MKグループ
この記事は中立的な観点に基づく疑問が提出されているか、議論中です。 (2008年7月) |
MKグループ(エムケイグループ)は、タクシー会社のエムケイ(京都エムケイタクシー)を中核とする企業グループである。
概要
編集京都に本拠を置き、タクシー・ハイヤーのほか貸切・送迎バス、ガソリンスタンド・自動車整備業、アミューズメント事業などを運営する。「エムケイ」の名は前身となる「ミナミタクシー」と「桂タクシー」の頭文字をとったもの(1977年両社を合併、社名をエムケイ株式会社とした)。1997年の東京・大阪進出以降、タクシーについては福岡の「第一交通産業グループ」同様に全国規模の展開を行う。
体制としては京都MKグループ(京都・滋賀・札幌・名古屋)、MK西日本グループ(大阪・神戸・福岡・関空)、東京MKの構成になっている。このうち京都MKグループについては2022年6月、エムケイホールディングス株式会社を持株会社とする体制に移行した[1]。
創業者は青木定雄(本名:兪奉植〈ユ・ボンシク〉)。1957年、倒産した勤務先を引き継いでガソリンスタンド(現:エムケイ石油)を経営したのが始まりで、中核となるタクシー事業は1960年「ミナミタクシー」設立から。その後ボウリング場(1971年)、特定バス(1976年)、観光バス(2002年)等に進出。創業当初から独創的経営を実施。ただし、本拠の京都や進出した全国各地でエムケイの経営手法には賛否両論を呼んでいる(エムケイ#諸問題を参照)。
沿革
編集- 1957年 - 永井石油(現:エムケイ石油)設立。
- 1960年 - ミナミタクシー設立、タクシー事業開始。
- 1971年 - MKボウル(山科)開業、ボウリング場経営へ参入。
- 1973年 - 上賀茂ボウルを買収(現:MKボウル上賀茂)。
- 1976年 - 特定バス事業(養護学校送迎)開始。
- 1977年 - ミナミタクシーと桂タクシーを合併、エムケイ株式会社へ社名変更。
- 1997年 - 大阪エムケイ、ハイヤー事業免許取得。京都府外へ初進出。
- 2002年 - エムケイ観光バス営業開始。京都市内での循環路線バス事業計画を表明。
- 2005年 - 京都市バス代替運行モデル実証実験に参加。循環路線バス事業計画は取り下げ。
- 2006年 - アミューズメント事業の子会社・エムケイ産業をエムケイ株式会社に吸収合併。
- 2010年 - ポイントカード「TACPO」導入。
- 2013年 - MKボウル山科閉店[3]。
- 2017年 - ベストバリューエネルギー株式会社を設立、株式会社アルフレックスよりガソリンスタンド事業を承継。
- 2022年 - 京都・滋賀・札幌・名古屋のグループ各社について、エムケイホールディングス株式会社を持株会社とする体制に移行。
エムケイグループ各社とその事業
編集タクシー・ハイヤー事業
編集本拠の京都に7カ所の営業所を置くほか、東京・大阪・神戸・滋賀・名古屋・福岡・札幌にて営業する。
バス事業
編集貸切バス、送迎バスのほか、京都市営バス横大路営業所の運行を一部受託する。
1976年にエムケイ内の事業として養護学校の送迎バスを運行開始。1999年にエムケイ観光バスを設立。貸切バス事業は2002年から営業[4]。
2002年の乗合バス事業規制緩和に伴って京都市内で循環路線バス事業を計画したが、京都市交通局は勿論、他の交通事業者や京都商工会議所等からも難色を示され[5]、結局、京都市長の諮問機関『京都のバス事業を考える会』の最終答申[6]に基づき、京都市交通局の既存路線の一部の運行を小型バス・ジャンボタクシーで行う「代替モデル実証実験」へ参加することで決着し、循環路線バス事業計画は取り下げた[5]。
- エムケイ観光バス(京都市南区)資本金6,000万円
ガソリンスタンド・自動車整備
編集- ガソリンスタンド(フルサービス・セルフ)
- 自動車整備
- 一般整備・鈑金塗装・車検、保険代理業、新車・中古車販売、レンタカーなど。
- エムケイタクシーの事故車両などの修理も行う。
その他の事業
編集- ボウリング場「MKボウル」・アミューズメント施設「パルケ」 - 運営はエムケイ。
- バイキングレストラン - MKボウル上賀茂に併設。かつては山科にもあった(MKボウル山科に併設)。
- 運転手派遣(車両運行管理請負)
- 観光業「MK観光」 - 運営はエムケイ。
- 警備業「MK警備」・人材派遣業 - 運営はエムケイ。
- 株式会社エムケイファイナンス - 消費者金融業。詳細不明。
出来事
編集トラブルなど
編集その他
編集- 2006年2月16日に大阪ドームの施設と営業権を対象として行われた競争入札で、エムケイグループ内の大阪エムケイが唯一応札した。応札額は最低入札価格の100億円であった。この件で青木は大阪市民と京都市民から幅広く出資を募り、球場施設の運営を行う新会社を設立するという計画であったが、同年2月22日に大阪ドームの管財人は、大阪エムケイの応札内容は不確実性が高いとの判断から不適格とし、応札は無効となった(→プロ野球再編問題_(2004年)#大阪市の新球団構想も参照)。
- 2008年12月8日、東京エムケイ株式会社の保有地を含む本社ビル売却に伴い、同社の本社は東京都中央区勝どきから東京都品川区大崎に、勝どき営業所は江東区新木場へと移転した。
- 2008年12月11日、不況で雇用悪化の中、失業者の受け皿として1年間で1万人の雇用計画を発表[10][11]。
脚注
編集- ^ “京都MKグループはエムケイホールディングス体制に 事業会社の経営者若返り”. エムケイ株式会社. 2022年10月23日閲覧。
- ^ a b “山科グランドボウルは閉店いたしました”. 2021年9月16日閲覧。
- ^ 同年「山科グランドボウル」として再開業したが2021年に閉店[2]。
- ^ “会社概要”. エムケイ観光バス株式会社. 2021年9月16日閲覧。
- ^ a b 「規制緩和に伴う新規参入事業者と公営バス事業者の対応-京都市を事例として」『地理学評論』第79巻第8号、2006年、441-444頁、doi:10.4157/grj.79.8_435。
- ^ “「京都のバス事業を考える会」最終答申”. 京都市交通局 (2012年4月11日). 2021年9月26日閲覧。
- ^ “ベストバリューエネルギー 会社概要”. 2022年3月20日閲覧。
- ^ 店舗情報 - ウェイバックマシン(2020年2月1日アーカイブ分)
- ^ シエル四条烏丸 閉店のご案内 - ウェイバックマシン(2018年3月23日アーカイブ分)
- ^ “1万人雇用、実現できるのか MKタクシー仰天計画の内実”. J-CAST ニュース (2008年12月12日). 2022年3月20日閲覧。
- ^ 京都新聞他、全国各紙、ブログ「タクシーを語る」