アンティグア・バーブーダの行政区画
アンティグア・バーブーダの行政区画は、6つの教区(Parish)と2つの属領区(Dependency)からなる[1]。また各行政区画は行政機能のない280つの地区(District)に区分される[2]。
概要
編集アンティグア・バーブーダは、主にアンティグア島と属領のバーブーダ島、レドンダ島の3島から成る国家である。地方行政制度は中央政府、地方政府の2層[2]。連邦制度は採っていないが、属領には一定の自治権が付与されている。
- アンティグア島には6つの教区が設置されているが、議会などの行政機能は持っていない。統計ではセント・ジョン教区を、都市部(セントジョンズ市)と郊外部の2つに分割しており、7教区となっている。地方自治体に関する憲法上の規定はない[2]。
- バーブーダ島には1976年に制定された「バーブーダ地方自治体法」によって独自の地方議会であるバーブーダ議会が設置されている。地方行政制度における「地方政府」に該当するのは本議会のみとされる[2]。
- レドンダ島は現在無人島である。したがって地方政府等は一切設置されていない。1872年3月26日にアンティグア島のセント・ジョン教区へ編入されたが、1967年2月27日にアンティグア島の属領へ変更された[3][4]。
地区はレドンダ島を除くすべての行政区画に設置されているが、行政機能は持っておらずあくまで地理的な区分である。例えば国内第3の都市リベルタは6つの地区に区分されている。また国内第2の都市であるオール・セインツは複数の教区に跨っており、セント・ジョン教区に3地区、セント・ピーター教区に6地区、セント・ポール教区に2地区がそれぞれ所属している。国勢調査は地区を基に実施されている[5]。
行政区画一覧
編集行政区画 | 英語名 | 行政中心地[6] | 面積[7] (km2) |
人口[7] (2011年) |
人口[8] (2018年) |
地区数[2] | 地図 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
セント・ジョン教区 | Saint John Parish | セント・ジョンズ (Saint John's) |
73.8 | 51,737 | 56,736 | 169 | |
セント・ジョージ教区 | Saint George Parish | パーハム注1 (Parham) |
23.9 | 8,055 | 8,817 | 22 | |
セント・ピーター教区 | Saint Peter Parish | パーハム (Parham) |
32.9 | 5,325 | 5,706 | 17 | |
セント・フィリップ教区 | Saint Philip Parish | カーライル注2 (Carlisle) |
44.0 | 3,347 | 3,689 | 19 | |
セント・メアリー教区 | Saint Mary Parish | ボランス (Bolans) |
59.0 | 7,341 | 8,141 | 20 | |
セント・ポール教区 | Saint Paul Parish | イングリッシュ・ハーバー注3 (English Harbour) |
47.9 | 8,128 | 9,004 | 28 | |
バーブーダ島 | Barbuda | コドリントン (Codrington) |
160.6 | 1,634 | -注4 | 5 | |
レドンダ島 | Redonda | - | 0.5 | 0 | - | - | |
アンティグア・バーブーダ | Antigua and Barbuda | セント・ジョンズ (Saint John's) |
441.6 | 85,567 | 92,093注4 | 280 |
- 注釈
- 注1:ピゴッツとする場合がある。
- 注2:フリータウンとする場合がある。
- 注3:ファルマスとする場合がある。なお出典にある「ネルソンズ・ドックヤード」はイングリッシュ・ハーバーにある歴史的施設(世界遺産)である。
- 注4:バーブーダ島は2017年のハリケーン・イルマによって壊滅的被害を受け、住民の大多数が島外へ避難していたため欠測となっている。
- 2011年の人口は国勢調査の最終結果の値。資料によっては暫定値といった別の値が用いられることがある。
- 2018年の人口は推定値である。
脚注
編集- ^ “Antigua and Barbuda/Government”. 中央情報局 (2021年6月8日). 2021年7月1日閲覧。
- ^ a b c d e “THE LOCAL GOVERNMENT SYSTEM IN ANTIGUA AND BARBUDA” (pdf). イギリス連邦地方自治体フォーラム (2017年). 2021年7月1日閲覧。
- ^ “History”. アンティグア・バーブーダ博物館. 2010年11月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年7月1日閲覧。
- ^ “Redonda”. Worldstatemen.org. 2021年7月2日閲覧。
- ^ “2001 Census of Population and Housing” (pdf). p. 43 (2004年7月). 2021年7月1日閲覧。
- ^ “Parishes of Antigua and Barbuda”. Statoids.com (2015年6月30日). 2021年7月1日閲覧。
- ^ a b “Antigua and Barbuda”. Citypopulation.de (2019年11月3日). 2021年6月22日閲覧。
- ^ “Antigua and Barbuda 2018 Labour Force Survey Report”. アンティグア・バーブーダ統計局. p. 34 (2020年10月). 2021年7月1日閲覧。