アダム・ララーナ

イングランドのサッカー選手

アダム・デヴィッド・ララーナAdam David Lallana, 1988年5月10日 - )は、イングランドセント・オールバンズ出身[2]サッカー選手、サッカー指導者[3]プレミアリーグサウサンプトンFC 所属。元イングランド代表。ポジションはMF

アダム・ララーナ
リヴァプールFCでのララーナ(2018年)
名前
本名 アダム・デヴィッド・ララーナ
Adam David Lallana
ラテン文字 Adam Lallana
基本情報
国籍 イングランドの旗 イングランド
生年月日 (1988-05-10) 1988年5月10日(36歳)
出身地 セント・オールバンズ
身長 172cm[1]
体重 73kg[1]
選手情報
在籍チーム イングランドの旗 サウサンプトンFC
ポジション MF (OMF)
利き足 右足
ユース
-2000 イングランドの旗 AFCボーンマス
2000-2006 イングランドの旗 サウサンプトンFC
クラブ1
クラブ 出場 (得点)
2006-2014 イングランドの旗 サウサンプトンFC 235 (48)
2007 イングランドの旗 AFCボーンマス (loan) 3 (0)
2014-2020 イングランドの旗 リヴァプールFC 128 (18)
2020-2024 イングランドの旗 ブライトン 70 (3)
2024- イングランドの旗 サウサンプトンFC
代表歴2
2006  イングランド U-18 1 (0)
2006  イングランド U-19 1 (0)
2008  イングランド U-21 1 (0)
2013-2018 イングランドの旗 イングランド 34 (3)
1. 国内リーグ戦に限る。2023年6月2日現在。
2. 2019年5月10日現在。
■テンプレート■ノート ■解説■サッカー選手pj

日本ではアダム・ララナと表記されることがある。祖父はマドリード出身のスペイン人である[4]

クラブ歴

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セント・オールバンズ生まれで、5歳のときにボーンマスに移り、2000年、12歳でサウサンプトンのアカデミーに加入した[1][5]

サウサンプトンFC

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2004-05シーズンは、セオ・ウォルコットガレス・ベイルレオン・ベストネイサン・ダイアーらと共にFAユースカップ準優勝に貢献し[6]、U-17イングランド代表招集のためのメディカルチェックを受けたが、そこで不整脈が発見され、手術をした。

2006年8月23日、リーグカップヨーヴィル・タウンFC戦でトップチームデビューした。

2008年4月28日、ウェスト・ブロムウィッチ・アルビオン戦でプロ初ゴール。このゴールはチームのチャンピオンシップ(2部)残留への希望をつなぐ先制点であった(結局、この試合は1-1の引き分けであった)[7]

2008-09シーズンはレギュラーとなってリーグ戦40試合に出場し、翌2009-10シーズンは合計20ゴールを挙げ、チームの中心選手となった。

いくつかのプレミアリーグのチームが関心を持つ中、2011年1月、サウサンプトンFCと4年半の新たな契約を結んだ[8]。2010-11シーズンは、リーグ戦8ゴールを挙げて、リーグ1PFA年間ベストイレブンに選出された[9]

2011-12シーズンは、開幕戦のリーズ・ユナイテッドAFC相手に、3-1の勝利に貢献するゴールを決めたのを皮切りに[10]、リーグ戦11ゴール、全大会含めて13ゴールを挙げてチームのプレミアリーグ昇格に貢献し、チャンピオンシップPFA年間ベストイレブンに選出された[9]

リヴァプールFC

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リヴァプールFCでプレーするララーナ(2014年)

2014年7月1日、リヴァプールFCへの移籍が決定した[11][12]。背番号は20番。また、移籍金は2500万ポンドとも言われる高額な移籍金だと報道された[13]。リヴァプールのブレンダン・ロジャーズ監督は「プレミアリーグで最高峰の才能を持つララーナと契約できて本当に嬉しいよ。彼は特別な若者で、成長することに飢えている。戦術理解度も高く、リーダーシップも持っている。彼なら、リヴァプールというクラブが持つ文化に完璧にフィットすると確信している」 と加入時は語った[14]

2014年10月4日のWBA戦でリヴァプールでの初ゴールを決めた[15]。2015年1月1日に行われたプレミアリーグ第20節のレスター・シティFC戦で、脹脛を負傷し55分に交代。最大1カ月の離脱を強いられた[16]。リヴァプール加入初年度の2014-15シーズンは、チームは無冠に終わり、ララーナ自身の怪我もあって、悔しいシーズンになった。

2015-16シーズン、CL出場権の獲得に貢献、このシーズン、ジェイムズ・ミルナーの15アシストに次ぐ、チーム2位タイとなる年間10アシストを記録した[17]。2017年2月22日、契約延長し長期契約を締結した[18]

2017-18シーズン、プレシーズン中に負傷し[19]、長期離脱したその後復帰しベンチからの出場など続け、イングランド代表にも復帰していたが、3月31日のクリスタル・パレスFC戦で先発出場からわずか5分後、負傷により再び戦列から離脱[20]UEFAチャンピオンズリーグ決勝のレアル・マドリード戦では負傷退場したモハメド・サラーの代わりに出場するも、チームを勝利に導くプレーは出来なかった。

2019-20シーズン、30年ぶりのプレミアリーグ優勝を経験。チームとの契約は6月30日までであったが、新型コロナウイルスの影響でリーグ戦が中断したことで、チームとの契約をシーズン終了まで延長したが、この発表によりシーズン終了後に退団することが正式に決定した[21]

ブライトン

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2020年7月27日、ブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンFCと3年契約を締結したことが発表された[22]。背番号は14番。2021年3月6日、レスター・シティー戦で移籍後初ゴールを決めた。2023-24シーズン終了後にブライトンとの契約が満了

サウサンプトンFC

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2024年6月14日、10年ぶりとなる古巣サウサンプトンFCに移籍[23]。契約期間は1年間。

代表歴

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2006年4月17日、U-18イングランド代表として、出身地のボーンマスで行われたU-18スロベニア代表戦に出場し、ゴールを挙げてチームの勝利に貢献した。その後、2006年10月9日、U-19イングランド代表としてU-19オーストリア代表戦に、2008年11月18日、U-21イングランド代表としてU-21チェコ代表戦に、それぞれ出場した。

2012年9月10日、2014 FIFAワールドカップ・ヨーロッパ予選ウクライナ戦のために、イングランド代表に初招集された[24]

2013年11月15日のチリとの親善試合で代表初出場を果たした。

2014 FIFAワールドカップのメンバー23人に含まれ、グループリーグのイタリア戦でダニエル・スタリッジとの交代でラスト10分間プレーした[25]

2015年3月27日にUEFA EURO 2016予選リトアニア代表戦、2015年3月31日にイタリア代表と親善試合に臨む代表メンバーにララーナは招集されたが、負傷離脱した[26]

UEFA EURO 2016のメンバーに選出された[27]

2016年9月4日、2018 FIFAワールドカップ・ヨーロッパ予選スロバキア戦で、後半アディショナルタイムに決勝点となる代表初ゴールを挙げた[28]。2016年11月11日のスコットランド戦でもチーム3点目となるゴールを決めた。2016年の代表での活躍もあり、2017年1月イングランド・プレーヤー・オブ・ザアワードを受賞した[29]

2018 FIFAワールドカップでは怪我上がりということもあり、待機リストに名を連ねるに留まった。

人物・エピソード

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  • 2018年2月5日、長期離脱からの復帰後、リヴァプールU-23チームの試合に出場し、トッテナムU-23チームのジョージ・マーシュと空中戦で競り合った際に、反則気味のチャージを受けて激昂し、チョークスリーパーを行い、退場処分となった[30][31]

個人成績

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2017年5月24日現在
クラブ シーズン ディビジョン リーグ戦 FA杯 リーグ杯 CL EL EFL 通算
出場 得点 出場 得点 出場 得点 出場 得点 出場 得点 出場 得点 出場 得点
サウサンプトン 2006-07 チャンピオンシップ 1 0 0 0 1 0 2 0
2007-08 5 1 0 0 0 0 5 1
2008-09 40 1 0 0 3 1 43 2
2009-10 リーグ1 44 15 5 1 2 2 5 2 56 20
2010-11 36 8 3 2 2 1 0 0 41 11
2011-12 チャンピオンシップ 41 11 2 1 3 1 46 13
2012-13 プレミアリーグ 30 3 0 0 0 0 30 3
2013-14 38 9 3 1 1 0 42 10
通算 235 48 13 5 12 5 - - 5 2 265 60
ボーンマスloan 2007-08 リーグ1 3 0 0 0 0 0 1 0 4 0
リヴァプール 2014-15 プレミアリーグ 27 5 4 1 4 0 6 0 41 6
2015-16 30 4 0 0 6 0 13 3 49 7
2016-17 31 8 1 0 3 0 - 35 8
総通算 326 65 18 6 25 5 6 0 13 3 6 2 394 81

試合数

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国際Aマッチ 34試合 3得点(2013年-2018年)


イングランド代表国際Aマッチ
出場得点
2013 2 0
2014 11 0
2015 6 0
2016 10 3
2017 4 0
2018 1 0
通算 34 3

ゴール

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# 開催日 開催地 対戦国 スコア 結果 大会
1 2016年9月4日  トルナヴァシュタディオーン・アントナ・マラティンスケーホ   スロバキア 1–0 1–0 2018 FIFAワールドカップ予選
2 2016年11月11日  ロンドンウェンブリー・スタジアム   スコットランド 2–0 3–0
3 2016年11月15日   スペイン 1–0 2–2 親善試合

タイトル

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クラブ

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サウサンプトンFC
リヴァプールFC

個人

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脚注

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  1. ^ a b c PLAYER PROFILE”. Southampton FC. 2012年8月29日閲覧。
  2. ^ BANK ON ADAM (From Bournemouth Echo)”. DAILY ECHO. 2012年8月29日閲覧。
  3. ^ “ピッチ上のコーチ”ことアダム・ララーナ、現役ながらU-21代表の指導へ”. 2023年9月28日閲覧。
  4. ^ Lallana talks Zidane, BR and Spanish roots”. Liverpool FC (2014年11月16日). 2024年4月11日閲覧。
  5. ^ Adam Lallana”. The FA.com. 2012年9月14日閲覧。
  6. ^ Adam Lallana could not believe England call”. Mail Online. 2012年9月12日閲覧。
  7. ^ West Brom 1–1 Southampton”. BBC Sport. 2012年8月30日閲覧。
  8. ^ Lallana signs new Saints deal (From Daily Echo)”. DAILY ECHO. 2012年8月30日閲覧。
  9. ^ a b Championship XI”. SKY SPORTS. 2012年9月13日閲覧。
  10. ^ Southampton 3–1 Leeds”. BBC Sport. 2012年8月30日閲覧。
  11. ^ Liverpool complete Lallana deal”. Liverpool F.C.. 2014年7月1日閲覧。
  12. ^ リヴァプールがサウサンプトンのMFララーナを獲得…クラブ公式発表soccerking 2014年7月1日
  13. ^ リバプールがイングランド代表ララーナ獲得を発表”. www.afpbb.com. 2021年5月26日閲覧。
  14. ^ リヴァプール監督が手放しで称賛「ララーナは完璧にフィットする」soccerking 2014年7月2日
  15. ^ “Liverpool 2–1 West Brom”. BBC Sport. (4 October 2014). http://www.bbc.co.uk/sport/0/football/29389680 4 October 2014閲覧。 
  16. ^ リヴァプールMFララーナは1カ月の離脱へ…元日のレスター戦で負傷soccerking 2015年1月6日
  17. ^ What 2015/16 assists told us about Everton and Liverpool's season”. Liverpool Echo (20 May 2016). 15 May 2022閲覧。
  18. ^ Adam Lallana signs new long-term Liverpool FC deal”. Liverpool FC (2017年2月22日). 2019年7月13日閲覧。
  19. ^ ララーナ、負傷で2カ月の離脱...開幕戦、CLプレーオフを控えるリヴァプールに痛手-goal.com 2018年8月5日
  20. ^ リヴァプールMF、出場5分後に途中交代…再びハムストリングを負傷”. サッカーキング (2018年4月1日). 2018年4月15日閲覧。
  21. ^ リバプールMFララーナの退団が正式決定…クラブは異例の短期契約延長で“花道”用意”. news.yahoo.co.jp. 2020年6月9日閲覧。
  22. ^ リバプール退団のララナがブライトンに加入!”. 超ワールドサッカー (2020年7月28日). 2020年7月28日閲覧。
  23. ^ 三笘の元同僚のララーナ 10年ぶりにサウサンプトン復帰が決定|theWORLD(ザ・ワールド)|世界中のサッカーを楽しもう!”. www.theworldmagazine.jp. 2024年6月16日閲覧。
  24. ^ Shock England call for trio”. SKY SPORTS. 2012年9月11日閲覧。
  25. ^ McNulty, Phil (14 June 2014). “Italy 2–1 England”. BBC Sport. http://www.bbc.co.uk/sport/0/football/25285071 15 June 2014閲覧。 
  26. ^ イングランド代表、ララーナとスタリッジが負傷離脱…メイソンが初招集soccerking 2015年3月24日
  27. ^ Fifield, Dominic (2016年5月31日). “England’s Euro 2016 squad: the 23 picked by Roy Hodgson” (英語). The Guardian. ISSN 0261-3077. https://www.theguardian.com/football/2016/may/16/england-euro-2016-squad-23-picked-roy-hodgson 2019年7月13日閲覧。 
  28. ^ “幸運のコイン”がイングランドを勝利に導く ララーナの土壇場弾で白星発進/W杯欧州予選 スカパー 2016年9月5日
  29. ^ http://www.thefa.com/news/2017/jan/29/300117-adam-lallana-vauxhall-england-player-of-the-year-2016
  30. ^ 29歳ララナが見せた狂気! 10歳下の若手選手の首を絞めて一発退場!”. 超ワールドサッカー (2018年2月6日). 2019年7月13日閲覧。
  31. ^ 「なんて愚かな!」リバプールのララーナが相手選手にまさかのヘッドロックで一発退場!”. www.soccerdigestweb.com. 2019年7月13日閲覧。
  32. ^ Under 18s Table 2005/06”. FONCY. 2012年9月13日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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