCS
C4ISTAR
  • イージス武器システム (AWS)
  • AN/SQQ-89A(V)15 ASWCS
  • レーダー
  • AN/SPY-1B 多機能型
  • AN/SPS-55 対水上捜索用
  • AN/SPS-64 航法用
  • AN/SPQ-9B 低空警戒・射撃指揮
  • AN/SPG-62 射撃指揮用×4基
  • ソナー
  • AN/SQS-53B 艦首装備式
  • AN/SQR-20 曳航式
  • 電子戦
    対抗手段
  • AN/SLQ-32電波探知妨害装置
  • Mk.137 6連装デコイ発射機×8基
  • テンプレートを表示

    艦歴

    編集

    2003年、イラク戦争イラク領内へ攻撃を行った最初のアメリカ海軍艦艇であった。同艦は37発のトマホーク巡航ミサイルを発射した。

    2009年2月、沖縄沖の洋上にて駆逐艦ジョン・S・マケイン とドラッグレースを行った。

    2010年1月、女性艦長のホリー・グラフ大佐は、部下に対する虐待などを理由に解任された。報道によると、部下に、私的なクリスマス・パーティーでのピアノ演奏や飼い犬の散歩を命じるなど艦長の立場を乱用した他、部下を辱めたりみんなの前でけなしたり言葉で攻撃したりすることにより部下を傷つけたとしている。[1]

    2013年2月、アンティータムと交代して、所属が第7艦隊から第3艦隊へ変更された。

    2013年12月5日、南シナ海公海上で、中国海軍の艦艇と500mまで接近し、緊急回避を行った[2]

    2024年8月27日、サンディエゴ海軍基地で退役式が執り行われた[3]

    脚注

    編集
    1. ^ 横須賀母港の米イージス艦の女性艦長、パワハラで解任 米誌報道(2010年3月17日、産経新聞)
    2. ^ 時事ドットコム 中国艦と衝突の危険=米巡洋艦が緊急回避-南シナ海 (2013/12/14-11:14)
    3. ^ 在日米海軍司令部 [@CNFJ] (2024年8月28日). "お疲れ様、カウペンスかつて横須賀に前方配備されていたタイコンデロガ級巡洋艦カウペンスの退役式が8月27日にサンディエゴ海軍基地で執り行われ、1991年の就役から33年間にわたった現役生活の幕を下ろしました。". X(旧Twitter)より2024年8月30日閲覧

    外部リンク

    編集
     
    横須賀港で乾ドック入りするカウペンス、2004年。