アニメーション産業
アニメーションに関連する産業
概要
編集単に作品の制作に留まらず、ライセンスビジネス、音楽、出版、他業種とのタイアップ等、多岐に及ぶ。 典型的な労働集約型産業で制作費に占める人件費の割合が高く、動画は早くから制作の国際分業化が進み、人件費の安い国に下請けが進んでいた[1]。 1990年代以降、デジタル化が進み、地方都市や海外等、地理的な距離の離れた場所にスタジオを構えて分業化が進みつつある[1]。近年では各国で振興策がとられる[2]。
各国のアニメーション産業
編集日本
編集419社あるとされるアニメ制作会社のうち、80%以上の365社が東京に立地しており、特に79社が所在する練馬区と70社が所在する杉並区の2区に集中して所在する[3]。およそ6000人が従事しており[1]、近年では若手のアニメーターを育成するための施策がとられる[4]。
アメリカ
編集ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオが50作以上の作品を送り出し、近年ではCGによるアニメーションの製作が主流となり、ピクサー・アニメーション・スタジオとドリームワークス・アニメーションが双璧をなす。
中国
編集→詳細は「中国のアニメーション」を参照
テレビアニメの制作分数が2003年当時1万2000分だったが、2008年には日本を追い越し、2011年には26万231分とわずか9年で21倍になった[2]。海賊版が横行しており、アニメ製作会社の収益に悪影響を与える[2]。
フィリピン
編集東映アニメーションフィリピン等が進出しており、近年、ゲームやアニメの受託制作拠点としての地位を築きつつある[5]。
アニメ制作を題材とした作品
編集- フィルムは生きている(1958年、漫画)
- トーキング・ヘッド(1992年、映画)
- アニメーション制作進行くろみちゃん(2001年、OVA)
- アニメがお仕事!(2004年、漫画)
- 夢と狂気の王国(2013年、映画)
- SHIROBAKO(2014年、テレビアニメ)
脚注
編集- ^ a b c “日本のコンテンツ産業の特徴と立地” (PDF). 2016年10月14日閲覧。
- ^ a b c “制作量は日本の2.5倍でも……中国アニメーション産業の光と影”. 2016年10月14日閲覧。
- ^ “ガンダムからあの花まで -西武鉄道&アニメの地域活性化戦略”. 2016年10月14日閲覧。
- ^ 文化芸術の振興に関する基本的な方針(第2次基本方針)重要事項のフォローアップ (PDF)
- ^ “フィリピン、ゲーム・アニメ受託拠点へ”. 2016年10月14日閲覧。
参考文献
編集- “アニメーション産業取引実態調査報告書” (PDF). 2016年10月14日閲覧。
- 半澤誠司, 「東京におけるアニメーション産業集積」『日本地理学会発表要旨集』 59巻 p.41, 2001年, NAID 10007387005
- 山本健太, 「東京におけるアニメーション産業の集積メカニズム」『日本地理学会発表要旨集』 2006年 2006s巻, 2006年度日本地理学会春季学術大会, p.19, doi:10.14866/ajg.2006s.0.19.0
- 山本健太, 「地方におけるアニメーション産業振興の可能性 : 沖縄スタジオの事例(シンポジウム デジタル時代の情報生成・流通・活用,2012年度秋季学術大会)」『地理科学』 2013年 68巻 3号 p.202-210, doi:10.20630/chirikagaku.68.3_202
- 清水強志, 「アニメーション産業による地域振興」『創価人間学論集』 創刊号 2008年 p.103-120, 創価大学文学部, NAID 110007150040
- 練馬区. 「練馬区地域共存型アニメ産業集積活性化計画」 更新日:2010年2月1日