インディアン座アルファ星
インディアン座α星 (α Ind, α Indi) は、インディアン座にある3等星で、インディアン座で最も明るい恒星である。
インディアン座α星[1] Alpha Indi | ||
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星座 | インディアン座 | |
見かけの等級 (mv) | 3.11[1] | |
位置 元期:J2000.0[1] | ||
赤経 (RA, α) | 20h 37m 34.03201s[1] | |
赤緯 (Dec, δ) | −47° 17′ 29.4026″[1] | |
赤方偏移 | -0.000004[1] | |
視線速度 (Rv) | -1.30 ± 0.6 km/s[1] | |
固有運動 (μ) | 赤経: 49.24 ± 0.26 ミリ秒/年[1] 赤緯: 66.53 ± 0.16ミリ秒/年[1] | |
年周視差 (π) | 33.17 ± 0.18ミリ秒[1] (誤差0.5%) | |
距離 | 98.3 ± 0.5 光年[注 1] (30.1 ± 0.2 パーセク[注 1]) | |
絶対等級 (MV) | 0.7[注 2] | |
物理的性質 | ||
半径 | 11 R☉[2] | |
質量 | 2 - 3M☉[2] | |
スペクトル分類 | K0III-IV[1] | |
光度 | 62 L☉[2] | |
表面温度 | 4,860 K | |
色指数 (B-V) | +1.00[3] | |
色指数 (U-B) | +0.79[3] | |
他のカタログでの名称 | ||
ペルシアン, Persian[2] CD -47 13477[1], FK5 769[1], HIP 101772[1], HD 196171[1], HR 7869[1], SAO 230300[1] |
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物理的特性
編集橙色巨星で、それぞれ赤色矮星と思われる[2]12等星[4]と14等星[5]の伴星と連星系を形成している。
既にヘリウム燃焼過程を迎えており、中心部ではトリプルアルファ反応及びアルファ反応により、ヘリウムから炭素や酸素が生じていると考えられている[2]。
名称
編集→「近南極星区」も参照
バイエル符号はα Indi(略称はα Ind)。国際天文学連合 (IAU) に認証された固有名はない[6]。
17世紀にイエズス会の宣教師によって作られた星図でインディアン座の領域が波斯 (ペルシャ) とされたことからペルシアン (Persian) と呼ばれることもあった[2][7]。明末期の崇禎帝の時世にイエズス会士アダム・シャール (湯若望) が徐光啓らとともに編纂した天文書 『崇禎暦書』 (1631-35年) において、現在のインディアン座とぼうえんきょう座の領域に「波斯」という星官が設けられている。
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q “alf Ind -- Star in double system”. SIMBAD Astronomical Database. 2015年10月8日閲覧。
- ^ a b c d e f g James Kaler. “Persian”. 2014年8月7日閲覧。
- ^ a b 輝星星表第5版
- ^ “CD-47 13477B -- Star in double system”. SIMBAD Astronomical Database. 2014年8月7日閲覧。
- ^ “CD-47 13477C -- Star in double system”. SIMBAD Astronomical Database. 2014年8月7日閲覧。
- ^ “IAU Catalog of Star Names”. 国際天文学連合. 2020年4月9日閲覧。
- ^ リチャード・ヒンクリー・アレン (1899年). “Star Names - Their Lore and Meaning”. 2014年8月7日閲覧。