アレクサンドル・ヴェデルニコフ (バス歌手)
アレクサンドル・フィリポヴィチ・ヴェデルニコフ(露: Александр Филиппович Ведерников、Aleksandr Filippovich Vedernikov、1927年12月23日 モキノ - 2018年1月9日 モスクワ)はソビエト連邦、ロシアのオペラ歌手(バス)。ボリショイ劇場ソリスト、ソ連人民芸術家(1976年授与)、ソビエト連邦国家賞受賞者。同名の息子アレクサンドル・ヴェデルニコフは指揮者となりボリショイ劇場の音楽監督を務めた。
アレクサンドル・フィリポヴィチ・ヴェデルニコフ | |
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出生名 | Александр Филиппович Ведерников |
生誕 |
1927年12月23日 ロシア社会主義連邦ソビエト共和国、ヴャトカ県(現キーロフ州)モキノ |
死没 |
2018年1月9日(90歳没) ロシア、モスクワ |
学歴 | モスクワ音楽院 |
ジャンル | クラシック |
職業 | 歌手 |
レーベル | メロディア他 |
共同作業者 |
ボリショイ劇場 ルースカヤ・オペラ劇場 |
概要
編集ヴャトカ県(現在のキーロフ州)モキノ村に生まれる。1955年、モスクワ音楽院を卒業し、キーロフ歌劇場(マリインスキー劇場)のソリストとなる。1956年、ベルリンで開催されたロベルト・シューマン国際音楽コンクールに出場し優勝している。1958年にボリショイ劇場へ移り、1990年までのおよそ30年間、ソリストとして活躍した。1960年から1961年にかけては、イタリアのミラノスカラ座へ研修のため派遣されている。2006年から2009年までボリショイ劇場で歌唱指導を行い、2008年からはルースカヤ・オペラ劇場(Театр «Русская опера»)の芸術監督を務めた。
ロシア・オペラの主要なバス役をレパートリーにするとともに、コンサート歌手としても活躍、特にゲオルギー・スヴィリードフの作品の積極的な紹介者であり、演奏会で取り上げるだけでなく、録音にも数多く参加している。この他、ショスタコーヴィチのオラトリオ『森の歌』は録音・映像ともに残している。ロシア民謡の歌い手としても知られる。
主な受賞
編集映像
編集主な録音
編集- オペラ録音
- 1964年:リムスキー=コルサコフ『サトコ』(スヴェトラーノフ指揮 ノルマンの商人役)
- 1966年:ショスタコーヴィッチ『カテリーナ・イズマイロヴァ』(映画、ボリス役、吹き替え)
- 1969年:ボロディン『イーゴリ公』(エルムレル指揮 コンチャーク汗役)
- 1975年:リムスキー=コルサコフ『雪娘』(フェドセーエフ指揮 マローズ翁役)
- 1977年:ダルゴムイシスキー『石の客』(エルムレル指揮 レポレッロ役)
- 1981年:ボロディン『イーゴリ公』(エルムレル指揮 ガーリチ公ウラディーミル・ヤロスラーヴィチ役)
- 1982年:プロコフィエフ『戦争と平和』(エルムレル指揮 クトゥーゾフ元帥役)
- 1983年:ダルゴムイシスキー『ルサルカ』(フェドセーエフ指揮 粉屋役)
- 1983年:リムスキー=コルサコフ『見えざる町キーテジと聖女フェヴローニャの物語』(スヴェトラーノフ指揮 ユーリー・フセヴォロドヴィチ公役)
- 1983年:ムソルグスキー『ボリス・ゴドゥノフ』(フェドセーエフ指揮 タイトル・ロール)
- 1986年:チャイコフスキー『エフゲニー・オネーギン』(フェドセーエフ指揮 グレーミン公爵役)
- 1989年:チャイコフスキー『スペードの女王』(フェドセーエフ指揮 スーリン役)
- その他録音
参考文献
編集- MELODIYA A Soviet Russian L.P.Discography ISBN 0-313-22596-6
- 日本・ロシア音楽家協会 編『ロシア音楽事典』(2006年 カワイ出版)ISBN 9784760950164