インフレツィ川
インフレツィ川(ウクライナ語: Інгуле́ць)は、ウクライナ南部の川で、ドニエプル川の右支流である。延長557 km、流域面積14,460 km2[1]。
インフレツィ川 Інгуле́ць | |
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延長 | 557 km |
流域面積 | 14,460 km2 |
水源 | キロヴォフラード州 |
河口・合流先 | ドニエプル川 |
流域 | ウクライナ |
概要
編集ドニエプル高原のキロヴォフラード州クロプィウヌィーツィクィイ郡トピロ村の西にある渓谷に源を発する[1]。その後南下し、クリフバス鉄鉱石盆地、ヘルソン州、ムィコラーイウ州を流れ、最終的にヘルソン市の東約30kmでドニエプル川に流れ込む。ドニエプル高原の南部を流れ、黒海低地を越える。
上流の谷は台形で、いくつかの地域では浅い峡谷を形成し、その幅は1kmに達する箇所もある。下流の渓谷は段々畑になっている。全体に強く蛇行している[1]。
川沿いの主な都市には、オレクサンドリーヤ、クリヴィー・リーフ、シロク、スニフリフカなどがある。また、川沿いの町ペトロヴェには、この川の名前を冠したFKインフレツィ・ペトロヴェというプロサッカーチームが存在する[2]。
ドニエプル川のクレメンチューク貯水池を起点とし、クリヴィー・リーフ近くのカラチュニウ貯水池に流れ込む人工水路が存在し[3]、鉱山の中心地クリフバス鉄鉱石盆地への水の供給や、農業のための灌漑として利用されている[4]。
地質学的特質
編集インフレツィ川沿いには、ミグマタイト、アルコース砂岩、角閃岩などさまざまな岩石の露頭が見られ、地質学的保護区に指定されている[5]。
クリヴィー・リーフ付近は鉱山地帯で、人工の峡谷を流れる。河岸には20億年前に形成されたと推定される「鷲の巣(Скеля Орлиное гнездо)」「小オルリンカ」と呼ばれる岩石群MOPR岩(Скалы МОПРа)があるほか[6]、広大な鉄鉱石の露天掘りや、街を見渡すことができるほどの巨大なボタ山が存在する。
見どころ
編集- フョードル・メルシャウツェウ公園
- MOPR岩
- ミグマタイト露頭
- スクレヴァツキーの露頭
- アルコース砂岩露頭
- チェルノレス保護区
- インフレツィ草原景観保護区
ギャラリー
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冬季には凍結するインフレツィ川
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ミグマタイトの露頭
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フョードル・メルシャウツェウ公園を流れるインフレツィ川
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MODRUから望むインフレツィ川
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インフレツィ川に突き出すアルコース砂岩
脚注
編集- ^ a b c “Інгулець — Енциклопедія Сучасної України”. esu.com.ua. 2022年5月28日閲覧。
- ^ “Ingulec – Professional Ukrainian football club from Petrove” (英語). 2022年5月28日閲覧。
- ^ “Інгулецький канал — Енциклопедія Сучасної України”. esu.com.ua. 2022年5月28日閲覧。
- ^ “Інгулецька зрошувально-обводнювальна система — Енциклопедія Сучасної України”. esu.com.ua. 2022年5月28日閲覧。
- ^ “Природні заповідники” (ロシア語). Дніпропетровська обласна універсальна наукова бібліотека. 2022年5月28日閲覧。
- ^ “Discover Ukraine” (英語). discover.ua. 2022年5月28日閲覧。