アリストロキア酸
アリストロキア酸 (Aristolochic acid) は、ウマノスズクサ属 Aristolochia およびカンアオイ属 Asarum の植物など[1]に含まれる、フェナントレン骨格を持つ芳香族カルボン酸。
アリストロキア酸 I | |
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識別情報 | |
CAS登録番号 | 313-67-7 |
特性 | |
化学式 | C17H11NO7 |
モル質量 | 341.27684 g/mol |
融点 |
260 - 265℃ |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
アリストロキア酸 I (8-methoxy-6-nitro-phenanthro-(3,4-d)-1,3-dioxolo-5-carboxylic acid) と、アリストロキア酸 II (6-nitro-phenanthro-(3,4-d)-1,3-dioxolo-5-carboxylic acid) の 2 種類 が知られている。II 体は I 体のメトキシ基を水素原子に置換した構造をもつ。
毒性
編集アリストロキア酸には腎毒性があることが確認されている。また、国際がん研究機関は Group 2A (ヒトに対しておそらく発がん性がある)に分類している。また、バルカン腎症の原因物質である[2]。
ウマノスズクサ属の植物は生薬として用いられたり、あるいは他の生薬や作物に混入していることがあり、含有されるアリストロキア酸に由来する腎機能障害が報告されている。
脚注
編集- ^ FDA/CFSAN: Attachments to FDA Concerned About Botanical Products, Including Dietary Supplements, Containing Aristolochic Acid
- ^ バルカン腎症の原因物質としてのアリストロキア酸およびオクラトキシンA日本環境変異原学会大会プログラム・要旨集 (38), 140, 2009-11-06