アレナウイルス科
アレナウイルス科(Family Arenaviridae)とはブニヤウイルス目に属するウイルスの分類における1科[1]。一本鎖のアンビセンスRNA2分子をゲノムとするRNAウイルス。ビリオンは直径50 - 300 nm(ナノメートル)であり、エンベロープを有する。ビリオン内に宿主由来のリボソームとRNAをもつ。宿主細胞の細胞質内で増殖し、細胞質内封入体を形成する。ビリオンを電子顕微鏡で観察すると、とりこまれリボソーム粒子が砂状に見えるのでラテン語の砂を意味する"arena"にちなんで命名された。
アレナウイルス科 | |||||||||||||||||||||
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ラッサウイルスの電子顕微鏡像
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分類 | |||||||||||||||||||||
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属 | |||||||||||||||||||||
分類
編集代表的なウイルスと関連疾患
- Genus Arenavirus
旧世界アレナウイルス
- ラッサウイルス(Lassa virus)/ラッサ熱
- リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス (lymphocytic choriomeningitis virus;LCMV)/リンパ球性脈絡髄膜炎
など
新世界アレナウイルス
Clade A
- ピチンデウイルス (Pichinde virus)/無症候性感染
- ホワイトウォーター・アロヨウイルス (Whitewater Arroyo virus)/出血熱
など
CladeB
- タカリベウイルス (Tacaribe virus)
- マチュポウイルス (Machupo virus) /ボリビア出血熱 (Bolivian hemorrhagic fever; BHF)
- フニンウイルス (Junin virus)/アルゼンチン出血熱(Argentine hemorrhagic fever; AHF)
- グアナリトウイルス (Guanarito virus)/ベネズエラ出血熱 (Venezuelan hemorrhagic fever; VHF)
- サビアウイルス (Sabia virus)/ブラジル出血熱 (Brazilian hemorrhagic fever; BzHF)
- チャパレウイルス (Chapare virus)/出血熱
など
CladeC
- ラティーノウイルス (Latino virus)
- オリベロスウイルス (Oliveros virus)
Unassigned
- ルジョウイルス (Lujo virus)/ 出血熱
関連項目
編集参考文献
編集- 鹿江雅光、新城敏晴、高橋英司、田淵清、原澤亮編 『最新家畜微生物学』 朝倉書店 1998年 ISBN 4254460198
- 原澤亮 「動物ウイルスの新しい分類(2005)」 『獣医畜産新報』 58号 921-931頁 2005年
出典
編集- ^ “Virus Taxonomy: 2019 Release”. 国際ウイルス分類委員会 (ICTV). 2020年10月23日閲覧。