アメリカ合衆国国務次官(公共外交・広報担当)

公共外交・広報担当国務次官(こうきょうがいこう・こうほうたんとうこくむじかん、Under Secretary of State for Public Diplomacy and Public Affairs)は、アメリカ合衆国国務省における役職の1つである。国務省のトップ10に位置し[1]、広報業務と伝統的外交を組み合わせた公共外交が確実に実践されるように支援し、以てアメリカ合衆国の国益と安全保障を促進することを目的としている。教育文化局英語版広報局英語版国際情報計画局英語版の3つの部局を統括する。また、次官の下には、政策・計画・資源事務局(Office of Policy, Planning and Resources for Public Diplomacy and Public Affairs)と公共外交諮問委員会(Advisory Commission on Public Diplomacy)が置かれている。

公共外交・広報担当国務次官
United States
Under Secretary of State
for Public Diplomacy and Public Affairs
アメリカ合衆国国務省の公印
現職者
ジェニファー・ホール・ゴッドフリー
(代行)
指名アメリカ合衆国大統領
初代就任エヴリン・シモノウィッツ・リーバーマン
創設1999年
ウェブサイト公式サイト

この役職は、ビル・クリントン政権時代の1999年10月1日に、1998年の外務改革・再編法(112 Stat.2681-776)1313条に基づいて創設された。 同法の第2305条(112 Stat. 2681-825)により、国務次官の数が5人から6人に増やされた。また、同法により広報文化交流局武器管理軍縮局英語版が廃止された。

次官の任命には上院の承認が必要である。

1999年10月1日から2019年8月29日までの期間のうち、上院の承認を受けた次官が在任していた期間は35.8%しかなかった。承認を受けた在任期間の平均は289日(約9.5ヶ月)である。2019年8月29日現在で、過去3つの政権を見てみると、ブッシュ政権の37.2%、オバマ政権の21.8%、トランプ政権の89.4%で承認済みの次官が不在となっている[2]

歴代次官

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出典:[3]

# 氏名 任命 在任期間 大統領
着任 退任
1   エヴリン・シモノウィッツ・リーバーマン 1999年10月1日 1999年10月1日 2001年1月19日 ビル・クリントン
2   シャーロット・ビアーズ 2001年10月1日 2001年10月2日 2003年3月28日 ジョージ・W・ブッシュ
3   マーガレット・デバーデレーベン・タトワイラー 2003年12月15日 2003年12月16日 2004年6月16日 ジョージ・W・ブッシュ
4   カレン・パーフィット・ヒューズ 2005年8月2日 2005年8月15日 2007年12月14日 ジョージ・W・ブッシュ
5   ジェイムズ・グラスマン 2008年6月5日 2008年6月10日 2009年1月16日 ジョージ・W・ブッシュ
6   ジュディス・マクヘイル 2009年5月22日 2009年5月29日 2011年7月 バラク・オバマ
代行   キャサリン・スティーブンス英語版 2012年2月6日 2012年4月4日 バラク・オバマ
7   タラ・D・ソネンシャイン英語版 2012年4月5日 2013年7月1日 バラク・オバマ
8   リチャード・ステンゲル 2014年2月11日 2016年12月7日 バラク・オバマ
代行   ブルース・ウォートン英語版 2016年12月8日 2017年7月 バラク・オバマ
ドナルド・トランプ
9   スティーブ・ゴールドスティーン 2017年11月4日 2018年3月18日 2018年3月13日 ドナルド・トランプ
代行   ヘザー・ナウアート 2018年3月18日 2018年3月18日 2018年10月10日 ドナルド・トランプ
代行   ミシェル・ジュダ英語版 2019年2月5日 2019年2月12日 2020年3月3日 ドナルド・トランプ
代行   ウルリッヒ・ブレチブール英語版 2020年3月3日 2020年9月28日 ドナルド・トランプ
代行 ニルダ・ペドロサ英語版 2020年9月28日 2021年1月20日 ドナルド・トランプ
代行   ジェニファー・ホール・ゴッドフリー 2021年1月20日 (現職) ジョー・バイデン

脚注

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外部リンク

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