ウトラメール
ウトラメール(ウートゥルメール、フランス語: Outremer、outre 「向こう側」 + mer 「海」より)とは、第1回十字軍の後で設立されたレバントの十字軍国家群の総称。「外地」「海外領」とも。エデッサ伯国、アンティオキア公国、トリポリ伯国、エルサレム王国の四つを代表とするが、特にエルサレム王国を指すこともある。
ウトラメールという語は、レバント、シリア地方、パレスチナなど東地中海の海岸沿いの地方と同義でも使用された。今日の国名でいえば、イスラエルの大半、パレスチナ自治区、ヨルダン、シリア、レバノン、トルコの一部(ハタイ県など)を包摂する地域に当たる。
フランスでは「ウトラメール」という語は海外一般を指して使われることもある。例えばルイ4世はイングランドで育てられたため、「ウトラメールのルイ(ルイ渡海王・ルイ海外王)」(Louis d'Outremer)と呼ばれる。
近代フランスにおいてもウトラメール(フランス語: outre-mer)という語は海外を指して使われ、特に海外県・海外領土(DOM-TOM, départements d'outre-mer et territoires d'outre-mer)を指して使われる。
関連文献
編集- Helen Nicholson (2004). Knight Templar (1120-1312). Osprey Publishing ltd.. ISBN 1 84176 670 4