ウォルター・クリフォード・ミニック(Walter Clifford Minnick, 1942年9月20日 - )は、アメリカ合衆国政治家。所属政党は民主党。連邦下院議員(アイダホ州1区)。

ウォルト・ミニック
Walt Minnick
アメリカ合衆国下院議員
アイダホ州1区選出
任期
2009年1月3日 – 2011年1月3日
前任者ウィリアム・サリ
後任者ラウル・ラブラドール
個人情報
生誕Walter Clifford Minnick
(1942-09-20) 1942年9月20日(82歳)
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国ワシントン州ワラワラ
政党 民主党
配偶者A. K. Lienhart-Minnick
子供1人
教育ウィットマン大学英語版 (BA)
ハーバード大学 (MBA, JD)
専業実業家、弁護士、政治家
兵役経験
所属組織アメリカ陸軍
軍歴1970-1972
最終階級中尉
戦闘ベトナム戦争

2008年、ミニックは現職のウィリアム・サリを破って当選したが、2010年の総選挙では挑戦者のラウル・ラブラドールに敗れた。退任後は、元選挙スタッフらとともに共同設立したロビー企業でロビイストとして活動している[1][2][3]

経歴

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ミニックは、ワシントン州ワラワラの小麦農家で生まれ育った[4]。1964年、ウィットマン大学英語版学士号を取得し、ハーバード・ビジネス・スクールに入学。1966年にMBAを取得した後、ハーバード・ロー・スクールに入学し、1969年に法務博士(専門職)を取得して卒業した[5]。1970年から2年間、アメリカ陸軍に所属し、ベトナム戦争に参加した[4]。また、経済専門家として国防総省ベトナミゼーションに関するタスクフォースに参加した[6]。1971年から、リチャード・ニクソン政権下でホワイトハウスのスタッフとなり、 国内政策会議英語版のスタッフや行政管理予算局の副局長補佐として務めた[6]。また、ホワイトハウスで連邦捜査局(FBI)と麻薬危険薬物取締局英語版の連絡に当たっていたエギル・クロー英語版のもとで、国家薬物取締政策局英語版の創設にも携わった[7]。1973年10月、ニクソンがエリオット・リチャードソン司法長官や特別検察官アーチボルド・コックスらを解任した「土曜の夜の虐殺」に抗議し、ミニックは辞職した[7]

1996年の連邦上院議員選挙でミニックは、ボブ・ケリー英語版上院議員(ネブラスカ州選出)から、共和党現職のラリー・クレイグ上院議員の対抗馬としてスカウトされた。長らく党派に所属していなかったため無所属で出馬する予定だったが、セシル・D・アンドラス州知事の説得で民主党から出馬することになった[8]。選挙では4割ほどの票しか獲得できずに落選した[9]

2008年、ミニックはアイダホ州第1選挙区から下院議員選挙に出馬。共和党現職のウィリアム・サリを約4,200票差で破り当選した。同選挙区で民主党候補が当選したのは、1992年のラリー・ラロッコ以来のことだった[10]。アイダホ州1区は伝統的に共和党が強い地区とされており、実際大統領選挙でも共和党候補のジョン・マケインが6割近い票を獲得した。ボイシ州立大学の政治学者ゲイリー・モンクリーフはミニックが当選した理由について、ウィリアム・サリが有権者に人気が無かったからだと分析している[11]

2010年選挙でミニックは共和党に近いはずのティーパーティー運動から支持を受けている。その理由はミニックがオバマケア2009年アメリカ復興・再投資法に反対票を投じ、いわゆる「大きな政府」に反発している民主党議員として評価を受けたからであった[12]。選挙では共和党のラウル・ラブラドールに約2,4000票、10ポイント近い差をつけられ、落選した[13]。議員引退後、元選挙スタッフのロブ・エルスワース8Rob Ellsworth)、弁護士のクリス・ディアンジェロ(Chris DiAngelo)とともに、ロビー企業「The Majority Group」を共同設立し、ロビー活動を行なっている[1][2][3]

主張・政策

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選挙歴

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1996年

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アイダホでの米国上院選挙(クラスII) :1996年[9]
政党 候補者 票数 得票率
共和党 ラリー・クレイグ 283,532 57.0%
民主党 ウォルト・ミニック 198,422 40.0%
無所属 Mary Jean Charbonneau 10,137 2.0%
自然法党 Susan Vegors 5,142 1.0%

2008年

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連邦下院議員選挙 (アイダホ州1区) :2008年[19]
政党 候補者 票数 得票率
民主党 ウォルト・ミニック 175,898 50.6%
共和党 ウィリアム・サリ 171,687 49.4%

2010年

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連邦下院議員選挙 (アイダホ州1区):2010年[13]
政党 候補者 票数 得票率
共和党 ラウル・ラブラドール 126,231 51.0%
民主党 ウォルト・ミニック 102,135 41.3%
無所属 Dave Olson 14,365 5.8%
リバタリアン党 Mike Washburn 4,696 2.0%

関連項目

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参考文献

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  1. ^ a b About The Majority Group | The Majority Group” (May 2, 2012). 2012年5月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。28 May 2018閲覧。
  2. ^ a b Walt Minnick | The Majority Group” (March 24, 2012). 2012年3月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。28 May 2018閲覧。
  3. ^ a b c AARON MEHTA. “Former Blue Dogs find lobbying jobs” (英語). POLITICO. 2022年1月9日閲覧。
  4. ^ a b Minnick brings out a heavy hitter”. klewtv.com (2009年3月6日). 2022年1月9日閲覧。
  5. ^ MINNICK, Walt: 1942 –”. Bioguide Search. 2022年1月9日閲覧。
  6. ^ a b c Ruyle, Megan (2012年6月5日). “Former Rep. Minnick blazes his own trail” (英語). TheHill. 2022年1月9日閲覧。
  7. ^ a b Abruzzese, Sarah. "Rep. Walt Minnick Offers a One-Termer's Perspective." The New York Times. December 13, 2010.
  8. ^ Broder, David S. Tales From Longworth. The Washington Post. January 8, 2009.
  9. ^ a b ID US Senate Race - Nov 05, 1996”. Our Campaigns. 2022年1月9日閲覧。
  10. ^ Minnick overcomes tight race, beats Sali”. 2 NEWS.tv (2008年11月8日). 2022年1月9日閲覧。
  11. ^ “Regional roundup; a closer look at elections by state.”. USA Today: p. 17. (2008年11月6日). https://link.gale.com/apps/doc/A188536737/AONE?u=unitokyo&sid=bookmark-AONE&xid=56d313a1 
  12. ^ "Walt Minnick: The Tea Party's 'token Democrat'?" The Week. April 22, 2010
  13. ^ a b ID - District 1 Race - Nov 02, 2010”. Our Campaigns. 2022年1月9日閲覧。
  14. ^ Walt Minnick on the Issues”. On the Issues. 2022年1月9日閲覧。
  15. ^ Anderson, Karen (2009). “Idaho”. Politics Magazine 30 (5): 49. https://link.gale.com/apps/doc/A201100325/AONE?u=unitokyo&sid=bookmark-AONE&xid=66401f91. 
  16. ^ FINAL VOTE RESULTS FOR ROLL CALL 46 House.gov
  17. ^ FINAL VOTE RESULTS FOR ROLL CALL 477 (American Clean Energy and Security Act) House.gov
  18. ^ Kraushaar, Josh. “Three Dems survive Club's scrutiny” (英語). POLITICO. 2022年1月9日閲覧。
  19. ^ ID - District 01 Race - Nov 04, 2008”. Our Campaigns. 2022年1月9日閲覧。

外部リンク

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アメリカ合衆国下院
先代
ウィリアム・サリ
アイダホ州選出下院議員
アイダホ州1区

第15代: 2009年1月3日–2011年1月3日
次代
ラウル・ラブラドール